自閉症で人見知りしないのは個性?特性?子どもが安心できる関わり方について

「自閉症の子はみんな人見知りする」——実はそうとは限りません。
中には、初対面の人にも物おじせず話しかけたり、抱きついたりする“人見知りしない”自閉症の子どももいます。
明るくて人懐っこいけれど、社会の中で距離感のズレからトラブルにつながることも…。
親として「このままでいいの?」と感じる場面もあるのではないでしょうか。
この記事では、人見知りしない自閉症の子どもへの理解と、安心できる関わり方をわかりやすく解説します。
知らない人にいきなり話しかけたり、抱きついたりすることはありませんか?

目次

「人見知りしない自閉症の子」って珍しい?実はよくある個性かも!

「うちの子、自閉症って診断されたんだけど……全然人見知りしないんだよね」

そんなお悩みや疑問をもつ保護者の方、意外と多いんです。自閉症と聞くと、「人と関わるのが苦手」「一人遊びが多い」「引っ込み思案」といったイメージが強いかもしれませんよね。でも実際には、初対面の人にもぐいぐい話しかけたり、身体の距離が近すぎたりする子も少なくありません。

「これって自閉症じゃないんじゃ……?」と不安になったり、逆に「この子、ちょっと変わってる?」と周りから言われて戸惑った経験がある方もいるかもしれません。

でも安心してください。それは“よくある特性のひとつ”であり、決してめずらしいものではないんです。

大切なのは、「人見知りしない=問題行動」と決めつけるのではなく、どうしてそういう行動が出るのか子ども自身が困っていないかを冷静に見つめること。

実はこの“人見知りしない”という行動、自閉症の特性からくるものだったり、あるいはその子の個性や家庭環境による安心感の表れだったりすることもあります。

この記事では、

  • なぜ自閉症の子が人見知りしないのか?
  • それって問題なの?それとも個性?
  • 親としてどんな関わり方をすればいい?

といったポイントを、専門的な視点と実際の子育ての現場感覚の両方から、やさしく、ていねいに解説していきます。

「うちの子、これでいいのかな?」と悩んでいる方にとって、少しでもヒントになればうれしいです。

そもそも“人見知りしない”ってどういうこと?自閉症の基本と特徴をわかりやすく解説!

「自閉症の子は人が苦手」なんてイメージ、よくありますよね。でも実際には、人懐っこくて、初対面の人にもグイグイ話しかける子もたくさんいます。

「え?それって本当に自閉症なの?」と不安になるかもしれませんが、それも自閉症の“特性のひとつ”であって、まったく不思議なことではありません。

ここではまず、自閉症スペクトラム障害(ASD)とは何か? そして、“人見知り”とはどんな行動か? そのうえで、なぜ人見知りしない子がいるのかをわかりやすく解説していきます。

自閉症スペクトラム障害(ASD)とは?人との関わり方に特徴があるって本当?

自閉症スペクトラム障害(ASD)は、発達障害の一つで、「人との関わり方」「コミュニケーション」「興味や行動のかたより」に特徴があると言われています。

ただし、ASDは名前にあるとおり「スペクトラム(連続体)」です。つまり、特性の出方には個人差が大きく、全員が同じ特徴を持つわけではありません

例えば──

  • 人と関わるのが苦手で、一人遊びを好む子
  • 話すのが好きで、人のそばにいたがる子
  • 相手の気持ちに気づきにくいけど、悪気はまったくない子

など、本当にさまざま。

だからこそ、「自閉症=人見知りする」ではないんです。逆に、「人見知りしない」タイプの子もいるのが自然とも言えます。

人見知りってどういう行動?発達の目安と一般的な傾向

そもそも「人見知り」ってどんな行動を指すのでしょうか?

一般的には、生後6か月〜1歳くらいになると、赤ちゃんは見知らぬ人に対して不安を感じたり、ママやパパ以外の人に抱っこされると泣いたりします。これが「人見知り」と呼ばれるものです。

これは発達の一つのステップで、「自分と他人の区別」ができるようになってきた証拠でもあります。

ただし、人見知りの強さや出るタイミングも子どもによってバラバラ。

  • 全然人見知りしない子
  • ある日突然始まる子
  • ごく短い期間だけ人見知りする子

など、個性によって大きく差があるのが普通です。

つまり、人見知りしないからといって「発達が遅れている」とは限りませんし、逆に「すごく人見知りが強いから心配」も、あまり気にしすぎなくてOKなんです。

なぜ自閉症の子は人見知りしないの?3つの主な理由とは

では、自閉症の子どもが「人見知りしない」ように見える理由って、どこにあるのでしょう?

