学習障害は2歳でわかる?発達障害との違いと早期に気づくための基礎知識
「うちの子、もしかして学習障害…?」
そんな不安を感じるママさん、本当に毎日おつかれさまです。
まず最初にお伝えしたいのは、
“2歳で学習障害(LD)とハッキリ診断されることはほぼありません”
ということです。
でも同時に、
「発達のサイン」や「ちょっと気になる行動」から、将来的な苦手の傾向に気づくことはできます。
ここでは、LDの基礎知識や発達障害との違いを、できるだけわかりやすくお話ししますね。
学習障害(LD)は“学びのつまずき”が特徴|2歳で診断できない理由とは?
学習障害(LD)は、
「読み・書き・計算などの“学び”にだけ、はっきりした苦手が出る状態」
を指します。
例えば、小学生になってから
- 文字を読めない
- 字が極端に書けない
- 数が理解できない
というような、能力のアンバランスが目立ってくることが多いです。
なぜ2歳では診断できないの?
理由はとてもシンプルで、
2歳は「学び」の段階にまだ入っていないからです。
2歳はまだ、
- 走る・積む・はめる・まねっこする
- 指差しや簡単な会話
- 遊びを通した理解
といった、学習の“前段階”を育てている時期。
また、2歳は成長のスピードにも差が大きく、
「できたり、できなかったり」の波がすごく激しい年齢です。
そのため、医師や専門家も、
「発達の凸凹」や「気になるサイン」を丁寧に見ていくことからスタートします。
LDと発達障害(ASD・ADHD)との違いは?
よく混ざりやすいのが 自閉スペクトラム症(ASD) や ADHD(注意欠如多動症) です。
ざっくり説明すると、
- LD → “学びの能力”だけが苦手になる
- ASD → コミュニケーションやこだわりの強さなどが特徴
- ADHD → 注意がそれやすい・止まれない・忘れ物が多いなどが特徴
もちろん、これらが一緒に見られる子もいます。
だからこそ、
2歳の段階では特定の名前よりも「どんな行動が困っているか」を見ることがとても大事です。
2歳で確認すべき「発達の凸凹」|気になるサインはどこに表れる?
2歳は、発達の伸びが大きい一方で、
得意と苦手の差(凸凹)が見えはじめる時期でもあります。
ここでは、LDの可能性に限らず、
「ちょっと気になるかも?」という日常のサインをわかりやすく紹介します。
言葉の理解・やりとりの様子
2歳では「言葉の遅れ」がひとつの目安になりますが、
LDそのものより、ASDや全体的な発達の遅れと関連しやすい部分です。
例としては:
- 名前を呼んでも反応が薄い
- 簡単な指示(「持ってきて」「どうぞ」)が通りにくい
- 単語は出ても会話のキャッチボールが続かない
こういった場合、言葉の発達だけでなく“理解の力”がどう育っているかを見る必要があります。
遊び方・興味の持ち方
遊びは発達の鏡と言われます。
- 物を並べるだけで遊びが広がらない
- ごっこ遊びがほとんど出ない
- 方向性がいつも同じで変化が少ない
このようなとき、認知の発達や想像する力に少し特徴がある場合があります。
注意力・集中力・行動の切り替え
- ひとつの遊びが長く続かない
- 場面の切り替えでよく泣いてしまう
- すぐ走り出す・危険に気づきにくい
