ADHDの子に多い「記憶力が弱い」ってどういうこと?原因と特徴をわかりやすく解説
「うちの子、なんでこんなに忘れっぽいの?」
「さっき言ったばかりなのに、もう覚えてない…」
そんなふうに感じたこと、きっとあると思います。
でも、それは努力不足や集中力のなさではありません。
実は、ADHDの子どもには「脳の情報を一時的に覚えておく力(ワーキングメモリー)」に特性があるんです。
これは簡単に言うと、“短時間でいくつかのことを頭の中に置いておく力”のこと。
この力が弱いと、頭の中のメモ帳がすぐいっぱいになってしまい、次の情報が入ってきたときに、前の情報がこぼれ落ちてしまうんです。
ADHDの子どもの脳と記憶の関係|ワーキングメモリーがカギ
ADHDの子どもの脳は、情報を「覚える・整理する・思い出す」という3つのステップで少し苦手さを見せることがあります。
たとえば…
- 「ランドセルに教科書を入れてね」→“教科書”の指示は覚えても、“ランドセルに入れる”まで頭の中に残らない。
- 「歯を磨いて、顔を洗ってね」→最初の“歯を磨いて”で止まってしまい、“顔を洗う”が抜け落ちる。
このように、複数の指示を順番に処理するのが難しいのです。
つまり、「覚えておくこと」と「実行すること」のあいだで情報が抜けてしまいやすい、という特徴があります。
ADHD児の「覚える・整理する・思い出す」力の違い
ADHDの子どもは、「覚える」こと自体はできても、それを“整理してつなげる”のが苦手なことがあります。
たとえば、今日の出来事を話すときに、「順番がバラバラ」「途中から話が飛ぶ」なんてこと、ありませんか?
これは記憶が抜けているわけではなく、「情報をまとめる順序づけ」の部分がうまく働いていないだけなんです。
また、「思い出す」段階でも時間がかかることがあります。
これは“記憶の引き出し”の場所を探すのに少し時間がかかるだけ。
思い出せない=忘れているとは限らないんです。
ワーキングメモリーが苦手な子に見られる特徴とは?
ワーキングメモリーが弱い子に多いのは、こんな行動です👇
- 一度に複数の指示を出すと混乱してしまう
- 学校で「黒板を写してからノートにまとめる」のが難しい
- ゲームのルールや手順を覚えるのに時間がかかる
- 「○○のあとに△△ね」と言われると順番を間違える
こうした特徴は、本人の努力や集中力ではどうにもならない脳の特性です。
だからこそ、「なんで覚えられないの!」と叱るよりも、
“思い出しやすくなる仕組み”を作ってあげることが大切なんですね。
短期記憶と長期記憶の違いを家庭でどう支えるか
記憶には「短期記憶(すぐ忘れるけど短時間で保持)」と「長期記憶(長く残る)」の2種類があります。
ADHDの子は特に短期記憶の部分で情報を保持するのが難しいことが多いんです。
家庭で支援するには、短期記憶を長期記憶につなげる工夫が効果的です。
たとえば:
- 目で見えるようにする(絵や文字で残す)
- 動きやリズムと組み合わせる(体を使って覚える)
- 「できた!」という成功体験を繰り返す(脳に定着しやすい)
こうした工夫をすると、「記憶しやすい回路」が少しずつ強くなっていきます。
ADHDの子によくある記憶トラブルと生活の困りごと
日常生活の中で、ADHDの子に多い“記憶のつまずき”を見てみましょう。
- 「言われたことをすぐ忘れる」
- 「忘れ物が多い」
- 「片付けの途中で別のことを始めてしまう」
- 「約束を覚えていられない」
これらは、どれも“悪気がある”わけではなく、情報の保持力に限界があるだけです。
頭の中のメモがあふれて、次の行動に移るころにはもう“前の情報が消えている”こともよくあります。
「言われたことをすぐ忘れる」「忘れ物が多い」
ママが「言ったはずなのに!」と思っても、子どもの頭の中ではすでに新しい情報が入ってきて、
前の指示が上書きされてしまうことがあります。
また、「持ち物を準備してね」と言われても、
“持ち物”という言葉の中身(筆箱・連絡帳・水筒など)が具体的に思い浮かびにくい子もいます。
そのため、「見える形」で提示する(チェックリスト・写真・イラストなど)とぐっと理解しやすくなります。