ここでは、よくある3つの理由を紹介します。

① 社会的な距離感の感覚が違うから

自閉症の子は、「相手との適切な距離」を感じ取るのが苦手なことがあります。
そのため、誰にでも同じように接してしまったり、すごく近くに寄って話したり、いきなり抱きついたりすることも。

これは、「人が好き」というよりも、「相手との関係性にあまり差を感じていない」ことが影響している場合があります。

② 相手の気持ちが読み取りにくいから

ASDの特性としてよく見られるのが、相手の表情や感情の理解が難しいという点。

だから、「この人は知らない人だから少し警戒しよう」といった感覚を持ちにくく、結果的に“人見知りしない”ように見えるんですね。

実際は、人が平気なわけではなく、「相手が知らない人かどうかを意識していない」ということも多いです。

③ 好奇心や興味が勝ってしまう

子どもの中には、「あ、この人なんか面白そう!」と思ったら、すぐに声をかけたり近づいたりするタイプもいますよね。

自閉症の子も例外ではなく、興味関心が強く引かれたときには、人見知りをせずに接近することがあります。

また、ルールや場面に応じた行動の切り替えが苦手な子も多いので、「今は話しかけていいタイミングか?」といった判断が難しい場合も。

こうして見てみると、「人見知りしない=おかしい」ではなく、発達特性やその子の個性による自然な行動ということがわかりますよね。

どうして目立つ?人見知りしない自閉症の子が起こしがちな“ドキッとする行動”

人見知りしない子って、一見「社交的で明るい子」にも見えますよね。
でも、自閉症の子が“人見知りしないように見える”行動には、ちょっと独特なパターンがあるんです。

特に目立ちやすいのが、初対面の人にも物怖じせずに話しかけたり、急に近づいたり、触れたりすること
大人から見たら「え、ちょっと待って…」とヒヤッとする場面も多いかもしれません。

この章では、なぜそんな行動が出るのか? そして、よくある“ドキッとする”行動例について、具体的にご紹介します。

なぜ初対面でも平気?相手にグイグイ近づくそのワケ

自閉症の子が初対面の相手にも平気で近づいたり、話しかけたりする背景には、いくつかの特性が関係しています

まず一つめは、「相手との関係性の区別がつきにくい」という特性。
多くの人は「この人は知らない人だから、ちょっと距離を取ろう」と無意識に判断しますよね。でも、自閉症の子はその“無意識の線引き”がうまくできないことがあります。

その結果、親でも先生でも、通りすがりの人でも“同じように接する”という行動が出てしまうんです。

また、パーソナルスペース(自分と他人との適切な距離)を感じ取りにくいという面もあります。
そのため、知らず知らずのうちに相手の懐にグイッと入ってしまうことも。

さらに、好奇心が強いタイプの子だと、「この人面白そう!」という気持ちが一気に行動に出やすいです。
悪気があるわけでも、不安がないわけでもなく、「見たい」「知りたい」「近づきたい」がブレーキなく出る、そんな感じです。

親がヒヤッとする!知らない人に話しかける・触るなどの行動例

では実際に、どんな行動が「目立ちやすい」のか。保護者の方がよく経験する“ヒヤッとエピソード”をいくつかご紹介します。

■ 突然、知らない人に「こんにちは!」と元気に話しかける

一見、礼儀正しい子に見える行動ですが、相手がちょっと困っている様子でも気にせず続けてしまうことも。
相手との“空気の読み合い”が難しい場合、しつこく話しかけてしまうことがあります。

■ スーパーで知らない人のカゴを触ってしまう

興味を引くものがあると、「何これ?」とつい手が出てしまう子もいます。
「他人の物には触らない」という社会的ルールがまだ理解しづらい段階だと、つい自然に行動してしまうのです。

■ 公園で初めて会った子にいきなり抱きついたり手をつなぐ

スキンシップを好む子や、人との距離感がわかりづらい子にありがちな行動です。
本人にとっては「仲良くしたい」「うれしい気持ち」の表れでも、相手にとっては驚きや戸惑いの対象になることも。

■ 電車やバスで他の乗客に話しかける・膝に座ろうとする

移動中の空間は社会的なルールが強く働く場面。
そこでも遠慮なく距離を詰めてしまうと、周囲の人がびっくりすることがあります。


こうした行動は、「自閉症の子に悪気があるから」ではなく、「ルールや相手の気持ちがまだ十分に理解できていない」から起きるもの。

だからこそ、頭ごなしに「やめなさい!」と注意するよりも、「どうしてその行動がいけないのか」「代わりにどうすればいいのか」を丁寧に伝えていくことが大切です。

次のセクションでは、「こうした行動が“問題”なのかどうか」「どう受け止めればいいのか」を、もう少し掘り下げていきます!

