【必見】自宅療育の効果とは?遊びで変わる子どもの成長
発達障害児の育児において、自宅での療育ってどうなんだろう?と疑問に思うお母さんも多いはず。療育と聞くと「専門的なスキルが必要」と感じるかもしれませんが、実は家にあるものを使っても十分に子どもの成長をサポートできるんです。
例えば、発達支援センターや療育施設で行われている感覚統合療法や言語療法も、家にある簡単なアイテムで再現できることが多いんです。タオル、ペットボトル、段ボール箱、新聞紙など、一見何の変哲もないアイテムでも、子どもの発達を促す遊び道具に早変わり!
家にあるものでもできる!自宅療育の驚きの効果
「療育」という言葉を聞くと、どうしても「特別な道具」や「専門家の指導」が必要だと思いがち。しかし、家にあるものでもしっかりとした効果を得られる理由があります。
- 感覚刺激が豊富
発達障害児の中には、触覚や聴覚などの感覚が過敏だったり、逆に鈍感だったりする子もいます。そんな時、柔らかいタオルで体を包んで転がしたり、ペットボトルにお米を入れてシャカシャカ鳴らしたりするだけで、感覚刺激を与えられるんです。 - 手指の発達を促せる
洗濯ばさみを使ってリースを作ったり、段ボールで即席のパズルを作ったりといった活動は、手先の巧緻性を鍛える絶好の機会。これらの遊びは、鉛筆の持ち方やボタンの留め外しなど、日常生活の動作にもつながってきます。 - 社会性やコミュニケーション力の向上
家族と一緒に遊ぶことで、子どもは「順番を待つ」「相手の反応を見て行動する」といった社会性やコミュニケーションスキルを自然に学べます。例えば、新聞紙で作ったボールを使ったキャッチボール遊びなら、「投げる」「受け取る」というやり取りの中でターンテイキング(順番を待つ力)を鍛えられます。 - 安心感とリラックス効果
家という安心できる環境だからこそ、子どももリラックスして遊びに集中できます。緊張しやすい子どもには、柔らかい毛布やクッションを使った感覚遊びが特におすすめです。リラックスしている状態の方が、新しいことに挑戦しやすく、集中力も高まるんです。
簡単遊びで発達支援ができる理由とは?
「お金をかけなくても、家にあるもので発達支援なんてできるの?」と思う方も多いかもしれません。でも、ポイントは遊びの内容そのものにあるんです。
- 目的を持たせることが重要!
ただ遊ぶのではなく、「この遊びで何を鍛えたいのか」を意識するだけで、同じアイテムでも発達支援効果がぐっと高まります。例えば、ペットボトルマラカスでリズム遊びをするなら、「手を動かす」「音に合わせて体を動かす」という2つの目的を持たせることで、手指の運動とリズム感覚を同時に刺激できます。 - 飽きずに繰り返せる工夫を!
遊びの内容はシンプルでも、ちょっとしたアレンジで新鮮さを出せば、子どもも飽きずに繰り返してくれます。例えば、新聞紙ボールを使ったキャッチボールも、最初は「投げる・受け取る」だけだったのを、次は「色ごとに投げる順番を変える」といったルールを加えていくことで、順序理解力やルールの理解力も鍛えられます。 - 遊びの中で「成功体験」を積ませる!
遊びを通じて「できた!」「楽しい!」という体験を積み重ねることで、自己肯定感が高まります。例えば、段ボール迷路でおもちゃの車をゴールまで運ぶ遊びも、成功した時に「すごいね!よくできたね!」と声をかけるだけで、自己効力感(自分にもできるという感覚)が育ちます。
\ここまでのまとめ/
- 家にあるもので療育ができる理由は、感覚刺激や手先の巧緻性、社会性の育成など、多くの要素を含んでいるから。
- 感覚刺激を取り入れることで、発達障害児が感じやすい不安や緊張を和らげつつ、遊びの中で自然に発達支援ができる。
- 手先の巧緻性を鍛える遊びは、日常生活スキルの向上にも直結する。
- 家族との遊びの中で、社会性やコミュニケーション力を育めるのも大きなポイント。
- 遊びの内容に目的を持たせることで、療育効果がさらにアップ。
- 成功体験を重ねることで、自己肯定感や自信も育てられる。
【遊びで育む発達支援】家にあるものでできる簡単あそび10選!
発達障害児の療育を考えるとき、「専門的な教材やおもちゃを揃えなきゃ」と思ってしまうこと、ありませんか?でも実は、家にある身近なアイテムでも発達支援に役立つ遊びがたくさんあるんです。ここでは「感覚あそび」をテーマに、簡単にできて子どもも楽しめる3つの遊びを紹介します!
①~③感覚あそびで刺激をプラス!