「片付け中に別のことを始めてしまう」など実例紹介
これは“集中力が切れた”というよりも、注意の切り替えが早すぎるタイプの特性によるもの。
途中で「面白そうなもの」を見つけると、そちらに注意が向いてしまい、
頭の中で「片付けている」という情報が消えてしまうのです。
対策としては、「片付けの工程を小分けにして伝える」「タイマーを使って区切る」などが効果的です。
「1分で机の上だけ」「次は本棚だけ」といった具合に、“小さな成功”を重ねることで集中が続きやすくなります。
親が誤解しやすい「やる気がない」との違い
ここが一番大切なポイントです。
ADHDの子は、「やりたくない」わけでも「サボっている」わけでもありません。
ただ、頭の中の情報が整理しきれず、次の行動に移せないだけ。
つまり、「できない」のではなく、「やり方が合っていない」んです。
だからこそ、ママが“その子に合った伝え方”を知ることが、記憶力を伸ばす第一歩になります。
「どうすれば覚えやすくなるかな?」と一緒に考える姿勢が、子どもの自信と安心感につながっていきます。
ADHDの子どもの記憶力が弱く感じる理由|忘れやすさの背景にある3つの要因
「どうしてうちの子は、すぐ忘れちゃうんだろう?」
「毎回同じことを言っているのに、まるで初めて聞いたみたい…」
そんなふうに感じること、ありますよね。
でもそれは、「やる気がない」わけでも「覚える気がない」わけでもありません。
実は、ADHDの子どもたちが“忘れやすい”ように見える背景には、脳の仕組みと感情の動きが関係しているんです。
ここでは、記憶が定着しにくくなる3つの大きな要因のうち、まず2つを取り上げて解説します。
どれも、「努力」ではどうにもならないけれど、環境や関わり方で変えられるポイントです。
情報処理スピードと注意のコントロールの難しさ
ADHDの子どもは、頭の中で起きている“情報処理のスピード”が他の子よりも少しゆっくりだったり、バラつきがあることがあります。
たとえば、先生の話を聞いてノートをとるとき。
話を聞く → 理解する → 書く、という作業を同時に行うのは、脳の中で複数の処理を一度に行うこと。
このとき、情報を一時的に保持する「ワーキングメモリー」が追いつかないと、最初に聞いた部分がどんどん消えてしまうのです。
脳内で情報を一時的に保持する力が追いつかない
ADHDの子は、「今この瞬間に聞いた情報」を頭の中でキープする時間が短い傾向があります。
たとえばママが「歯を磨いたら、ハンカチとティッシュを持ってきてね」と言ったとします。
聞いた瞬間は理解していても、ハンカチを取りにいく途中で別のことに注意が向いてしまうと、“ティッシュ”の情報がもう頭に残っていないことも。
これは怠けているのではなく、脳のメモリ容量がいっぱいになっている状態なんです。
次の情報が入ると前の情報が自然に押し出されてしまう――まるでスマホのメモリが重くなって動作が遅くなるようなイメージです。
このため、ADHDの子に指示を出すときは、
「一度にひとつずつ」「短く」「具体的に」伝えることがとても効果的です。
たとえば、「歯を磨いてね」「終わったらハンカチ持ってきてね」と分けて伝えるだけで、成功率がぐんと上がります。
聴覚情報より視覚情報が残りやすい理由
もうひとつの特徴は、ADHDの子どもは「耳で聞くより、目で見たほうが覚えやすい」傾向があること。
これは脳の情報処理ルートの違いによるもので、聴覚からの情報(言葉)はすぐに流れてしまうのに対して、
視覚情報(絵・色・形)は脳に“映像として残りやすい”んです。
たとえば、口頭で「プリントをランドセルに入れてね」と言うより、
プリントの横に“ランドセルのイラスト”を貼っておくほうが、断然忘れにくくなります。
また、カレンダーやToDoリストを“目で見える場所”に貼るだけでも、記憶を補うサポートになります。
つまり、ADHDの子の記憶支援では、「聞かせる」より「見せる」を意識するのがコツなんです。
感情・ストレスと記憶の深い関係
「怒られた後は、ますますできなくなってしまう」
「緊張すると、覚えていたことも全部飛んでしまう」
そんな経験、ありませんか?