「人見知りしない=おかしい」じゃない!親が知っておきたい3つの見方

「うちの子、自閉症って言われたけど全然人見知りしない…これって何か変なの?」

そんなふうに不安に思ってしまう保護者の方、多いと思います。
でもちょっと待ってください。それって「おかしい」のではなく、見方を変えると「その子らしい特性」かもしれませんよ。

ここでは、「人見知りしない自閉症の子」をどう受け止めればいいか、親として知っておきたい3つの見方をご紹介します。

① それってもしかして“個性”?子どもによって違う特性の現れ方

まず知っておきたいのは、自閉症の特性は十人十色ということ。

「自閉症の子は人が苦手」とひとくくりにされがちですが、実際には

  • 一人が好きな子
  • 人と関わるのが好きな子
  • 距離感がわかりにくいけど、人に興味はある子

など、本当にいろいろなんです。

つまり、「人見知りしない」ことは“珍しいけど異常ではない”んです。むしろ、それはその子の特性の現れ方のひとつ。

たとえば、興味のあるものや好きなことに一直線な子は、それが“人”に向くことだってありますよね。
そういう場合、「あ、この人は気になる存在だ!」と思った瞬間に、人見知りせずに関わっていくのはごく自然な行動なんです。

② 安心している証拠?心を開いているからこその行動かも

もう一つの見方として、「人見知りしない=社会性のなさ」ではなく、「心を開いているからこそ出る行動」というケースもあります。

たとえば、自閉症の子の中には、“安心できる環境”や“信頼している人のそば”では、本来の明るさや積極性が出てくるタイプの子がいます。

家ではすごくおしゃべりなのに、園や学校では無口。
あるいはその逆で、園では自由に振る舞うけど、家では甘えん坊。

そんなふうに、その場の「安心感」や「慣れ」によって行動がガラッと変わることはよくあります。

だからこそ、「うちの子、初対面の人にも物おじしないんだけど…」というときも、
それは「社会的ルールがわかってない」だけでなく、「この場所では安心して過ごせている」という証かもしれないんです。

③ “生活に困りごとがあるか”が支援の判断基準になる!

最後に大事なのが、「人見知りしない」こと自体が良いとか悪いではなく、“その行動によって生活に困りごとがあるかどうか”が判断のポイントになるということです。

たとえば…

  • 知らない人に抱きついてトラブルになってしまう
  • 初対面の子にしつこく関わって嫌がられてしまう
  • 危険な場面(道路など)でもブレーキがかからない

こういった場合、子ども自身が困っていなくても、周囲との摩擦や安全面の問題が出てくる可能性がありますよね。

そんなときは、保護者だけで抱え込まずに、発達支援の専門家や保育・教育の現場と連携していくことがとても大切です。

逆に言えば、「人見知りしない=必ず支援が必要」というわけではありません。
日常生活がスムーズに送れていて、本人も周囲も困っていないなら、それは“その子らしさ”として見守っていく選択肢もアリなんです。

ちょっと視点を変えるだけで、子どもの行動がグッと理解しやすくなることもあります。
次の章では、「もし不安を感じたら、どこをチェックすればいい?」というポイントをわかりやすく紹介していきますね!