感覚あそびとは、触覚・聴覚・視覚などの五感を刺激して発達を促す遊びのことです。発達障害のある子どもは、感覚が過敏だったり鈍感だったりする場合があります。そんな子どもたちにとって、感覚あそびは日常生活の中で感覚を調整しやすくするための大切な活動です。
①タオル1枚でOK!くるくるロール遊びでリラックス
タオル1枚でできる遊びってどんなもの?実はこれ、感覚統合療法でもよく取り入れられる遊びなんです。
- やり方:
- 大きなバスタオルを用意します。
- 子どもをタオルの上に寝かせ、くるくると巻き込みます。
- 軽く押してタオルの中で転がすようにして、体全体に圧力をかけます。
- ポイント:
- 圧力の強さを調整することで、子どもが安心感を感じやすくなります。
- 圧力がかかることで、体の境界線を認識しやすくなり、自己認識力が高まる効果があります。
- 「くすぐったい?」「もっと強く?」など、子どもの反応を観察しながら進めることでコミュニケーションにもつながります。
- アレンジ例:
- タオルの中にぬいぐるみを入れて、「お人形さんも一緒に転がろう!」と誘うことで、ごっこ遊び要素を加えてみても楽しいです。
- 最後に「お風呂に入ったつもりで体をポンポンして拭こうね」と言って、全身をタオルで軽く叩くと、触覚の刺激も得られます。
②リズム感アップ!ペットボトルマラカス作り
家にあるペットボトルを使えば、簡単に楽器を作ることができます。音や振動を通してリズム感覚を育てるだけでなく、手指の運動にもなるのがこの遊びのポイント。
- 材料:
- 空のペットボトル(小さいサイズが扱いやすい)
- お米、豆、ビーズなど音が鳴るもの
- テープ(蓋を固定するため)
- やり方:
- ペットボトルにお米や豆を少量入れます。
- 蓋をしっかりと締めて、テープで固定します。
- 「1、2、3!」のリズムに合わせて振ったり、曲に合わせて自由に振って遊びます。
- ポイント:
- 「速く振るとどんな音?」「ゆっくり振ると?」など、音の違いを感じてもらうことで、聴覚刺激にもなります。
- 自分で好きな音の材料を選んでもらうことで、選択肢を持つ経験ができるのも魅力です。
- 兄弟や親と一緒に振って、「せーの!」と掛け声をかけながら行うと、共同作業の練習にもなります。
- アレンジ例:
- 2本作って「強い音のマラカス」「やさしい音のマラカス」と分けて遊ぶことで、音の強弱を学ぶことができます。
- 音楽に合わせて振って、リズムに乗る練習をしても良いですね。
③感触で楽しむ!キッチンスポンジマッサージ
スポンジって普段はお皿を洗うためのもの。でも、柔らかくてクッション性があるから、感覚遊びにはもってこいのアイテムなんです!
- やり方:
- キッチンスポンジを数個用意します(新品がおすすめ)。
- 子どもの手や足にスポンジを当てて、軽く押したり撫でたりして刺激を与えます。
- 「冷たい水に浸したスポンジ」「温かい水に浸したスポンジ」で感触の違いを感じてもらいます。
- ポイント:
- 温度の違いを意識することで、触覚だけでなく温感覚も刺激できます。
- 子ども自身にスポンジを持たせて、「次はママにしてね!」と順番を逆にすることで、ターンテイキング(順番待ちの練習)にもつながります。
- 「スポンジをギュッと絞ってみよう!」と声をかければ、手の力加減を調整する訓練にもなります。
- アレンジ例:
- スポンジに絵の具をつけて、「ポンポンスタンプ遊び」に発展させてもOK。
- 「冷たい水」「温かい水」「ぬるま湯」で温度を変えてみて、「どれが気持ちいい?」と聞きながら進めると、感覚刺激がより豊かになります。
\ここまでのまとめ/
- 感覚遊びは五感を刺激して発達を促す遊びで、感覚過敏や鈍感な子どもにも効果的。
- タオル1枚でOKのくるくるロール遊びは、圧力の刺激で安心感を与えつつ、自己認識力を育てられる。
- ペットボトルマラカス作りは、リズム感覚と手指の巧緻性を同時に鍛える遊び。
- キッチンスポンジを使った感触遊びは、触覚だけでなく温感覚の刺激にもつながる。
- アレンジ次第で遊びの幅が広がるので、子どもの反応を見ながら工夫していくのがポイント!
④~⑤手先の巧緻性を伸ばす!
発達障害児の療育で欠かせないのが、手先の巧緻性を鍛える遊びです。手先の巧緻性とは、物をつまむ、握る、ねじるといった細かい指の動きのこと。これが発達すると、日常生活の動作(箸の使い方やボタンの留め外し、鉛筆の持ち方など)がスムーズになります。
そこで今回は、家にあるもので簡単にできる手先の巧緻性を伸ばす遊びを2つご紹介!「洗濯ばさみリース作り」と「段ボールパズル」です。どちらも特別な準備は不要で、すぐに取り組めるので、忙しいママにもおすすめですよ!
④洗濯ばさみリース作りで手指トレーニング
洗濯ばさみって、実は手指の筋力を鍛える優れものなんです。つまむ、挟む、引っ張るという一連の動作は、手指の筋力や指先の感覚を刺激するのにピッタリ!しかも家にある洗濯ばさみと紙皿だけでOKなのでコスパも抜群です。
- 準備するもの:
- 洗濯ばさみ(10個~20個)
- 紙皿(または段ボールで作った丸いリング)
- カラーペン(デコレーション用)
- やり方:
- 紙皿の中心部分を切り抜き、リース状の輪っかを作ります。
- カラーペンで自由にデコレーションさせて、好きな色でリースを完成させましょう。
- 洗濯ばさみをリースの周りに挟んでいきます。色ごとに並べたり、順番に挟んだり、ルールを決めて進めるのも◎
- ポイント:
- 洗濯ばさみを挟む動作は、親指、人差し指、中指の3本指の筋力を強化するのに効果的。
- 色を順番に挟むことで、「赤→青→緑」のように色の順序を意識させると、色の識別力や順序理解力も育てられます。
- 「次は何色にしようか?」と問いかけることで、言葉のやり取りを促すこともできます。
- アレンジ例:
- リースの裏側に数字や文字を書いて、「3の数字のところに赤い洗濯ばさみを挟もう!」など指示理解遊びに応用してもOK。
- 季節ごとにテーマを決めて、「クリスマスリース」「桜リース」など季節感を取り入れると飽きずに続けられます。
- 期待できる効果:
- 手指の巧緻性の向上
- 色の識別力や順序理解力の発達
- 集中力の持続時間の延長
- 指示理解力の向上
⑤段ボールパズルで集中力UP!
段ボールってすぐ捨てがちですが、実は立派なおもちゃ素材になります。段ボールの厚みは、発達障害児の小さな手でも扱いやすく、切ったり貼ったりすることで指先の感覚を刺激できます。ここでは、簡単にできる「段ボールパズル」の作り方をご紹介!