これらは ADHD傾向 の子にも見られやすいですが、
同時に 学びに必要な“集中できる力”の土台づくりにも関係してきます。
手先の動き・体の使い方
- 積み木がうまく積めない
- スプーンがなかなか使えない
- よく転ぶ・体の動きがぎこちない
こういった場合は、
運動面の発達がゆっくりめなサインかもしれません。
学習障害は“学びの能力”が中心ですが、
その前段階である 手先の動きや身体操作は意外と重要です。
生活面での困りごと
- 癇癪が強い
- こだわりが強く切り替えられない
- 睡眠・食事のリズムが乱れやすい
これらはLDというより、ASDや感覚特性と関係することが多い部分です。
でも、生活のしにくさとして表れるため、
ママが最初に「育てづらさ」として感じやすいポイントでもあります。
まとめ:2歳は“診断”より“気づく”ことが大切な時期
ここまで読んでくださりありがとうございます。
2歳で大事なのは
「学習障害かどうか?」というラベルではなく、
「どんな行動が育ちにくいのか?」を見つけることです。
小さな気づきが、
今後の関わり方や支援につながり、
お子さんが生きやすくなる大きなヒントになります。
【一覧】学習障害の可能性を示す“2歳の気になるサイン”まとめ
「なんとなく他の子とちがう気がする…」
そんな“ママの気づき”って、実はすごく大切なサインなんです。
2歳の頃は、学習障害(LD)そのものというより、
「これから苦手になりやすい分野のヒント」 が日常の行動に表れやすい時期。
ここでは、2歳で見られやすい“気になるサイン”を、
できるだけわかりやすくまとめて紹介しますね。
言葉の遅れ・理解の遅れ|2歳で見逃せない言語発達のチェックポイント
2歳の言葉の発達にはかなり個人差がありますが、
学習につながる「理解の力」 はこの頃から少しずつ見えてきます。
こんな様子はありませんか?
- 名前を呼んでも気づかないことが多い
- 「持ってきて」「ちょうだい」など簡単な指示が通らない
- 単語は出ても、こちらの言っていることが伝わりにくい
- 2語文(「ママ いこ」「ワンワン いた」)が出てこない
これらは、単なる言葉の遅れのこともありますが、
「ことばを理解する力」がゆっくり育っているサインのこともあります。
また、ASD(自閉スペクトラム症)や聴覚の問題が関わっている場合もあります。
この段階で“診断”を気にする必要はありませんが、
早めに気づけるほど今後の関わり方がラクになります。
注意力の偏り・集中できない|幼児期に多い行動特徴とは?
2歳は元気いっぱいで動き回る時期ですが、
それを踏まえても、注意の偏りが強い子 もいます。
よく見られる特徴としては…
- ひとつの遊びに集中できず、すぐ次へ移ってしまう
- テレビや絵本にも1分と集中できない
- 呼ばれてもふり向かない、反応がバラバラ
- 落ち着いて座る場面でもすぐ立ってしまう
もちろん、これだけでADHDとは判断できません。
ただ、
「注意を向ける力」や「集中の持続時間」 は、
後の学習に大きく関わるポイント。
大切なのは、
その子なりに集中できる場面はあるのか?
を観察してみることです。
感覚過敏・鈍感や運動発達の遅れ|日常で気づきやすいサイン
とこ君同じ音なのに、平気な子と耳ふさぐ子がいるのってなんで?