心配になったときはココを見て!チェックしたい親の視点と行動のサイン

「うちの子、人見知りしないし、誰とでも関わろうとするけど…
それってこのままで大丈夫なのかな?」

そんなふうにちょっと不安になったとき、親としてどこをチェックすればいいのか、悩みますよね。

ここでは、「支援が必要かどうか」を考えるときの大切な3つの視点を、わかりやすくお伝えします。
あくまで「心配=すぐに問題!」ではなく、子どもの様子を客観的に観察するためのヒントとして、参考にしてみてください。

「子ども本人が困っていないか?」を見極めるポイント

まず一番大切なのは、「子ども自身が困っているかどうか」を見てあげることです。

たとえば…

  • 知らない人に話しかけて無視されたり嫌な顔をされて、落ち込んでいる
  • 相手にしつこくしてしまい、「嫌だ」と言われてパニックになる
  • いつもは明るいのに、人と関わった後に急に不安定になる

こんな様子が見られたら、もしかすると「人見知りしない=困っていない」わけではないかもしれません。

一方で、

  • 楽しく人と関わっている
  • トラブルも特になく、本人も元気
  • 相手の反応をそこまで気にしていない

という場合は、今の時点では「その子らしさ」として受け止めてよいケースも多いです。

ポイントは、“親の目線”だけで判断せず、子どもの感情や反応にも意識を向けること
子どもの言葉や表情に注目しながら、「困ってる?」のサインを見逃さないようにしましょう。

先生や周囲の大人からの指摘に耳を傾けてみよう

家庭だけではわかりにくいことも、園や学校などの集団生活の中で見えてくることがあります

たとえば、担任の先生や支援スタッフの方から

  • 「少し距離感が近すぎる場面がありました」
  • 「お友だちとのトラブルが増えてきました」
  • 「注意してもなかなか行動が切り替わりません」

などの言葉があったときは、支援のタイミングを考えるサインかもしれません。

とくに保育士さんや先生は、他の子どもたちと比較して観察できる立場なので、意見はとても参考になります。

もちろん、すべてをそのまま受け入れる必要はありませんが、
「親の目から見えにくい部分を教えてくれる貴重な視点」だと捉えて、オープンに意見を聞く姿勢を持っておくと安心です。

こんなときは支援を考えよう!行動の“黄色信号”とは?

では、具体的に「そろそろ支援を考えたほうがいいかも?」というサインには、どんなものがあるのでしょうか?

ここでは、よく見られる“黄色信号”をいくつか紹介します。


■ トラブルや誤解が増えてきた

本人は悪気がなくても、「急に近づいてビックリされた」「お友だちが嫌がっていた」など、関わり方にズレがあって誤解される場面が増えてくると、子どもの自己肯定感にも影響が出てしまうことがあります。


■ ルールや場面に応じた行動の切り替えが難しい

公園ではOKでも、お店ではNG。そうした「TPO」の切り替えがうまくいかない場合は、支援による「見える化」や「ルールの整理」が有効になることがあります。

■ 安全面が気になる行動がある

知らない人に手をつないだり、急に道路に出てしまったりといった危険を回避しづらい行動がある場合は、早めに支援の専門家とつながっておくことが大切です。


こうした黄色信号が複数重なるようであれば、児童発達支援センターや発達相談機関などに相談することをおすすめします

「相談=問題児扱いされる」わけではありません。
むしろ、「困りごとが小さいうちに、無理のない支えを考える」という前向きなステップなんです。

次の章では、そんなときに家庭でできることや、子どもが安心できる関わり方について、具体的なアイデアをご紹介していきますね!

人見知りしない子にどう関わる?安心できる接し方&家庭でできる工夫まとめ

人見知りしない自閉症の子どもと接していると、「このままでいいのかな?」「危ないことはちゃんとわかってる?」と不安になること、ありますよね。

でも大丈夫。ちょっとした工夫や声かけ、遊びの中の練習で、“人との関わり方”は少しずつ育てていけるんです。

この章では、家庭でできる関わり方のヒントを4つご紹介します。子どもが安心できる関係を保ちながら、社会性も育んでいける方法を一緒に見ていきましょう!

1. 距離感の練習は遊びの中で!ソーシャルスキルを楽しく学ぼう

まずおすすめしたいのが、遊びを通して「人との距離感」や「順番・ルール」を楽しく学ぶ方法です。

たとえば…

  • ぬいぐるみを使って「これは近すぎるよ〜」と距離の違いを見せるごっこ遊び
  • おうちの中で「このラインから出たら近すぎゾーン!」とゾーン分け遊び
  • 絵カードや簡単なイラストを使って、「近い」「遠い」「ちょうどいい」を視覚的に示す

といった形で、身体で距離感を体験できる工夫が効果的です。

また、ソーシャルスキルトレーニング(SST)という言葉を聞いたことがある方もいるかもしれません。
これは、「こんなときどうする?」をロールプレイやカードで練習する方法