これは偶然ではなく、脳の中でしっかり理由があるんです。
ADHDの子どもの記憶に大きく影響しているのが、感情とストレスのバランス。
実は、人の記憶をつかさどる“海馬”という脳の部分は、感情を司る扁桃体ととても近い位置にあります。
そのため、感情が強く動くとき(怒られた・焦った・不安になった)には、記憶の処理もうまくいかなくなるのです。
緊張・叱責・焦りが記憶定着を妨げるメカニズム
人間の脳は、ストレスを感じると「コルチゾール」というホルモンを出します。
これは危険を回避するために必要な反応ですが、過剰に出ると記憶の定着を妨げるという厄介な面もあります。
つまり、怒られたり、焦ったり、失敗を恐れたりすると、
「記憶しよう」という働きよりも「身を守ろう」という反応が優先されてしまうのです。
その結果、「わかっていたはずなのに思い出せない」「覚えたのにテストで出てこない」ということが起きます。
これはまさに、感情が記憶の回路をブロックしてしまっている状態なんです。
「できた!」体験が記憶力を伸ばす理由(ドーパミンとの関係)
逆に、うまくできたときや、褒められたときには、脳内で「ドーパミン」という物質が分泌されます。
ドーパミンは“うれしい”“たのしい”という気持ちを生み出すだけでなく、
記憶を定着させるスイッチの役割も持っています。
つまり、ADHDの子の記憶を伸ばしたいときに本当に大事なのは、
「何回失敗したか」ではなく、「何回“できた!”を感じられたか」なんです。
たとえば、「昨日よりも1つ多く覚えられたね」「今日は自分から用意できたね」と、
小さな成功を見逃さずに伝えることで、脳は「もっと覚えたい!」と自然にやる気を出します。
この“成功体験の積み重ね”が、記憶力をぐんぐん育てていくのです。
ADHDの子の記憶力を伸ばす親の関わり方|忘れない仕組みづくりがポイント
ADHDの子どもにとって、「覚える」ことは少し苦手でも、“思い出せる環境”を作ることで力を発揮できるようになります。
記憶力を伸ばすカギは、単に暗記をさせることではなく、「どうすれば思い出せるか」を一緒に考えることなんです。
つまり、ママやパパの関わり方で、子どもの記憶の“引き出しやすさ”がぐんと変わってきます。
ここでは、家庭でできる実践的な関わり方を紹介します。
「覚えさせる」より「思い出せる」支援を意識する
ADHDの子にとって、“記憶のゴール”は「完璧に覚えること」ではなく、「必要なときに思い出せること」です。
頭の中だけで頑張らせるよりも、“思い出しやすい仕組み”を外に作ることが大切です。
視覚化・外部化が記憶を助ける
ADHDの子は、頭の中で情報を長くキープするのが難しい分、視覚的なサポート(見える情報)がとても効果的です。
たとえば:
- やることリストをホワイトボードに書いて見える場所に貼る
- 持ち物の写真を玄関に貼る(「水筒」「連絡帳」「帽子」など)
- 歯磨きやお着替えの手順をイラストで掲示する
こうした「見える化」は、頭の中の記憶を外に出す“補助脳”のような役割をしてくれます。
子ども自身も、「あ、そうだった!」と自分で気づけるようになるのがポイントです。
また、スマホやタブレットを使うのもおすすめです。
写真を撮って“やることリスト”を一緒に作ったり、音声で「○○を持ったかな?」と録音して流すなど、子どもが自分で確認できる形にしてあげると効果的です。
メモ・写真・チェックリストの具体例
ママが少し手を加えるだけで、「忘れやすい」が「思い出しやすい」に変わることがあります。
📋 具体的な例:
- 「明日の準備リスト」を子どもと一緒に作る(子どもがチェックするスタイル)
- カバンの中身を写真に撮って、「この写真と同じになったらOK!」と確認する
- 冷蔵庫や玄関ドアに「今日の予定表」を貼る(天気や曜日も一緒に)
こうした仕組みを使うと、「自分でできた!」という実感が増え、自然と記憶にも残りやすくなります。
“思い出すことをサポートする環境”を整える=記憶力を育てる第一歩です。
「思い出す練習」を遊びに変える工夫
思い出す力をつけるには、“反復練習”よりも“遊び感覚”が長続きします。
たとえば、
- 「さっき言った3つの言葉、覚えてる?」という記憶しりとり
- 「おでかけ持ち物クイズ」や「宝探しゲーム」など、楽しみながら思い出す遊び
- 「今日は何食べた?」と1日の出来事を振り返る会話
こうした遊びの中で、「思い出す」→「答える」→「褒められる」という流れを作ることで、
脳が“記憶を呼び出す回路”を自然に強化していきます。
「遊びながら記憶を鍛える」ことが、いちばんの近道なんですね。
否定しない声かけで自信と集中力を育てる
ADHDの子どもは、失敗経験が重なりやすい傾向があります。