耳の“音量設定”が、人によって違うからね。ちょっとした音でも、ある子にはライブ会場レベルに聞こえちゃうこともあるの。



そりゃあ、イヤーマフ欲しくなるね。
感覚の特性は、とても個人差が大きい部分です。
でも実は、LDやASD、ADHDなどの発達特性とも関係しやすいといわれています。
代表的なサインはこちら
【感覚が敏感なタイプ】
- 音にすぐ耳をふさぐ
- 洋服のタグや素材を嫌がる
- 食感の違いで食べられない物が多い
【感覚が鈍感なタイプ】
- 痛みに気づきにくい
- 大きな音に無反応
- 人との距離感が近すぎる
【運動の発達がゆっくり】
- よく転ぶ
- 階段の昇り降りが苦手
- ボールを投げたりキャッチするのが難しい
- スプーンがなかなか使えない
これらは、
「学習の土台となる身体の発達」 にかかわる部分。
運動や感覚が整ってくると、
ことばや理解、集中力にもよい影響が出ることが多いです。
視覚認知のつまずき|形・色・図形が苦手な子に見られる特徴



視覚認知って…“視力いいかどうか”の話じゃないの?



視力は“カメラの性能”、視覚認知は“撮った写真をどう読み取るか”ってところね。同じ景色を見ても、頭の中で整理する力に差が出るの。



なるほど、ピントは合ってるのに“何の写真か分からない”感じか〜。
視覚認知とは、
“目で見た情報を理解する力” のこと。
実は、LDのなかでも「読み書き」に関係しやすい部分です。
2歳ではこんな様子がヒントになります
- 形はめパズルが苦手
- 同じ形や色の違いに気づきにくい
- 絵本を見ても、どこを指さしたらいいかわからない
- 並べる遊びはできるけど分類は難しい
視覚認知の力は、
文字を読む・線に沿って書く・図形を理解する
といった学習に直結する力です。
たとえ今つまずいていても、
遊びを通して伸ばしやすい分野なので心配しすぎなくて大丈夫ですよ。
生活面で表れる困りごと|切り替え・こだわり・癇癪の背景にある発達課題
生活のなかで
「あれ…ちょっと育てにくいかも?」
と感じる部分も、実は発達のヒントになることがあります。
こんな困りごとはありませんか?
- 急な予定変更でパニックになる
- こだわりが強く、行動を変えられない
- 癇癪が長く続く
- 食事・睡眠のリズムが整いにくい
- 片づけや身支度の“手順”がわかりにくい
これらは、
ASDの特性(こだわり・切り替えの苦手さ) や
ADHDの特性(衝動性・注意の分散) が関連していることもあります。
学習障害そのものではありませんが、
“生活しづらさ”があると、結果的に学びに向き合う力にも影響します。
だからこそ、
早めに気づいたり、家庭で工夫したりすることがとても大事なんです。
【発達チェックリスト】2歳の発達遅れが心配なときに使える自己診断シート
「2歳って、ここまでできたほうがいいの?」
「うちの子の発達、ちょっとゆっくりかも…?」
そんな気持ちになること、ありますよね。
でも大丈夫です。2歳は発達差がとても大きい時期。
ここでは、“今の状態を整理するためのチェックシート” として、
気軽に使える項目をまとめました。
あくまでもママが子どもを見る“目安”としてお使いくださいね。
言葉・コミュニケーションのチェック|2語文・指示理解・やりとりの発達
言葉は2歳でぐんと伸びる時期ですが、
理解する力 や 気持ちのやりとりのほうが、実は学習に大きく関係します。
チェックしたいポイントはこちら
- 2語文(「ママ いこ」「ワンワン いた」)が少しでも出てきたか?
- “持ってきて”“どうぞ”などの簡単な指示がわかるか?
- 表情やしぐさで気持ちを伝えようとしているか
- 指差しで「これ見て!」ができるか
- 名前を呼ばれたとき、ふり向くことが増えてきたか
言葉が遅いことよりも、