家庭でも無理なく取り入れられる形で、遊びながら練習できますよ。

2. 危険な行動は「ダメ」ではなく「こうしよう」で伝えるのがコツ

人見知りしないタイプの子どもは、つい知らない人に手をつないだり、荷物を触ったり、急に話しかけたりと、ちょっとハラハラする行動をとってしまうこともありますよね。

そんなとき、つい「ダメ!」「やめなさい!」と言いたくなりますが、“禁止だけ”では行動が改善しにくいことも

そこでポイントになるのが、「ダメ」じゃなくて「こうしようね」に言い換えることです。

たとえば…

  • 「知らない人の手をつなぐのはやめようね」→「困ったら近くの大人に聞こうね」
  • 「そのカゴは触っちゃダメ」→「ほしいときは“これ見せて”って聞いてみようね」

このように、代わりの行動(=代替行動)を教えることで、子どもも納得しやすくなります。

さらに、「〇〇しちゃダメ」は記憶に残りづらく、「〇〇する」は覚えやすいという特性もあります。
子どもが混乱しにくい伝え方を、意識してみましょう。

3. 子どもは親の安心感に敏感!“見守る姿勢”も大事な支え

子どもって、親が思っている以上に親の気持ちや表情にとても敏感です。

「またトラブル起こさないかな…」と常に心配そうな顔をしていると、
子どもも「自分ってダメなんだ」と無意識に感じ取ってしまうことがあります。

もちろん、親だって不安になるのは当然。
でも、そんなときこそ「大丈夫だよ」「一緒に考えようね」といった安心できる声かけや、静かにそばで見守る姿勢が子どもにとって大きな支えになります。

「関わり方を整える」と聞くと、つい“やるべきこと”に意識が向いてしまいがちですが、一番大切なのは「その子らしさを認めるまなざし」なんですよね。

4. 困ったときは一人で抱えない!専門機関との連携が安心につながる

家庭でできることにも限界があります。
「どう伝えたらいいか分からない」「何度言っても行動が変わらない」そんなときは、一人で頑張りすぎずに、専門機関を頼るのがベストです。

具体的には、

  • 児童発達支援センターや発達相談窓口
  • 保育園や幼稚園の巡回相談スタッフ
  • 通っている園や学校の担任・支援員

などに、「最近こういうことで困っていて…」と気軽に相談してみましょう

また、通所施設や療育の場では、遊びや日常の中で自然に社会性や距離感を育てる支援が行われているところも多いです。

支援のプロとつながっておくことで、親の不安が軽くなるだけでなく、子ども自身も「自分のままで大丈夫」と思える環境づくりが進められます

「人見知りしない子=問題児」では決してありません。
関わり方のちょっとした工夫と、まわりの理解があれば、その子の魅力をもっとのびのびと伸ばしていくことができるんです。

次の章では、これまでのポイントを振り返りつつ、「子どもの“ありのまま”をどう受け止めるか」についてお話ししていきます!

まとめ:「人見知りしない=変わってる」ではなく、“その子らしさ”を大切にしよう

「自閉症なのに人見知りしないっておかしいのかな?」
「人との距離感が近すぎて、周りに変に思われないか心配…」

そんなふうに感じてしまうこと、ありますよね。
でも今日お話ししてきたように、“人見知りしない”のも、その子の大事な特性や個性のひとつかもしれません。

たしかに、社会の中で“ちょっと目立つ行動”になることもあります。
でもそれは、その子が「悪い」わけでも、「変わってる」わけでもないんです。
特性の出方は一人ひとりちがって当然。そして、その特性とどう向き合うかが、子どもにとっての“生きやすさ”を大きく左右します。

ポイントは、「行動」そのものを正すことがゴールではないということ。
それよりも大切なのは、

  • 子ども自身が困っていないか?
  • 周囲とのトラブルや誤解が起きていないか?
  • もし困っているなら、どう支援できるか?

といった視点で、子どもの状況を“その子目線”で見てあげることなんです。

そして、関わる大人が「あなたはあなたで大丈夫だよ」というメッセージを持ち続けることが、何よりの安心感になります。

親だって、不安になるのは当たり前。
だからこそ、「よくわからない」と感じたときは、信頼できる人や専門家に相談してみるのも大切な一歩です。

“人見知りしない”=「困った特徴」ではなく、「その子らしい世界の見え方」かもしれない。

そう考えてみると、子どもとの関わり方も、ぐっと優しく温かいものに変わっていきますよ。

\よくあるお悩みに答えます!/人見知りしない自閉症の子に関するQ&A

「うちの子、ちょっと目立つ行動が多くて…」
「このまま成長して大丈夫なのかな?」

そんなふうに感じる保護者の方の声は、とてもよく聞かれます。
ここでは、実際によく寄せられるお悩みを3つ取り上げて、現場や専門的な視点も交えながらお答えしていきます。

Q1:知らない人にいきなり抱きつくのが心配です

→やめさせるより“こうしよう”を伝えよう!