- 準備するもの:
- 段ボール(適度な大きさのもの)
- カッターまたはハサミ
- カラーペン(またはシール)
- マスキングテープ(装飾用)
- やり方:
- 段ボールに好きな絵を描きます。(車、動物、食べ物など)
- 絵が完成したら、その絵を基準にしていくつかのパーツに切り分けます。
- 切り分けたピースをバラバラにして、元の形に戻すようにパズルを組み立てるだけ!
- ポイント:
- 「どのパーツがここに合うかな?」と声をかけながら進めることで、問題解決力も鍛えられます。
- ピースの数を増やすと難易度が上がるので、年齢や発達段階に合わせて調整しましょう。
- パズルの絵をあえてバラバラにして、最初に「これ、何の絵になると思う?」と問いかけることで、推理力や予測力を引き出すこともできます。
- アレンジ例:
- パズルの裏面に数字を書いて、「数字順に並べてみよう!」と数の順序を覚える遊びにも応用可能。
- 「お友達と一緒に作ったらどうなるかな?」と声をかけて、協力して取り組む遊びに変えることで、社会性の育成にもつながります。
- 期待できる効果:
- 集中力の強化
- 手指の巧緻性の発達
- 問題解決力や推理力の向上
- 空間認識力の発達
- 協力して取り組む社会性の育成
\ここまでのまとめ/
- 洗濯ばさみリース作りは、洗濯ばさみを挟む動作で指先の筋力を鍛えつつ、色の識別力や順序理解力も高める遊び。
- 段ボールパズルは、段ボールを切り分けるだけで、手先の運動能力や集中力を鍛えられる遊び。
- どちらの遊びも、家にあるもので簡単に準備できるので、コストをかけずに療育ができるのが魅力。
- アレンジ次第で遊びの幅が広がるので、子どもの興味に合わせて工夫していくのがポイント。
- 「何色を挟む?」「どのピースが合うかな?」と問いかけることで、言葉のやり取りも促せるのも嬉しいポイント!
⑥~⑦社会性を育てるコミュニケーションあそび
発達障害児の療育において、「社会性」を育むことはとても大切です。社会性とは、他者と関わる力やコミュニケーションスキルのこと。自分の気持ちを伝える、相手の反応を理解する、順番を守るなど、社会生活に欠かせないスキルです。
しかし、これらのスキルは一朝一夕で身につくものではありません。そこで、自宅で簡単にできる「社会性を育てる遊び」を2つご紹介します!
⑥新聞紙ボールでキャッチボール対決!
新聞紙があれば、立派な遊び道具になります。キャッチボールというシンプルな遊びでも、相手とタイミングを合わせることや順番を守ることなど、たくさんの社会性スキルを養うことができます。
- 準備するもの:
- 新聞紙(数枚)
- テープ(ボールを固定する用)
- やり方:
- 新聞紙をくしゃくしゃに丸めて、ボールを作ります。
- テープで固定して、ボールが崩れないようにします。
- 子どもと向かい合って、「せーの!」と声をかけながらボールを投げ合います。
- 「もっと速く投げてみよう!」など、難易度を上げてみるのもアリ!
- ポイント:
- キャッチボールの際に「よーい、ドン!」と合図を出すことで、相手とのタイミングを合わせる練習ができます。
- ボールを受け取ったら「ありがとう!」と声をかけることで、挨拶や感謝の表現の練習にもつながります。
- 「次はママが投げるね!」と順番を伝えることで、ターンテイキング(順番を守る力)も育てられます。
- アレンジ例:
- ボールに数字やアルファベットを書いて、「次は数字の2を投げてね!」と指示を出してみることで、数の認識や指示理解の練習にも発展させられます。
- 2人で投げるのではなく、「お父さん→お兄ちゃん→自分」という順番で回すことで、順序の概念を学ぶこともできます。
- 期待できる効果:
- 社会性やコミュニケーション力の向上
- 順番を待つ力(ターンテイキング)の発達
- タイミングの調整力の習得
- 挨拶や感謝の表現の練習
⑦協力プレイ!段ボール迷路でチームワーク体験
段ボールを使ってオリジナルの迷路を作る遊びは、発達障害児にとって刺激的で楽しい活動です。ここでは、「協力して遊ぶこと」をテーマにした段ボール迷路の遊び方をご紹介!
- 準備するもの:
- 大きな段ボール箱
- カッター(親が使用)
- カラーペン(装飾用)
- ビー玉や小さなボール
- やり方:
- 段ボール箱の底を切り取って、平らな迷路のベースを作ります。
- 段ボールの切れ端を使って道を作り、迷路を構成していきます。
- ビー玉やボールを転がして、ゴールを目指します。
- 迷路を持ち上げて、チームで協力してバランスを取りながらゴールを目指すルールにすると、協力プレイの練習になります。
- ポイント:
- 迷路を作る工程で「ここに曲がり角を作ろう」「ゴールはどこにする?」といった相談の場面を設けることで、コミュニケーション力が育ちます。
- 「右に傾けて!」「もっとゆっくり!」といった声の掛け合いが自然に生まれるので、言葉のやり取りの練習にもなります。
- 失敗しても「もう一回やってみよう!」と声をかけて、チャレンジ精神を育むこともできます。
- アレンジ例:
- 迷路に障害物を追加して、「ここを通る時は手をつないでね!」とルールを設けると、協力する機会が増えます。
- 「30秒以内にゴールできるかな?」とタイムトライアルにすることで、集中力や時間感覚の発達にもつながります。
- 親がヒントを出しつつ、「ここを通るには何をすればいいかな?」と考えさせる場面を作ることで、問題解決力の強化にも役立ちます。
- 期待できる効果:
- チームワークの育成(協力して取り組む経験)
- 言葉のやり取りや指示理解の練習
- 空間認識力の向上(迷路の構造を理解することで育つ)
- 自己肯定感のアップ(ゴールにたどり着いた時の達成感)
\ここまでのまとめ/
- 新聞紙ボールでキャッチボール対決は、相手とタイミングを合わせることや順番を守ることを通して、社会性やコミュニケーション力を育てる遊び。
- 「せーの!」という掛け声や「ありがとう!」の挨拶を取り入れることで、言葉のやり取りの練習にもなる。
- 段ボール迷路でチームワーク体験は、協力して取り組む場面を作り出すことで、協力プレイの大切さを学べる遊び。
- 「ここを右に傾けて!」などの指示のやり取りを通して、コミュニケーションスキルや指示理解力も高まる。
- 両方の遊びとも、家にあるもので簡単に準備できるため、コストをかけずに社会性を伸ばせるのがポイント。
⑧~⑨言葉の力を伸ばす遊び
発達障害児の療育において、「言葉の力」を育てる遊びはとても重要です。言葉の力とは、語彙力や表現力、コミュニケーションスキルのこと。特に、発達障害児は言葉の理解や発信が苦手なことが多いため、遊びを通じて自然に言葉の練習ができる機会を増やしてあげることが大切です。
ここでは、家にあるもので簡単に取り組める「お絵かきしりとり」と「紙コップで手作り電話ごっこ」をご紹介します!