“伝えたい気持ちがあるかどうか”が大事なポイントです。
言葉の発達は、ASD・聴覚の問題・理解の遅れなど
さまざまな背景があるため、
“言葉の数”ではなく“やりとりの質” を見てあげると安心ですよ。
遊び・認知のチェック|分類・模倣・集中の発達を見るポイント
遊びはその子の“発達の鏡”。
学習障害の兆しというより、「どんな力が伸びているか」 がよくわかる部分です。
以下の項目をチェックしてみてください
- 大人の動きを見て、少しでも“まねっこ(模倣)”ができるか?
- 同じ色・形を集めたり、簡単に分類できるか
- パズルや形はめで遊ぼうとするか
- ひとつの遊びが1〜2分でも続くか
- 「これどうやるの?」と試そうとする姿があるか
もし、
- 並べる遊びばかり
- 一方向にしか遊びが広がらない
という場合は、認知の発達や想像力の伸び方に特徴がある可能性があります。
でも心配しすぎなくて大丈夫ですよ。
遊びは環境によっても大きく変わりますし、
ちょっとした工夫で伸びていく分野です。
手先・運動発達のチェック|スプーン操作・積み木・バランス能力
学習とは関係なさそうに見えて、
運動発達は「学びの土台」を作るとても大事な力です。
チェックポイントはこちら
- スプーンを口まで運ぶ動きが少しずつ安定してきたか?
- 積み木を3〜5個ほど積めるか
- クレヨンでなぐり書きができるか
- 走る・止まるがスムーズか
- 段差や階段の上り下りができるか
これらが苦手でもすぐにLDとは結びつきません。
ただし、
手先の不器用さ・バランスの取りにくさ・体幹の弱さ は、
将来の「書く力」「座って学ぶ力」に関係することがあります。
気になるときは、
遊びの中で手先を使う経験を増やしたり、
身体をしっかり使う遊びを取り入れるとよい変化が見えやすいですよ。
行動・生活習慣のチェック|癇癪・切り替え・偏食・睡眠リズム
生活面での困りごとは、
発達の“つまずきポイント”を見つけるヒントになります。
チェックしたい項目はこちら
- 癇癪(かんしゃく)が頻繁に起き、落ち着くまでに時間がかかる
- 予定変更が苦手で、切り替えに時間がかかる
- 偏食が強く、食べられる物が少ない
- 睡眠リズムが安定しない(夜泣き・寝つきにくいなど)
- トイレ・手洗いなど、生活の手順が覚えにくい
これらはLDというより、
ASDやADHDに見られる “特性の表れ” の可能性もあります。
でも、
生活のしづらさは「悪いこと」ではなく“その子の困っているポイント” なんです。
ここがわかると、
- 接し方
- 環境の整え方
- 支援の方法
がグッとやりやすくなります。
「発達遅れかも?」と思っても焦らないで。2歳が“個人差”の大きい理由
2歳は、ママが「うちの子ちょっと遅い?」と感じやすい時期。
でも実は、専門家から見ても “個人差がとにかく大きい年齢” なんです。
歩きはじめる時期が違うように、
言葉や遊び、手先の発達にも子どもによってタイミングがあります。
ここでは、焦らなくて大丈夫な理由を
できるだけわかりやすくお伝えしますね。
2歳は成長スピードが急変する時期|月齢差が大きく影響する理由
2歳は発達がぐんと伸びる時期ですが、
そのぶん “伸びるスピードにも大きな個人差” があります。
例えば…
- 1歳11か月と2歳5か月では、見える姿がまったく違う
- ある月から急に言葉が爆発的に増えることがある
- 1つできるようになると、連鎖するように他の力も伸びる
こんな“突然の成長”がよく見られる時期なんです。
専門家の視点から見ても、
「2歳は月齢の差が発達の差として大きく出る」 といわれています。
だから、他の子と比べて落ち込む必要はありません。
比較するなら、「昨日よりちょっとできたかな?」くらいがちょうどいいんです。
不安が先走ると逆効果?間違えやすい“早期心配”の落とし穴とは