だからこそ、ママやパパの言葉のかけ方ひとつで、自信や集中力の伸び方がまるで変わるんです。
「また忘れたの?」「どうしてできないの?」という言葉は、
子どもの脳に“ストレス信号”として残ってしまい、記憶の回路をブロックすることがあります。
それよりも、「できた部分」に注目して声をかけることで、子どもの脳に“うれしい刺激”が届き、ドーパミンが分泌されます。
このドーパミンは、“やる気”と“記憶の定着”を高める、とても大切な物質なんです。
「また忘れたの?」はNG。成功を認める言葉が大切
ついイライラして「何回言えばわかるの!」と言ってしまうこと、ありますよね。
でもその言葉が、子どもにとっては「ぼくはできない」「わたしはダメなんだ」と感じるきっかけになることも。
そんなときは、言い方を少し変えてみましょう。
NG例:「また忘れたの?」
OK例:「前より1つ多く覚えられたね」「次はどんな工夫してみようか?」
“できた部分”や“努力のプロセス”を認めることで、子どもの心は安心し、次も頑張ろうと思えるようになります。
“できた瞬間”を逃さず褒めることで脳が学ぶ
脳科学的にも、「できた瞬間に褒める」ことが、最も効果的な学び方とされています。
できたことをリアルタイムで伝えると、ドーパミンがより強く働き、その体験が脳に深く刻まれるんです。
たとえば、
- 「今、自分で準備できたね!」
- 「覚えてたね、すごい!」
- 「昨日より早くできたね!」
このように、すぐに反応する“瞬間褒め”がポイントです。
タイミングが早いほど、「これはうれしいこと」と脳が認識しやすくなり、記憶にも残りやすくなります。
小さな成功を積み重ねる「ミニステップ法」
ADHDの子は、大きな課題をいきなり与えるとパンクしてしまいやすいので、
「ミニステップ(小さな段階)」に分けて達成感を積み重ねる方法がおすすめです。
たとえば、
1️⃣ 「今日は1つの持ち物を覚える」
2️⃣ 「明日は2つにチャレンジ」
3️⃣ 「できたらシールを貼っていこう!」
このように少しずつ目標を上げると、子どもは“成功体験”を繰り返しながら自信を積み上げていくことができます。
失敗を減らすよりも、「できた!」を増やすことを意識してあげるのがポイントです。
【実践編】ADHDの子の記憶力がぐんと伸びる!おうちトレーニング7選
ここからは、ADHDの子どもの「記憶力を伸ばす」ために、家庭でできる実践的なトレーニングを紹介します。
どれも遊びながら自然に記憶を使う力を育てる方法です。
無理に「覚えなさい」と言うよりも、“楽しい”という気持ちの中で繰り返すことが一番の近道。
脳がリラックスしているときに分泌される「ドーパミン」が、記憶の定着をぐんと助けてくれるんです。
今回は、目的・やり方・効果の順にわかりやすく紹介します。
どれも「特別な教材」なしで、おうちで今日から始められるものばかりです。
① 覚えて動く!まねっこ運動あそび(ワーキングメモリー強化)
目的
「聞いたことを一度頭に入れて、体で再現する」力を育てる。
やり方
親が「手をたたいて、足をあげて!」などと指示を出し、子どもがそれをまねして動きます。
慣れてきたら、「手をたたく→足をあげる→ジャンプ」と順番を増やしていくのがコツ。
また、親子で交代して遊ぶのもおすすめ!
子どもが“指示を出す側”になることで、覚える→伝える→再現するという一連の流れが自然に身につきます。
効果
体を動かすと、脳の中で「海馬(記憶)」と「前頭葉(思考・判断)」が連携しやすくなります。
つまり、体を使うことで記憶の定着がぐんと良くなるんです。
特にワーキングメモリー(作業記憶)を鍛えるには最適!
「覚える」と「動く」をセットにすることで、頭と体を同時に使う練習になります。
② 見て覚える!カードを使ったお買い物メモごっこ(視覚記憶)
目的
「見たものを頭に残す」視覚的な記憶力を育てる。
やり方
食べ物や日用品の写真カードを3~5枚並べ、「これをお買い物に行くよ~」と伝えます。
数秒後にカードを伏せて、「何を買うんだったかな?」とクイズ形式で答える遊びです。
慣れてきたら、「順番」も覚える練習にしてみましょう。
「リンゴ→牛乳→パン」など、ストーリーのように覚えると、記憶のネットワークが強化されます。
効果
ADHDの子どもは、視覚情報の方が記憶に残りやすい傾向があります。
「見た」「触った」「選んだ」という一連の流れで記憶が深く結びつくため、楽しく続けるだけで効果的です。
成功したときは、「全部覚えられたね!」「前より多くできたね!」と“成功体験”を強調して褒めるのがポイント。
③ 聞いて覚える!しりとり&ストーリー記憶ゲーム(聴覚記憶)
目的
「耳で聞いた情報を頭の中で整理・保持する」聴覚的な記憶を育てる。
やり方
基本はシンプルに“しりとり”!