これはとてもよくある相談です。
自閉症の子どもは、相手との距離感がわかりにくいことがあります。そのため、親しみの表現として「いきなり抱きつく」「手をつなぐ」などの行動が出てしまうことがあるんです。

とはいえ、毎回「ダメ!」と止めるだけでは、なぜいけないのかが理解できず、本人も混乱しがち

ここで大事なのは、「やめなさい」ではなく「こうしようね」と伝えることです。

たとえば:

  • 「うれしい気持ちは手を振って伝えよう」
  • 「ハイタッチにしようね」
  • 「困ったときは、ママのところに来てね」

など、代わりの行動(=代替手段)を具体的に教えることがポイントです。

また、絵カードや写真を使って視覚的にルールを伝えるのも効果的です。
何度も繰り返して練習することで、少しずつ行動の選択肢が増えていきますよ。

Q2:小学生でも人見知りしません。成長とともに変わりますか?

→年齢に合った支援と「社会性の伸ばし方」

結論から言うと、成長とともに行動が変わってくることはよくあります
ただし、自閉症の特性は年齢とともに“なくなる”ものではありません。だからこそ、年齢に応じた「伝え方」「学び方」「練習の方法」がとても大切になります。

たとえば小学生になると、

  • 「人との距離のとり方」
  • 「集団でのふるまい方」
  • 「TPOに応じた態度の違い」

など、求められる社会性のレベルがぐっと上がります。

この時期におすすめなのが、ソーシャルスキルトレーニング(SST)の活用。
学校の先生や発達支援の専門家と連携して、具体的な場面を想定した練習を取り入れていくと、無理なくスキルを身につけやすくなります。

大切なのは、子どもに「なぜそうするのか」をしっかり伝えながら進めること。ただ「こうしなさい」と指示されるだけでは、行動の背景が理解しづらくなります。

Q3:人見知りしないことで、トラブルやいじめに遭わないか心配

→“自分と他人の違い”を伝える工夫と予防策

これは本当に多くの保護者が心配しているポイントです。
人見知りしないことで、距離感のズレや行動の違いが目立ってしまい、まわりの子から誤解を受けるケースもあります。

そうならないために、早いうちから意識していきたいのが、
「自分と他人はちがう」ことを子ども自身が理解するためのサポートです。

たとえば、

  • 絵本やアニメで「いろんな人がいるよ」を伝える
  • 「お友だちはどう思うかな?」と、気持ちを想像する声かけをしてみる
  • 「相手がイヤなときもあるよ」と、感情の違いを具体例で話す

など、小さな日常のやりとりの中で少しずつ“他者理解”を育てていくことが大切です。

また、保護者同士の交流や、学校・支援機関との連携もトラブル予防に役立ちます。
「この子はこういう特性がある」とまわりの大人が理解しておくことで、トラブルの芽を事前に摘むこともできます。

どのQ&Aにも共通するのは、「すぐに完璧を求めなくていい」ということ
子どもの成長は一人ひとりちがいます。焦らず、寄り添いながら、できることを少しずつ積み重ねていくことが、何よりの支援になりますよ。

さいごに

「人見知りしない自閉症の子」に不安を感じるのは、それだけお子さんを大切に思っている証拠です。

この記事では、

  • 人見知りしないのは“特性のひとつ”であり、決しておかしなことではないこと
  • 支援が必要かどうかは、子ども自身が“困っているか”が大きなヒントになること
  • 家庭でできる工夫や、安心できる関わり方

…こんなことを一緒に考えてきましたね。

大切なのは、「この行動が変かどうか」ではなく、お子さんが安心して、自分らしく過ごせているかどうか
親の不安が和らぐと、子どもも自然と落ち着いていくことが多いんです。

「ちょっと気になるな…」と思ったときは、一人で悩まずに、誰かに話してみることから始めてみましょう。
話すだけでも、きっと気持ちが軽くなりますよ。

最後までお読みいただき、本当にありがとうございました!

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