最近スマホで“発達”って検索しない日はないんだよね…。



検索しすぎると、“子どもを見る目”より“スマホの画面”の方が詳しくなっちゃうのよ。



うっ…図星。スマホ見る回数の一部を、子どもの表情チェックに変えてみるか…。
「発達が遅い気がする…」「もしかして障害?」
そんな気持ちになる瞬間、ありますよね。
でも、不安が強すぎると 逆に子どもの様子が見えにくくなること があります。
よくある落とし穴は…
- “できないところ”ばかりに目が行ってしまう
- ネットの情報と比べて余計に不安になる
- 子どもへ「早くして」「なんでできないの?」と言いがちになる
- 本当は問題のない行動まで“気になる”と感じてしまう
こうした状態になると、
ママ自身がつらいだけでなく、子どももプレッシャーを感じてしまうことがあります。
子どもは、安心できる環境の中でこそ力を発揮しやすいので、
“焦りすぎないこと”も立派な発達支援なんです。
そして、もしどうしても不安が消えないときは、
自治体の相談窓口や専門家に話してOK。
相談するだけで気持ちが軽くなるママさんも多いですよ。
診断より大切な“困りごと”の把握|家庭での観察ポイント



診断名が分かれば全部スッキリする、って思ってたんだけど。



名前は“ファイル名”みたいなもの。その中身、つまり『どんな場面で困るか』が分からないと、支援の作戦が立てにくいのよ。



なるほど、ラベルだけ貼って中身が空っぽじゃ、誰も助け方が分からないってことか。
2歳の発達を見ていくうえで、
診断名よりもずっと大切なのが、
“その子がどんな場面で困っているのか”を知ること。
専門家も、まずはここから見ていきます。
家庭で観察してほしいポイントはこちら
- どんな場面で癇癪が起きやすい?
- 指示が通りやすいタイミング・通りにくいタイミングは?
- 興味を示す遊びと、まったく続かない遊びは?
- 切り替えができるときと、できないときの違いは?
- 生活習慣(食事・睡眠)はどんなリズム?
こうやって見ていくと、
ただの「発達遅れかも?」という不安が、
“その子が困っているポイントの整理” に変わります。
そしてこの整理こそが、
- 家庭での関わり方のヒント
- 専門家へ相談するときの大事な情報
- 将来の支援につながる重要な土台
になります。
診断名は“ゴール”ではなく“スタート地点”。
発達の道のりを一緒に探していくための、ひとつの目安なんです。
【受診の目安】発達相談・発達検査を検討すべき2歳のサインとは?
「受診したほうがいいのかな…?」
「まだ様子見で大丈夫?それとも早めに相談したほうがいい?」
2歳のお子さんを育てていると、こういう迷いってすごく多いですよね。
2歳は発達の個人差が大きいものの、
“相談したほうが安心できるサイン” というのも確かにあります。
ここでは、
「どんな状態なら相談してOK?」
「どこに行けばいいの?」
というママの不安に、わかりやすくお答えしていきます。
早期相談が必要な行動サイン|言葉の理解・危険行動・強い癇癪など
まずは、「相談したほうがいいよ」と言えるサインから紹介します。
もちろん、これらがあっても“すぐに障害”というわけではありません。
あくまで “相談の目安” として気軽にチェックしてくださいね。
言葉や理解の面で気になるサイン
- 名前を呼ばれても、ほとんど反応しない
- 2語文が全く出ていない
- 簡単な指示(持ってきて・どうぞ)がほとんど通らない
- こちらの言っていることが伝わりにくい
理解の部分は、ASDや聴覚の問題など、いろんな可能性が絡むことがあります。
危険につながる行動がある場合
- 急に飛び出す・高い場所に登るなど危険が多い
- 人混みで急に走り出す
- ストップと言っても止まれない
こうした「安全面の心配が強い行動」は、相談の優先度が高めです。
強い癇癪(かんしゃく)や切り替えの難しさ
- 癇癪が長時間続き、生活に支障が出ている
- 切り替えがほぼできず、毎日困ってしまう
- 大きな声で泣き続けてしまう
癇癪はどの子にもありますが、
生活全体が苦しくなるほど強い場合は相談したほうがよいです。
感覚の過敏・鈍感が強い場合
- 音・光・触られる感覚に強く反応してしまう
- 痛みに気づかないなど感覚が鈍い
感覚特性が強いほど、日常生活の困りごとが増えやすくなります。
これらの項目のいくつかが当てはまっていて、
ママ自身が「毎日ちょっとしんどいな…」と感じているなら、相談のタイミングです。
どこに相談する?発達相談窓口・小児科・児童発達支援の選び方
「相談したいけど、どこに行けばいいの?」
こんな疑問を持つママさんはとても多いです。
実は、相談先にも特徴があるので、わかりやすくまとめてみました。
まずおすすめなのは「自治体の発達相談窓口」
- 無料で相談ができる
- 専門職(心理士・保育士・療育スタッフ)が対応
- 必要があれば発達検査につないでくれる
最初に相談する場所としていちばんハードルが低いです。
小児科・発達小児科
- 診察が必要なケース(発達の遅れ、聴覚の心配、てんかんなど)に対応
- 専門医が発達の状態を見てくれる
- 必要に応じて検査を実施
予約が取りにくいことも多いので、
気になる場合は早めに問い合わせると安心です。
児童発達支援(療育)
- 発達をサポートしてくれる専門機関
- ことば・運動・コミュニケーションなどの支援が受けられる
- 2歳から利用できる施設が多い
「診断がないと使えない?」 → いいえ!多くの場合は利用できます。
自治体の相談窓口から紹介されるケースが多いので、
まずは相談窓口に話すのが最短ルートです。
相談がスムーズになる“伝え方”|動画記録・行動記録のポイント
相談するときは、
子どもの様子を“言葉で説明するよりも、記録で見せたほうが確実” です。
専門家は、実際の行動を見ることで
より正確に発達の状況を判断できます。