ただし、「2つ前の言葉も言ってから続ける」ルールを追加すると、ワーキングメモリーのトレーニングになります。
たとえば、「りんご → ごりら → らっこ → こあら」と言うときに、「りんご・ごりら・らっこ…」と全部言い直す感じです。
また、もう少し発展させたい場合は、「ストーリー記憶ゲーム」もおすすめ。
親が「公園に行って、ブランコに乗って、アイスを食べた」と短いお話をし、
「何をしたか覚えてる?」と質問する形で記憶を引き出します。
効果
聴覚記憶を使う遊びは、集中力や注意の持続力を育てる効果もあります。
音情報を整理する練習を続けることで、先生の話を聞いて理解する力にもつながります。
④ 触って覚える!感覚統合あそびで記憶を刺激
目的
「手で触って感じたこと」を記憶として残す“感覚記憶”を育てる。
やり方
袋の中に小物を数個入れ、目を閉じて触りながら当てる「さわって当てようクイズ」をします。
中には、おはじき・レゴ・ミニカー・消しゴムなど、質感が違うものを選びましょう。
「ゴツゴツしてる」「冷たい」「やわらかい」など、感じたままを言葉にしてもらうとさらに効果的です。
効果
人の脳は、五感を使って得た情報ほど記憶に残りやすい構造になっています。
触覚・聴覚・視覚を同時に使うと、脳の神経回路が活性化し、長期記憶に結びつきやすくなります。
また、「触覚記憶」は文字学習や工作などの学習にも応用できる力です。
感覚を通して学ぶことは、“頭で覚える”よりも“体で覚える”記憶を作ります。
⑤ 並べ替えで覚える!順番記憶カードゲーム
目的
「順番を考えながら覚える」整理力・構成力を育てる。
やり方
3~5枚のイラストカード(例:朝の支度・食事・外出など)を見せて、順番に並べてもらいます。
その後カードを混ぜて、「正しい順番に戻せるかな?」とチャレンジ。
慣れてきたら、「物語カード」などを使って、ストーリーの順序を覚える練習にも発展できます。
効果
順序を整理する練習は、論理的思考力や作文・読解力の基礎にもつながります。
“並び替える”という動作の中で、頭の中に「流れを組み立てる力」が養われるんです。
勉強が苦手な子でも、遊びとして取り入れることで、自然と“考える記憶力”が身につきます。
⑥ 歌とリズムで覚える!リトミック式音あそびトレーニング
目的
「言葉やルールをリズムにのせて覚える」ことで、自然に記憶を強化する。
やり方
たとえば、「月・火・水・木・金~♪」のように曜日を歌にしたり、
「くつした・ハンカチ・ティッシュ・水筒~♪」と持ち物チェックを歌にして楽しみます。
音に合わせて手拍子やステップを加えると、聴覚+運動+リズム記憶のトリプル効果に!
効果
音楽やリズムは、脳内の記憶ネットワークを活性化します。
特にADHDの子は、リズムに乗ることで集中が持続しやすくなる傾向があります。
さらに、歌で覚えた内容は長期記憶に残りやすく、「自然に習慣化」できるのが大きな魅力です。
⑦ 忘れ物防止に!マイチェックボードで視覚支援
目的
「見える化」で“思い出す力”をサポートする。
やり方
玄関やリビングに「マイチェックボード」を作りましょう。
子どもが自分で作ったり、好きなキャラクターシールを貼ると愛着がわきます。
項目の例:
- ランドセル
- 帽子
- 水筒
- ハンカチ
できたらマグネットやシールを貼る「チェック式」にすると、ゲーム感覚で楽しめます。
効果
「目で確認できる」ことで、ADHDの子が苦手なワーキングメモリー(頭の中で覚えておく力)を外に出して補うことができます。
朝の支度のイライラも減り、親子のストレスがぐっと軽くなるおまけ効果も!
ADHDの子が「記憶力トレーニング」を続けられるコツ
せっかくおうちで記憶力トレーニングを始めても、
「最初は楽しかったのに、続かない…」
「途中で飽きちゃう、集中が続かない」
そんな悩みを持つママも多いですよね。
でも大丈夫。ADHDの子がトレーニングを続けられないのは、意思の弱さや根気のなさではありません。
むしろ、脳の「報酬系」という仕組みが、“楽しい”や“うれしい”と感じたときにしかスイッチが入らないという特徴があるからなんです。
つまり、続けるコツはとてもシンプル。
それは—— 「楽しさ」と「習慣化」をうまく組み合わせること」です。
続ける秘訣は“楽しさ”と“習慣化”
1日5分でもOK!成功体験を積み重ねる仕組み
トレーニングというと、「毎日しっかりやらなきゃ」と思いがちですが、
ADHDの子にとって大切なのは“短くても成功体験を積み重ねること”です。
たとえば、1日5分でもOK。
「今日はしりとりで3回続けられた!」
「昨日よりカードを1枚多く覚えられた!」
そんな小さな成功を積み上げていくことで、子どもの脳に“できた=うれしい”という回路が定着していきます。
脳は「うれしい」と感じるたびにドーパミンという神経伝達物質を出します。
このドーパミンこそが、“もう一度やりたい!”というやる気の源。
だから、少しの成功をたくさん褒めることが、続ける最大の秘訣なんです。
トレーニングは「やらせる」より「一緒にやる」が効果的
「ちゃんとやって!」「集中して!」とつい言いたくなる気持ち、わかりますよね。
でも、ADHDの子にとって“やらされている感”は、やる気スイッチをオフにしてしまいます。
大事なのは、「ママも一緒に楽しむ姿勢」です。
たとえば、
- 「ママも一緒にまねっこしてみよう!」
- 「ママのほうが間違えちゃった〜!」
- 「どっちが先に覚えられるかな?」
といったように、ゲーム感覚で“競争より共感”の雰囲気を作るのがコツ。
ママが笑顔で一緒に楽しんでいるだけで、子どもの集中力や継続力はぐんとアップします。