⑧お絵かきしりとりで語彙力アップ!
しりとりって、言葉のキャッチボールを楽しみながら語彙力を増やせる遊びです。でも、ただ言葉を出し合うだけだと飽きてしまう子も多いですよね。そこでおすすめなのが「お絵かきしりとり」。
絵を描きながら進めることで、言葉の意味をイメージしやすくなるので、言葉が苦手な子にも取り組みやすい遊びです。
- 準備するもの:
- 白い紙(数枚)
- カラーペンまたはクレヨン
- やり方:
- 「りんご」のように最初の言葉を決めて、お母さんが絵を描きます。
- 子どもがその絵を見て、「ご」から始まるものを考えます。例えば「ゴリラ」。
- 「ゴリラ」を描いたら、次は「ラ」で始まるものを考えて絵にします。
- この流れをどんどん繰り返していくだけ!
- ポイント:
- 絵が苦手な子には、「○○ってどんな形かな?」「大きい?小さい?」とヒントを出しながら進めると楽しく取り組めます。
- 言葉をイメージして絵にすることで、視覚的な認識力と語彙の結びつきが強化されます。
- 子どもが思いつかない時は、「これもあるよ!」と選択肢を提示することで、考えるヒントを与えてあげましょう。
- アレンジ例:
- 「赤いものだけでしりとり」「動物だけでしりとり」など、テーマを決めて遊ぶと難易度を調整できます。
- 「食べ物しりとり」や「乗り物しりとり」など、カテゴリーを絞ると語彙力がさらに広がります。
- 「10回続いたらご褒美シール!」など、達成目標を設定してあげると、集中力もアップします。
- 期待できる効果:
- 語彙力の向上
- 想像力やイメージ力の強化
- コミュニケーション力の向上(親子で会話しながら進める)
- 集中力の強化
- 表現力の発達
⑨紙コップで手作り電話ごっこ
昔ながらの「糸電話」は、楽しく言葉のやり取りができる遊びとして人気です。紙コップと糸だけでできるので、コストもかからず準備も簡単!
音が伝わる感覚を楽しみながら、相手の言葉を聞く力や声の調整力を自然に養うことができます。
- 準備するもの:
- 紙コップ(2個)
- 長めの糸(1~2メートル)
- 太めの針(親が使用)
- やり方:
- 紙コップの底に穴を開けて、糸を通します。
- 糸の両端に結び目を作って、紙コップの底に固定します。
- 一人が紙コップを耳に当て、もう一人が紙コップに口を当てて話します。
- 「今何て言った?」「もう一回言ってみて!」など、言葉のやり取りを楽しむのがポイントです。
- ポイント:
- 「今度は大きな声で言ってみよう!」「小さい声だとどう聞こえるかな?」など、声の大きさを調整する練習にもなります。
- 「好きな動物は何ですか?」「明日は何して遊ぶ?」など、質問形式で会話を広げると、よりコミュニケーション力が育まれます。
- 糸がピンと張っていないと音が伝わりにくいことから、「どうやったら聞こえやすくなるかな?」と問いかけて、問題解決力の発達にもつなげられます。
- アレンジ例:
- コップに絵を描いたりシールを貼ったりして、オリジナル電話を作ってみると、より愛着が湧きます。
- 「何色のコップに言ったか当ててね!」と色当てクイズにしてみるのもおすすめ。
- お兄ちゃんと弟で、「次は〇〇に質問してみて!」と兄弟間でのやり取りを促すことで、きょうだいのコミュニケーション力も高まります。
- 期待できる効果:
- 聞く力の向上
- 発音練習や声の大きさ調整の練習
- 順番を待つ力の発達(ターンテイキング)
- 言葉のキャッチボールを楽しむ経験
- 問題解決力の強化(音が伝わる仕組みを考える)
\ここまでのまとめ/
- お絵かきしりとりは、絵を描きながら進めることで、言葉のイメージ化ができ、語彙力や表現力の向上に効果的。
- 「赤いものしりとり」や「動物しりとり」など、テーマを決めると難易度調整がしやすい。
- 紙コップで手作り電話ごっこは、言葉のやり取りを楽しみながら、聞く力や発音練習ができる遊び。
- 「大きな声で話す」「小さい声で話す」など、声の調整力を育てる工夫も取り入れるとより効果的。
- 両方の遊びとも、親子のコミュニケーションを楽しみながら取り組めるので、親子の絆を深める時間にもなります。
⑩自己表現力を引き出すあそび
自己表現力って、子どもにとってすごく大事なスキルです。発達障害のある子どもたちの場合、言葉で自分の気持ちを伝えるのが難しいことがよくあります。そんな時におすすめなのが、おうち劇場!ぬいぐるみ人形劇です!