相談行くとき、うまく説明できる自信ゼロなんだけど…。



だからこそ、動画とメモが頼れる“代打”になるのよ。言葉でモゴモゴするより、現場の映像をポンと見せる方が早いわ。



たしかに、“百聞は一見にしかず”をそのまま専門家に渡す感じだね。
動画の記録がとても役立つ
撮っておくと良い場面の例は…
- 癇癪が起きているときの様子
- 指示を出したときの反応
- 普段の遊び方
- こだわりが出る瞬間
短い動画でOKです。
その子の「いつもの姿」がわかれば十分。
メモだけでも大きな助けになる
- 癇癪が起きた理由
- どれくらい続いたか
- どんな場面で困りごとが出やすいか
- 1日の生活リズム(起床〜就寝まで)
これらは、支援方針を決めるうえでとても大切な情報です。
相談するときに大事なこと
それは、
“できていること”と“困っていること”を両方話すこと。
困りごとだけを話すより、
その子の強みや好きなことも伝えたほうが、
より適した支援方法を考えてもらえます。
2歳からできる“おうち療育”|発達を促す遊び・関わり方の実践アイデア
「療育って特別なことをしないと意味がない?」
そんなふうに思われることもありますが、実は逆です。
2歳の発達を伸ばす一番の近道は、“日常の遊びや関わり”を少し工夫すること。
おうちの中で、今日からすぐにできることがたくさんあります。
ここでは、発達支援の専門家もよく使う方法を
ママにもやさしくできる形でご紹介しますね。
言葉の発達を伸ばす関わり方|視線合わせ・模倣遊び・声かけの工夫
言葉を伸ばすために大事なのは、語彙数よりも “やりとりの土台”。
2歳では、次の3つが特に効果的です。
① 視線合わせを大切にする
言葉は、まず「相手を見る」「伝えたい気持ちが生まれる」ところから始まります。
- しゃがんで目線の高さを合わせる
- 名前を呼ぶときは、そっと顔を近づける
- おもちゃを顔の横に持ってきて興味を引く
これだけでも、コミュニケーションのスタートがとりやすくなります。
② 模倣遊び(まねっこ遊び)を取り入れる
まねっこは、言葉の発達と深くつながっています。
- 手を叩く
- いないいないばあ
- 動物の鳴き声を真似する
- おもちゃの車を一緒に走らせる
この“まねる力”が育つと、
言葉の模倣 → 単語 → 2語文 がスムーズに出やすくなります。
③ 声かけは“短く・ゆっくり・繰り返し”
2歳の子には、長い説明はまだ難しいです。
- 「どうぞ」「ちょうだい」など短い言葉にする
- ゆっくりはっきり話す
- 同じ言葉を繰り返す
例えば、
おもちゃを渡すときに「どうぞ」を何度も使うと、
その言葉の意味が自然と身についていきます。
学びの土台を育てる認知遊び|パズル・シール・分類遊びの効果
認知の発達は、学習だけでなく、
“考える力”“理解する力”の土台になるとても大事な部分。
以下の遊びは、専門家もよく取り入れている定番です。
パズル・形はめ遊び
- 形の違いに気づく
- 手と目を一緒に使う
- 集中力が育つ
小さいピースでなくてもOK!
2〜4ピースくらいの簡単なものからで大丈夫です。
シール貼り
- 指先の力
- 位置を合わせる力
- 集中力
これらがすべて鍛えられます。
しかも子どもはシールが大好きなので、成功体験につながりやすい遊びです。
分類遊び(仕分け)
コップ・積み木・色カードなどで
「赤だけ集める」「丸だけ集める」などの遊びをすると、
- 見分ける力
- 考える力
- ルールの理解
が自然に育ちます。
感覚と運動を整える遊び|バランス遊び・触覚遊び・手先トレーニング
感覚統合は、発達全体に影響する大切な機能です。
ここを整えることで、集中しやすくなったり、癇癪が減ることも。
バランス遊び
- クッションの上を歩く
- ソファからジャンプ
- 片足立ちごっこ
体幹が整うと、座る姿勢や集中力も安定しやすくなります。
触覚遊び
- 新聞ビリビリ
- 粘土
- ボールプール
- 米や小麦粉を使った感触遊び
触覚をゆっくり慣らしていくことで、
過敏さが少しラクになる子もいます。
手先トレーニング
- トングでスポンジをつかむ
- ひも通し
- ビーズ落とし
- スプーンすくい
これらは 書く力・食事の動作・生活スキル にもつながっていきます。
生活の中で困りごとを減らす工夫|視覚支援・ルーティン化・予兆対応
発達特性がある子に多い、
「切り替えられない」「癇癪が多い」といった困りごとは、
おうちの工夫でぐっと軽くなることがあります。
視覚支援(見てわかる工夫)
- 写真やイラストで“次の行動”を見せる
- 片づけ場所をラベルで示す
- 1日の流れを見える化する
“見てわかる”ようにするだけで、理解が追いつきやすくなります。
ルーティン化で安心感をつくる
- 朝の流れ
- 寝る前の流れ
- お出かけ前の準備
順番が決まっていると、子どもはとても安心します。
安心できると、癇癪の頻度が減る子も多いです。
癇癪の“予兆”をとらえる
癇癪は、突然起きるようで実は前ぶれがあります。
- そわそわしはじめる
- 目線が合わない
- 自分のルールと違うことが起きた