心理学的にも、子どもは「安心できる人の表情」や「声のトーン」からモチベーションを受け取ることが分かっています。
つまり、ママの「一緒にやろう!」という声かけが、最高のやる気スイッチなんです。
ルーティン化とモチベーション維持の工夫
時間・場所を固定して安心感をつくる
ADHDの子どもは、“何をするか”よりも“いつ・どこでやるか”を固定することで、
脳が安心して集中モードに入りやすくなります。
たとえば:
- 朝ごはんのあと5分間だけ「カード遊びタイム」
- 夕方のおやつ前に「記憶あそび」
- お風呂あがりのリラックスタイムに「歌リズム練習」
こうして「時間」と「場所」を決めておくと、習慣のスイッチが自然に入ります。
ADHDの子は環境変化に敏感なので、「毎回違うより、同じ流れ」が圧倒的に安心なんです。
また、「今日もできたね!」と終わりにママがハイタッチをするなどの“終わりの儀式”を決めておくと、続けやすくなります。
カレンダーやシール表で「できた!」を見える化
続けるためのもう一つの工夫は、“見える達成感”をつくること。
カレンダーに「できた日」にシールを貼る、スタンプを押すなど、
“頑張りを目で見える形にする”ことで、子どものモチベーションが自然に高まります。
これには心理的な理由があります。
人の脳は、「達成を視覚化」することで“やりがいホルモン”が出やすくなる構造になっているからです。
たとえば:
- 「シールが10個たまったら、好きな遊びを1つ選べる」
- 「1週間続けたら、ママとアイスの日!」
など、報酬を“楽しみ”として設定するのも効果的。
ポイントは、「ごほうびで釣る」ではなく、「達成の喜びを共有する」ことです。
ADHDの子にとっては、“できたことを実感できる見える形”が自信になります。
つまり、「できた!」を視覚的に積み上げることが、記憶トレーニングを長く続ける一番のカギなんです。
記憶力を育てる家庭環境づくり|集中しやすい部屋・生活習慣とは
ADHDの子どもにとって、「覚える」「集中する」という行動は、実は環境の影響を強く受けるものです。
どんなにがんばっても、部屋が散らかっていたり、睡眠が足りていなかったりすると、記憶の定着はうまくいきません。
記憶力を育てるには、“トレーニング”だけでなく“整った環境と生活リズム”が欠かせません。
ここでは、すぐに家庭で取り入れられる「集中しやすい環境づくり」と「記憶力を支える生活習慣」のコツをご紹介します。
ADHDの子が集中できる環境づくりのコツ
整理整頓された空間が記憶を助ける理由
ADHDの子どもは、まわりの物や音などの刺激を同時にキャッチしてしまいやすい脳の特性を持っています。
つまり、「机の上が散らかっている」「テレビの音が聞こえる」「壁にカラフルなポスターがある」——
これらが全部“気になる情報”として頭に入ってしまうのです。
その結果、本来覚えたいことに集中できず、記憶にも残りにくくなります。
だからこそ、家庭では「スッキリした空間」がとても大切。
特に、学習や遊びのスペースを“目的ごとに分ける”のが効果的です。
たとえば:
- 宿題をする机は、文房具とノートだけにする
- おもちゃは種類ごとに箱を分けて収納
- よく使うものは“取り出しやすく・しまいやすく”配置
このように環境を整えることで、脳が「今はこれに集中する時間だ」と認識しやすくなります。
視覚的ノイズを減らす「色分け」「定位置収納」テク
もうひとつ大事なのが、“視覚的ノイズ”を減らす工夫です。
視覚的ノイズとは、目に入る情報の多さや散らかり感のこと。
ADHDの子は、カラフルな色や複数の物が視界にあると、それだけで集中がそがれてしまいます。
そこでおすすめなのが、「色分け」と「定位置収納」。
たとえば:
- 学習用品は青い箱、遊び道具は黄色い箱など、色でカテゴリーを分ける
- 学校の支度ゾーンを1ヵ所に決め、ランドセル・帽子・水筒を“定位置”に戻す習慣をつける
- チェック表やマイボードも、文字より“アイコンや写真”で示すと視覚的にわかりやすい
こうした環境の工夫は、「忘れ物防止」や「行動の切り替え」にもつながります。
つまり、整理された空間は“記憶しやすい脳”を育てるサポートツールなんです。
睡眠・食事・運動が記憶力を左右する
記憶力は“脳の使い方”だけでなく、“脳のコンディション”にも大きく左右されます。
つまり、睡眠・栄養・運動の3つが、記憶力の土台になるんです。
睡眠不足と記憶低下の関係
「寝る子は育つ」という言葉、実は脳科学的にも本当です。
人は眠っている間に、日中に学んだことを脳の中で整理・保存しています。
特に、記憶を短期から長期に移す“記憶の定着”は、深い睡眠中に行われるとされています。
そのため、寝る時間が短かったり、睡眠リズムが乱れていると、せっかく覚えたことが整理されず、忘れやすくなってしまうのです。
ADHDの子は、寝つきにくかったり、眠りが浅いことも多いため、
- 寝る前のテレビ・タブレットは控える
- 部屋を暗くして静かにする
- 寝る前の“同じルーティン”(絵本・音楽など)をつくる
といった、安心して眠れる環境づくりを意識しましょう。
記憶力を支える栄養素(鉄・タンパク質・B群)
「記憶力」は脳の栄養バランスにも影響を受けます。
中でも大切なのが、鉄・タンパク質・ビタミンB群の3つ。
- 鉄分:脳への酸素を運ぶ役割。鉄が不足すると注意力や集中力が落ちやすくなります。
→ レバー、赤身の肉、ひじき、ほうれん草などに多く含まれます。 - タンパク質:脳の神経伝達物質(ドーパミン・セロトニンなど)の材料。