ぬいぐるみを使うことで、感情を言葉にしやすくなり、自己表現の練習にもなります。さらに、ストーリーを考える過程で想像力や創造力も刺激されるという一石三鳥の遊びです!
⑩おうち劇場!ぬいぐるみ人形劇で表現力UP
ぬいぐるみ人形劇って、実はすごく奥が深いんです。
ただの遊びのように見えても、物語を作って伝えるプロセスそのものが自己表現の練習になるんです。
さっそく、やり方を見ていきましょう!
準備するもの
- ぬいぐるみ(2~3体)
- カーテンやタオル(舞台セットとして使う)
- ダンボールや布(背景として活用)
- マイク代わりのスプーンやリモコン(演じる時の小道具)
やり方
- 舞台をセットアップ!
- ダンボール箱を横にして、ぬいぐるみが顔を出せるような窓を作ります。
- カーテンやタオルを被せて、「〇〇劇場」の看板を作るのも楽しいです。
- 「今日はどんなお話にしようか?」と、子ども自身にテーマを決めさせることで、自発的な表現を引き出せます。
- キャラクターを選ぶ!
- 「今日はどのぬいぐるみが登場する?」と質問して、自分でキャラクターを選ばせることで、自分の好きなものに気持ちを託しやすくなります。
- 「〇〇くん(ぬいぐるみの名前)は今日はどんな気分かな?」と問いかけて、感情表現のヒントを与えるのもポイントです。
- ストーリーを考える!
- 最初はシンプルな設定からスタート。
- 例:「今日はお散歩に出かけるお話」「迷子になったぬいぐるみを探すお話」など。
- 「〇〇くん(ぬいぐるみの名前)が道に迷っちゃった!どうする?」と問いかけて、子どもの反応を引き出しながら物語を進めるのも効果的です。
- 子どもが戸惑っていたら、「次はどうしようか?」「〇〇くん、泣いているのかな?」と、感情や行動の選択肢を提示してあげると、自己表現のヒントになります。
- 最初はシンプルな設定からスタート。
遊びのポイント
- 感情を表現する練習
- 「〇〇くんは怒ってるのかな?」「悲しそうだね」と、ぬいぐるみの気持ちを代弁してみせることで、感情表現の語彙が増えます。
- 「どうして〇〇くんは怒ったのかな?」と、感情の背景を考えさせる質問を投げかけると、感情理解のトレーニングにもなります。
- 自己肯定感を高める声かけ
- 子どもが物語を最後までやり切ったら、「すごいね!〇〇ちゃん、とっても上手にお話作れたね!」と、達成感を強調する声かけをしてあげましょう。
- 失敗しても、「もう一回やってみようか?〇〇くんが迷子になったら、今度は誰が助けに来るかな?」と、次への期待を持たせる声かけも効果的です。
- 兄弟姉妹と一緒に演じる工夫
- 兄弟姉妹がいる場合は、「〇〇ちゃんはお兄ちゃん役ね!」「弟くんは犬のぬいぐるみ役ね!」と、役割分担をして協力するシーンを作ることで、コミュニケーションの練習にもつながります。
- 役割を交代して演じさせることで、他者の視点に立つ経験にもなり、共感力が育まれます。
アレンジ例
- 感情カードを使う:
- 「怒っている顔」「悲しい顔」などの感情カードを用意して、「ぬいぐるみがこんな顔をしている時は何をしていると思う?」と問いかける。
- 感情カードを引いて、その感情をぬいぐるみに代弁させることで、感情表現の練習になります。
- 物語の続き作り:
- 「昨日のお話の続き、今日はどうなるかな?」と、前日の物語を思い出して連続性のあるストーリーを作ってみる。
- これによって、記憶力や構成力の向上にもつながります。
- 観客役を作る:
- 兄弟や親が「観客役」になって、「今のシーン、とっても面白かったよ!」と声をかける。
- 第三者の視点からのフィードバックを受けることで、表現の幅が広がります。
\ここまでのまとめ/
- ぬいぐるみ人形劇は、感情を代弁させることで自己表現力や感情表現の練習に最適な遊び。
- 「今日はどんなお話にしようか?」と子どもにテーマを決めさせることで、自発性や想像力を刺激できる。
- 物語を通じて感情を代弁することで、感情の語彙が増え、自己表現がしやすくなる。
- 兄弟姉妹と一緒に役割分担して取り組むと、協調性や共感力の育成にもつながる。
- 感情カードや物語の続き作りなど、アレンジ次第で遊びのバリエーションが広がる。
【遊び効果を最大化!】効果を引き出す3つのポイント
発達障害児の療育遊びは、「ただ楽しいだけ」ではもったいない!せっかく遊ぶ時間を作るなら、その効果を最大限に引き出す工夫を取り入れていきたいですよね。
ここでは、遊びの効果をグッと引き上げるための3つのポイントを紹介します。ちょっとした工夫で子どもの成長をサポートできるので、ぜひ試してみてください!
①子どもの特性に合わせた遊び方の工夫
まず大切なのが、子どもの発達特性に合わせた遊び方の選択です。発達障害児の中には、感覚が過敏な子もいれば、逆に鈍感な子もいます。例えば、触覚が苦手な子に急に「感触遊び」を提案しても、嫌がってしまうことがありますよね。
そこで、遊びを取り入れる際には、子どもの反応を観察しながらアレンジしていくことがポイントです。
- 感覚過敏の子の場合:
- タオルや柔らかい布を使った遊びからスタート。
- 「痛くない?気持ちいい?」と確認しながら進めることで、安心感を持たせる。
- 例えば、「くるくるロール遊び」ではタオルの代わりにふわふわクッションを使うと、柔らかさが緩和されて取り組みやすくなる。
- 感覚鈍麻の子の場合:
- 強めの感触刺激を取り入れた遊びを選ぶ。
- ペットボトルにお米をたっぷり入れて、「重いね」「ゴトゴト音がするね」と感覚を強調して伝えることで、感覚刺激の受け取り方が強化される。
- 「新聞紙ボール遊び」では、大きなボールを作って全身でキャッチすることで、体全体への刺激が感じやすくなる。
- 集中が苦手な子の場合:
- 短時間で終わる遊びを繰り返し行う。
- 例えば、「紙コップ電話ごっこ」では、「1回だけ聞き取れたら成功!」というように、短時間で達成感を味わえる設定にすると良い。
- 「段ボールパズル」では、ピースを少なめにして完成させやすくすることで、「できた!」という成功体験を積みやすくなる。
② 遊びの最中に観察しておきたいこと
遊びを通して療育効果を高めるためには、子どもの反応をしっかり観察することが欠かせません。ただ遊ぶだけでなく、「どんなことができたか」「どこでつまずいたか」を見極めることで、次の遊びのヒントにもなります。
- 遊びの様子を観察する際のポイント:
- 集中している時間はどれくらい?