視覚支援とかルーティンとか予兆対応とか…カタカナ多くて頭パンクしそう。



簡単に言うとね、『見てわかるようにして』『毎日の型を決めて』『爆発前のサインに気づこう』って3点セットなの。



おぉ、それなら覚えられそう。“見える化・型・サイン”の3本柱だね。
こうした気配に気づいたら、
早めに気をそらしたり、好きなもので気持ちを切り替えると、
大きな癇癪になるのを防げることがあります。
まとめ|2歳は「気づく」ことで未来が変わる時期。焦らず、観察と支援を
2歳の発達は、本当に個人差が大きい時期です。
だからこそ、ママが「ん?ちょっと気になるな」と感じたその感覚は、
お子さんの未来を守るための大切なアンテナなんです。
ここまでの内容をあらためて整理すると、2歳で大事なのは次のポイントです。
2歳で診断はできないけれど、気づける“発達のサイン”はある
専門家でも 2歳で学習障害(LD)を診断することはできません。
ただし、
- 理解のつまずき
- 感覚の特性
- 注意の向きやすさ
- 遊び方の偏り
などの “将来につながるサイン” は、日常の中にしっかり現れます。
大事なのは、完璧に見分けることではなく、
「あ、ちょっと特徴があるな」と気づけること。
その一歩が、今後の支援につながります。
チェックリストで子どもの特徴を整理すると見えてくるものがある
2歳の発達を見ていくうえで、
チェックリストは「不安を整理するためのツール」 になります。
書き出してみると、
- 苦手な場面
- 得意な場面
- 癇癪が出やすいタイミング
- 切り替えられるときの共通点
などが見えてきます。
これは専門家に相談するときもとても役立つ情報。
何より、ママが一人で抱え込まないための助けにもなります。
気になるサインがあれば、早期相談がとても有効
「まだ早いかな?」と感じてしまうかもしれませんが、
実は 早めに相談したほうがママ自身もラク になります。
早期相談のメリットは…
- 子どもの困りごとの“理由”がわかる
- どう関わればいいかのヒントがもらえる
- 必要に応じて療育などの支援につながる
- ママの気持ちが軽くなる
相談は、“診断をつけてもらうため”ではなく、
「より育てやすくするためのサポート」 だと思ってOKです。
家庭の小さな関わりで、発達はぐんと伸びる
発達支援は、特別な教材や難しいトレーニングではありません。
- 目線を合わせる
- ゆっくり声をかける
- まねっこ遊びをする
- 見てわかる工夫をする
- 癇癪の予兆に気づく
こういった 小さな関わりの積み重ねが、子どもの発達を大きく後押しします。
今日できることが、確実に未来の力になります。
一番大切なのは「不安より、子どものペースを尊重すること」
発達は競争ではありません。
子どもは「比較」より「理解」で育つ。
そして、子どもにとって一番の安心は、
ママが「その子のペース」を認めてあげることです。
不安をゼロにする必要はありません。
不安があるのは、しっかり子どもを見ている証拠ですから。
でも、
“できない探し”より、“その子らしさ探し”
に目を向けていくと、子育てが少しラクになります。
以上【学習障害は2歳で気づける?発達遅れ・言葉の遅れを見抜く発達チェック完全ガイド】でした










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