→ 肉・魚・卵・大豆製品をバランスよく取りましょう。 - ビタミンB群:脳のエネルギー代謝を助け、疲労を防ぐ働きがあります。
→ 玄米、豚肉、納豆、バナナなどがおすすめです。
栄養は1日で整うものではないので、「少しずつ、毎日」続けることがポイント。
「食べられるものから無理なく取り入れる」だけでも、脳のパフォーマンスは確実に変わります。
有酸素運動が記憶形成を促すメカニズム
記憶力アップのために、実は運動も大きな味方です。
特に効果的なのが、ウォーキングやリズム運動などの“有酸素運動”。
体を動かすと、脳の中の「海馬」という記憶をつかさどる部分が活性化します。
また、運動によって血流が良くなり、脳に酸素と栄養が行き届くことで、
記憶の整理・定着がスムーズに進むのです。
ADHDの子は、じっとしているより体を動かしながら学ぶ方が記憶に残りやすいタイプが多いです。
たとえば:
- 買い物の帰りに「今日覚えた言葉」を一緒に口に出す
- ジャンプしながらリズムで九九を言う
- ダンスやリトミックで“体+音+記憶”をセットにする
こうした“遊びながら動く学び”こそ、ADHDの子の脳にぴったりの記憶トレーニングです。
記憶力トレーニングで育つ“自己肯定感”と“生きる力”
記憶力のトレーニングというと、「勉強のため」「忘れ物を減らすため」というイメージが強いかもしれません。
でも実は、ADHDの子どもにとって記憶のトレーニングは、“自分を信じる力”や“生きる力”を育てる大切なきっかけにもなります。
なぜなら、「覚えられた!」「できた!」という体験が、“自分にもできる”という感覚(=自己肯定感)を育てる土台になるからです。
ここでは、「記憶力の伸び」がどうやって子どもの心を前向きに変えていくのか、そして「忘れてしまうときの関わり方」についても見ていきましょう。
「覚えられる」ことが自信につながる理由
記憶の成功体験が挑戦意欲・学習意欲を生む
ADHDの子どもは、できることとできないことの差が大きく、日常の中で“うまくいかない経験”が積み重なりやすい傾向があります。
そのため、自信を失いやすく、「どうせ無理」「覚えられない」と思い込みやすいことも。
でも、記憶トレーニングのように小さな成功体験を積み重ねられる活動は、その流れを変える力を持っています。
たとえば——
- 「昨日より1つ多く覚えられた!」
- 「今日は全部できた!」
- 「ママが“すごいね”って言ってくれた!」
こうした瞬間が重なると、子どもは少しずつ「やればできるかも!」という自己効力感(自分を信じる力)を育てていきます。
脳の仕組みから見ても、成功体験をしたときには“ドーパミン”が分泌され、脳が「もっとやりたい」と感じる状態になります。
つまり、記憶トレーニングは“記憶力”だけでなく、「挑戦してみよう」という意欲そのものを引き出すトレーニングでもあるのです。
「できた」を実感できる環境が脳を前向きにする
ADHDの子は、「できたことより、できなかったこと」に意識が向きやすい傾向があります。
だからこそ、親が“できた瞬間”を逃さず認めることがとても大切です。
たとえば、
- 「ちゃんと覚えてたね!」
- 「昨日より早くできたね!」
- 「思い出せたの、すごいじゃん!」
と、結果より“過程をほめる”声かけが効果的。
脳は「ほめられた=安心・うれしい」と感じると、またドーパミンが出て、次の学びにつながります。
つまり、親の言葉ひとつで、子どもの脳が“前向きモード”になるんです。
また、子ども自身が「できた」を実感できるように、
- シール表で進歩を“見える化”する
- 写真や動画で“できた姿”を残す
- 家族で「できたね!」とハイタッチ
といった成功を共有する仕組みをつくるのもおすすめです。
こうした「小さな達成」を積み重ねることが、子どもの自尊心と“生きる力”の土台を育てていきます。
忘れても大丈夫!失敗を成長に変える関わり方
失敗を責めず「もう一度やってみよう」と言える関係性
ADHDの子は、「せっかく覚えたのに忘れちゃった…」という経験を何度も繰り返します。
それ自体は特性の一部であり、努力していないわけではありません。
でも、本人にとっては「どうしてできないんだろう」「また怒られる」と感じるストレスがとても大きいんです。
そんなときに、ママが
- 「忘れちゃってもいいよ」
- 「じゃあ、もう一度一緒にやろう」
- 「昨日は覚えられたし、きっとまたできるね」
と、“責める”より“寄り添う”言葉を選ぶことで、子どもは安心してチャレンジできるようになります。
心理学的にも、「安心できる関係性の中では、失敗からの学びが大きくなる」と言われています。
つまり、ママの“受け止める姿勢”が、子どもの「再挑戦力」を育てるのです。
“怒らない記憶支援”が親子の絆を強くする
「また忘れたの?」「何回言ったらわかるの!」——
忙しい毎日の中で、ついそんな言葉が出てしまうこともありますよね。
でも、ADHDの子にとってその言葉は、「自分はダメなんだ」と感じてしまう引き金になることがあります。
一方で、
「忘れちゃうのも大丈夫。どうしたら思い出せるかな?」
と一緒に考える関わり方に変えるだけで、
子どもの表情がふっと明るくなることがあります。
これは、親が“指導者”から“伴走者”に変わった瞬間。
怒るよりも、一緒に工夫する・思い出すプロセスを支えることで、
「忘れても、もう一度やればいい」という“生きる力”が育ちます。
そして何より、そうした“怒らない記憶支援”の積み重ねは、
「ママは味方だ」と感じられる安心感を生み、
親子の絆をぐっと深めていきます。
まとめ|記憶力は「特性を理解すれば」必ず伸ばせる!