- 5分間集中できたら、それをベースに「次は7分間頑張ってみよう!」と少しずつ目標時間を延ばしてみる。
- 表情の変化は?
- 楽しそうに笑っている時は「この遊びが好きなんだな」と理解し、次回も取り入れる。
- 逆に、不安そうな表情や困っている様子が見られたら、「どうしたの?何か怖い?」と声かけをしながらサポートする。
- 遊びの中で出てきた言葉や行動
- 「これできた!」と自己肯定的な言葉が出たら、「すごいね!頑張ったね!」と肯定的に返してあげる。
- 「できない…」と言った場合は、「ちょっと手伝ってみようか?」と支援を提案しつつも、自分でやらせるチャンスを残すことがポイント。
- 集中している時間はどれくらい?
③遊びの後にできる!肯定的な声かけテクニック
遊びが終わった後にも、肯定的な声かけを意識することで成功体験を強化できます。子どもが達成感を感じられるような声かけを心がけることで、自己肯定感が高まり、次回の遊びへの意欲もアップします。
- 具体的な声かけ例:
- 「すごい!〇〇くん、こんなに長い間集中してできたね!」
- 「今日は〇〇ちゃん、最後までやりきったね!すごい成長だよ!」
- 「この遊び、ちょっと難しかったかな?でも途中で『もう一回やる!』って言えたの、すごく勇気があったね!」
- 肯定的な声かけのポイント:
- 具体的な行動を褒める
- 「集中してたね!」ではなく、「〇〇のパズル、最後まで完成させたね!」と具体的な行動を示すことで、達成感を明確に伝えることができる。
- 困難な場面でも前向きなフィードバックをする
- 「できなかったね」ではなく、「今日はここまでできたね!」とできた部分にフォーカスして伝えると、子どもの自己肯定感が下がりにくくなる。
- 次回につながる言葉を添える
- 「次は〇〇の部分もやってみようね!」と、次の目標設定を伝えることで、遊びを通じた成長をイメージしやすくなる。
- 具体的な行動を褒める
\ここまでのまとめ/
- 遊びの効果を最大化するには、子どもの発達特性に合わせたアレンジが大切。
- 感覚過敏の子には優しい触感を、感覚鈍麻の子には強めの刺激を。
- 集中が苦手な子には短時間で終わる遊びを取り入れる。
- 遊びの最中は観察が鍵。
- 集中時間や表情の変化、発した言葉などを見逃さず、「できた!」「楽しい!」の瞬間を捉える。
- 遊びの後の肯定的な声かけで成功体験を強化。
- 「今日も頑張ったね!」「次はこんなことに挑戦してみよう!」と具体的な言葉をかけることで、自己肯定感と遊びへの意欲が高まる。
【体験談】発達障害児が楽しんだおうち療育あそび
「自宅療育でできる遊びって、本当に効果があるの?」と疑問に思っているママも多いのでは?
ここでは、実際におうち療育遊びを取り入れて笑顔が増えた子どもたちの体験談を紹介します。
今回は、タオル遊びでリラックスできたA君(5歳)と、新聞紙ボール遊びで集中力が伸びたBちゃん(4歳)のエピソードをお届けします。
タオル遊びで笑顔が増えたA君(5歳)
A君(5歳)は、感覚過敏の傾向があり、触られることに少し敏感な男の子です。
普段から「くすぐられるのが苦手」「大きな音にビクッと反応してしまう」などの特徴があり、なかなかリラックスする時間が持てなかったとのこと。
そんなA君に取り入れたのが、タオルを使ったくるくるロール遊びです。
タオル遊びのやり方:
- 用意するもの: 大きめの柔らかいバスタオル
- 手順:
- タオルを広げ、その上にA君を寝かせる。
- 体をタオルでくるくると巻いて、軽い圧迫感を感じさせる。
- ゆっくりと転がしたり、「ポンポン」と優しく叩いたりして刺激を与える。
A君の反応:
最初は「くるくるされるのが少し怖い」と話していたA君。
でも、お母さんが「大丈夫だよ。ふわふわタオルで包まれてるよ~」と声をかけながら進めると、少しずつ緊張がほぐれていったそうです。
- タオルの圧力が心地よい感覚刺激となり、少しずつリラックスできるように。
- 「ママ、もっとポンポンして!」と自分からリクエストする場面も増えたとか。
- 3回目の挑戦では、「今日はもう一回やってみたい!」と自分から遊びを提案してきたそうです。
期待できる効果:
- 触覚刺激でリラックス効果が高まる
- 自己認識力の向上(自分の体の輪郭を感じられる)
- 感覚過敏の軽減(触られることに慣れることで抵抗感が減少)
- 自分の好きな刺激を伝える練習(「もっと強く!」「優しくして!」など)
新聞紙ボール遊びでリラックスしたBちゃん(4歳)
Bちゃん(4歳)は、集団行動が少し苦手な女の子。
幼稚園でも周りの子たちと一緒に遊ぶのが苦手で、一人でお絵かきをしていることが多かったそうです。
そんなBちゃんに取り入れたのが、新聞紙ボール遊びです。
新聞紙ボール遊びのやり方:
- 用意するもの:
- 新聞紙数枚
- ビニールテープ(ボールを固定するため)
- 手順:
- 新聞紙をくしゃくしゃに丸めて、ボールを作る。
- テープで固定して、崩れないようにする。
- 親子でキャッチボールをしたり、的当て遊びをする。
- 「せーの!」の掛け声でタイミングを合わせたり、「ナイスキャッチ!」と肯定的な声かけをして進める。
Bちゃんの反応:
最初は「私、一人でやる!」とボール遊びにも乗り気でなかったBちゃん。
でも、お母さんが「ママも一緒にやっていい?」と誘うと、「じゃあ一回だけね」と少しずつ参加するように。
- ボールを投げる動作が、腕や肩のストレッチにもなり、遊びながら体を動かす機会が増えた。
- 「〇〇ちゃん、上手にキャッチできたね!」と声をかけることで、自己肯定感が高まる瞬間も。
- さらに、ボールの当てっこゲームを取り入れたことで、「次はママに当ててみて!」とターンテイキングの練習にもなった。
- 1週間後には、「今日はお兄ちゃんとも一緒にやりたい!」と、自ら遊びに誘う場面も見られるようになったそうです。
期待できる効果:
- 手先や腕の運動機能の強化(新聞紙を丸める、投げる)
- 順番を待つ力(ターンテイキング)の発達
- コミュニケーション力の向上(「今度はどこに当てようか?」などのやり取り)
- 自己肯定感の向上(「できたね!」の声かけで達成感が得られる)
- 親子の絆が深まる(一緒に遊ぶ時間が増えることで安心感が育つ)
\ここまでのまとめ/
- タオル遊びでは、圧力刺激を通じてリラックス効果や触覚刺激を感じられる。
- A君(5歳)は、最初は不安だったが、徐々に心地よさを感じられるようになった。
- 新聞紙ボール遊びは、体を動かしながらコミュニケーション力や順番を待つ力が育まれる遊び。
- Bちゃん(4歳)は、最初は一人で遊ぶことを好んでいたが、親子で遊ぶことで安心感を得て次第に協力プレイにも参加するようになった。
- 両方の遊びとも、身近な道具でできることがポイント。親子での遊びを通じて、子どもの自己表現力や自己肯定感を自然に引き出せるのが魅力!
【ママ必見】自宅療育でよくあるQ&A
発達障害児の療育遊びを家で取り入れる際、こんな時どうすればいいの?と疑問に感じる場面って結構ありますよね。今回は、自宅療育でよくある2つの悩みについて詳しく解説していきます!
Q1. 遊びに集中できないときの対策は?
「せっかく用意した遊びも、子どもがすぐ飽きてしまう…」「集中力が続かず、途中で投げ出してしまう…」
こんな悩みを抱えるママも多いですよね。特に発達障害児は、集中力の持続が難しいことが多いため、遊びの進め方に少し工夫が必要です。
対策1:短時間×回数で成功体験を積ませる
長時間集中して遊ぶのが難しい場合は、遊びの時間を短く設定するのがポイントです。
- 例えば、「段ボールパズル」を取り入れる際、1回5分だけ集中して取り組む設定にしてみましょう。
- 5分間取り組めたら、「できたね!すごい!」と大げさに肯定的な声かけをして達成感を伝えます。
- その後、10分ほど別の遊びや休憩を挟んでから、再度同じ遊びを「もう一回やってみよう!」と誘ってみます。
- 短時間×複数回の成功体験を積むことで、子どもは「できた!」という達成感を感じやすくなり、次第に集中力も持続しやすくなります。
対策2:視覚的な合図で時間の見通しを立てる
発達障害児の中には、「時間の感覚」がつかみにくい子も多いです。そこで、遊びの時間を視覚的に伝える工夫が効果的です。
- タイマーや砂時計を使って、「この砂が全部落ちたら終わりね!」と終了の合図を明確に伝えます。
- さらに、「あと3分だよ」「残り1分だね」と時間の経過を伝える声かけをすることで、次第に「終わりの見通し」が立ちやすくなります。
- 視覚的な合図を活用することで、終わりが見えることで安心感が生まれ、集中しやすくなるというメリットがあります。
対策3:子ども自身にルールを決めさせる
遊びのルールを決める時に、子ども自身にも意見を聞いてみるのも効果的です。
- 例えば、「今日は何回キャッチボールをしたら終わりにする?」と質問してみると、子どもは自分で目標を立てることができます。
- 自分で決めたルールの方が、自発的に取り組みやすくなるため、「決めた回数だけはやってみようね」と声をかけて遊びを進めましょう。
- こうすることで、自己決定力の向上にもつながります。
Q2. 兄弟姉妹と一緒に遊ぶときの工夫とは?