ここまで読んでくださったママさん、まずは本当におつかれさまでした。
きっと「うちの子、どうして覚えられないんだろう…」「頑張ってるのに報われない」と感じた日もあったはずです。
でも今日お伝えしたいのは、ひとつだけ。
それは——
ADHDの子は「記憶が弱い」のではなく、「覚え方が違う」だけだということです。
ADHDの子は「記憶が弱い」のではなく「覚え方が違う」
ADHDの子どもの脳は、情報を処理するスピードや優先順位のつけ方がちょっと独特。
だから、「聞いたことを覚えにくい」「順番を忘れる」ことがあっても、それは能力の問題ではなく、“脳の使い方のクセ”なんです。
たとえば、視覚から入る情報(絵・写真・色)は覚えやすいのに、言葉だけだとすぐ抜けてしまう。
あるいは、動きを伴うほうが記憶に残りやすい。
そんなふうに、“覚えやすい方法”を見つけてあげることが、記憶力アップの第一歩です。
親が支援方法を変えれば、子どもの力は確実に伸びる
子どもが変わらないように見えても、親の関わり方を少し変えるだけで、子どもの反応は驚くほど変わります。
たとえば——
- 「覚えなさい」より「一緒に思い出そう」に変える
- 「何でできないの?」より「どうしたら覚えやすいかな?」に変える
- 「テストの点」より「昨日より覚えられた!」をほめる
たったそれだけで、子どもの表情がやわらぎ、やる気スイッチが入ることがあります。
記憶力トレーニングは、“覚える練習”よりも“親子で思い出す時間”を楽しむもの。
ママが安心できる声かけを意識することで、脳の記憶ネットワークが自然に強化されるという研究もあるんです。
つまり、「親が支援を変えれば、子どもの記憶力は必ず伸びる」——これは科学的にも実感的にも本当のことなんです。
忘れてもOK。思い出す練習を重ねることが成長そのもの
ADHDの子は、“一度で覚える”よりも、“何度も思い出す”タイプの子が多いです。
だから、忘れる=失敗ではなく、思い出す練習のチャンスなんです。
たとえば、前の日にやったカード遊びを翌日にもう一度やってみる。
昨日のしりとりの続きを思い出してみる。
そんな繰り返しの中で、脳の「記憶を呼び出す回路」がどんどん強くなっていきます。
そして何より大事なのは、ママが「忘れても大丈夫だよ」と言ってあげること。
その一言で、子どもは「失敗しても大丈夫」「次も頑張ろう」と思えるようになります。
それは、学ぶ力そのもの=“生きる力”の芽を育てている瞬間です。
「遊びながら記憶力を伸ばす」家庭支援で、毎日がもっと笑顔に
記憶トレーニングは、勉強ではなく“日常の中の遊び”として取り入れることがポイントです。
- 歌いながら覚えるリズム遊び
- 見て覚えるカードゲーム
- 触って覚える感覚あそび
- マイチェックボードでの持ち物確認
どれも“遊び”のように見えて、実は脳にしっかり刺激を与えています。
楽しみながら続けられる工夫こそが、ADHDの子にぴったりの学び方。
「うちの子、覚えられるようになったね!」
そんな小さな変化をママが見つけてあげるだけで、子どもはもっと伸びていきます。
記憶力は、生まれつきの才能ではなく、「理解」と「関わり方」で育てられる力」。
今日から少しずつ、親子で“思い出す力”を楽しみながら育てていきましょう。
以上【ADHDの子の記憶力が伸びる!忘れ物が減るおうちトレーニング7選】でした


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