兄弟姉妹がいると、一緒に遊ばせたいけれど、「取り合いになったり、喧嘩したりしてしまう…」と悩む場面もありますよね。特に発達障害児は、順番を待つ力(ターンテイキング)が苦手なことが多いため、遊び方にひと工夫が必要です。
工夫1:役割分担を明確にして協力遊びに変える
同じ遊びでも、役割を与えることで競争を防ぐことができます。
- 例えば、「新聞紙ボール遊び」では、
- お兄ちゃんが「投げる役」、弟が「キャッチする役」というように、役割を明確に設定します。
- 「〇〇くん、次はキャッチの番だよ!」と順番を伝えることで、順序理解の練習にもなります。
- 役割を交代させる際は、「お兄ちゃんが終わったら、次は弟くんの番だよ!」と順番を明確に伝えるのがポイントです。
- このように、「協力しないと遊びが進まない」設定にすることで、協調性やターンテイキングのスキルが自然と育まれます。
工夫2:一緒に遊ぶ前にルールを確認する
遊び始める前に、お約束ごとを確認しておくと、トラブルを防ぎやすくなります。
- 例えば、「今日はケンカしないこと」「おもちゃを取り合わないこと」といった簡単なお約束を決めておきます。
- その際、「今日は何を守れるかな?」と子ども自身にも考えさせることで、ルールへの意識が高まります。
- 遊びの途中でトラブルが発生したら、「約束を覚えてるかな?」「もう一度確認しようか?」とルールを再確認する声かけをしてみましょう。
- お約束が守れたら、「すごいね!〇〇ちゃん、今日は全部守れたね!」と肯定的にフィードバックをしてあげると、自己肯定感も育ちます。
\ここまでのまとめ/
- 遊びに集中できないときの対策:
- 短時間×回数で遊びの時間を区切り、成功体験を積ませる。
- タイマーや砂時計を活用して時間の見通しを持たせる。
- 子ども自身にルールを決めさせることで、自発性と集中力を引き出す。
- 兄弟姉妹と一緒に遊ぶ際の工夫:
- 役割分担を明確にして、「投げる役」「キャッチする役」といった協力プレイに変える。
- 遊び始める前に簡単なルールを確認し、トラブル防止策を設定する。
- トラブルが発生した際には、「お約束を覚えてるかな?」とルールを再確認して対応する。
まとめ~発達障害児の成長をサポートする遊びのススメ
これまで紹介してきた「家にあるものでできる簡単あそび10選」、いかがでしたか?
発達障害児の療育遊びって、特別な道具や高価なおもちゃがなくても、身近なもので工夫すればたくさんの効果が期待できるんです。
今回はその総まとめとして、遊びの効果をより深く理解し、継続して取り組むためのポイントをおさらいしていきます!
家にあるもので楽しく遊ぼう!
療育というと、「専門的な教材を揃えないといけない」「お金がかかる」というイメージがつきまといがち。でも、実際には家にあるものだけでも十分に発達支援ができるんです。
例えば、今回紹介した遊びの中には、こんなものがありました:
- タオル1枚でできる「くるくるロール遊び」
- 柔らかいタオルで包んで転がすだけで、触覚刺激やリラックス効果が期待できます。
- 圧迫感が苦手な子にはクッションやブランケットで代用してもOK!
- ペットボトルで作る「即席マラカス」
- お米やビーズを入れるだけで、リズム感や聴覚刺激を楽しく提供。
- さらに、自分で作る工程もあるので、達成感や自己表現力も養えます。
- 段ボール迷路で協力プレイ
- 段ボールを切って迷路を作り、ビー玉を転がしてゴールを目指す。
- 「ここを右に曲げて!」とコミュニケーション力や協力する力を養うことができます。
これらの遊び、どれも家にあるもので簡単に準備できるものばかりですよね。
遊びの準備に時間がかからないことで、「忙しいママでもすぐに取り組める」という点も大きな魅力です。
続けることで得られる効果とは?
1回遊んだからといって、すぐに目に見えた効果が出るわけではありません。でも、遊びを繰り返すことで徐々にスキルが定着していくのもまた事実です。
ここでは、継続することで得られる効果をいくつか挙げてみましょう。
1. 自己肯定感の向上
「今日もできた!」「昨日より上手にできた!」という小さな成功体験の積み重ねが、自己肯定感の土台を作ります。
例えば、「新聞紙ボールでキャッチボール」を続けていると、
- 「昨日は5回だったけど、今日は10回キャッチできた!」
- 「お兄ちゃんと一緒に協力してゴールまで運べた!」
といった成功体験が増えていきます。
その度に「〇〇くん、今日もすごいね!」「昨日よりも上手になったね!」と肯定的な声かけをしてあげることで、自信を持つきっかけにもなります。
2. 社会性やコミュニケーション力の発達
家族や兄弟との遊びを繰り返すことで、順番を待つ力やルールを守る力が身についていきます。
例えば、紙コップで作る手作り電話を毎日取り入れることで、
- 「今日は何を話そうかな?」と会話のきっかけを考える力が育まれます。
- 「もう一回聞かせて!」と言われた時に、「何て言おうかな?」と相手の反応に合わせた言葉の選択も学べます。
3. 感覚統合の促進
発達障害児の中には、感覚過敏や感覚鈍麻がある子も多いです。
「くるくるロール遊び」や「スポンジマッサージ」を繰り返すことで、
- 「この感触、気持ちいい!」
- 「この音、ちょっと大きいな…」
といった感覚の違いに気づく経験が増え、感覚の調整が少しずつできるようになります。
感覚刺激を取り入れることで、心地よさを感じたり、安心感を得たりする経験が増えるため、情緒の安定にもつながります。
明日から試せる簡単あそび10選をもう一度おさらい!
ここで、これまで紹介してきた遊び10選をもう一度おさらいしておきましょう!
- くるくるロール遊び(タオル1枚でリラックス&触覚刺激)
- ペットボトルマラカス(リズム感&聴覚刺激)
- キッチンスポンジマッサージ(感触遊び&触覚刺激)
- 洗濯ばさみリース作り(手指の巧緻性&集中力)
- 段ボールパズル(空間認識&問題解決力)
- 新聞紙ボールキャッチボール(コミュニケーション&順番待ち)
- 段ボール迷路(協力プレイ&空間認識)
- お絵かきしりとり(語彙力&表現力)
- 紙コップ電話(聞く力&会話のキャッチボール)
- ぬいぐるみ人形劇(自己表現力&想像力)
これらの遊びを、今日から無理なく取り入れていくだけで、発達支援のチャンスが増えます。
さらに、「今日はどの遊びをやってみる?」と子どもに選ばせることで、自主性や興味を引き出すこともできますよ。
以上、「【自宅療育のススメ】家にある物でできる簡単遊び10選 ~発達障害児の笑顔を引き出す工夫」でした。最後までお読みいただき、本当にありがとうございました!
コメント