学習障害とは?2年生に増える“読み書き・算数のつまずき”を徹底解説
2年生になると「急につまずきが増えた…」と感じるママはとても多いです。
実はこれ、決して珍しいことではなく、学習内容が1年生よりぐっと難しくなるタイミングなんです。
ここでは、
「学習障害(LD)とはどんなもの?」
「なぜ2年生でつまずきが見えやすくなるの?」
という2つのポイントを、やさしく・具体的にお伝えします。
「もしかしてうちの子も当てはまる?」と感じたら、ゆっくり読み進めてみてくださいね。
学習障害(LD)の特徴とは?読み書き・計算に現れやすい困りごと
学習障害(LD)は、脳の「情報を処理する力」に特徴があることで、特定の学習だけが苦手になりやすい状態をいいます。
知的な発達には問題がなく、理解力がある子でも、
読み書き・計算だけが“ガクッと”難しく感じる場合があります。
たとえばこんな様子が見られます:
- 音読がスムーズにできない
- 同じ字を何度教えても書けない
- 文字がマスからはみ出す
- 桁の理解があいまいで計算が合わない
- 文章題の意味がつかめない
もちろん、これが全部当てはまる必要はありません。
「能力が低い」わけではなく、情報の受け取り方・処理の仕方に“その子なりのクセ”があるだけ。
だからこそ、“合ったやり方”を選ぶことがとても大切なんです。
とこ君“読む→考える→書く”って、そんなに大変?



とこ君が“料理しながら掃除しながら洗濯する”くらい大変よ。



無理だ…!全部こぼすし全部散らかる…!
なぜ2年生で学習につまずくの?読み書き量・文章題が急に難しくなる理由
1年生までは「読む・書く・数える」の基礎が中心ですが、2年生になると学習内容がガラッと変わります。
★読み書き・算数の負担が一気に増えるのが2年生の特徴です。
特に変わるポイントはこの3つ:
① “読む量”が増えて内容もむずかしくなる
文章が長くなり、意味を理解しながら読む力が必要になります。
学習障害の特性がある子にとって、
読む量が増える=負荷が一気に上がる ためつまずきやすくなります。
② 書く量も増えて、丁寧さが求められる
ノートのまとめ、漢字、作文など、
「書く」作業の時間が長くなる ため、疲れが出やすいです。
③ 算数は“理解する力”が必要になる
1年生は「数字の意味」や「計算の基礎」。
2年生はそこに
- 文章題
- 時計
- 長さ
- ひっ算
…などが加わり、抽象的な内容が増えます。
そのため、
「読んで理解し、考え、書く」 という複数ステップが求められます。
学習障害のある子はこの“多ステップ課題”が苦手になりやすいので、2年生の学習がしんどく感じやすいんですね。
こんなサインは要注意!学習障害の子が2年生で見せやすい特徴チェックリスト
2年生に入ってから、次のようなサインが増えてきたら、
「つまずきが出てきているかも?」 と考えて良いタイミングです。
読みのサイン
- 音読で同じところを何度も読む
- 文字を飛ばす・入れ替える
- とてもゆっくり読む
書くサイン
- 字が極端に大きい or 小さい
- 漢字を覚えるのが苦手
- 書き写しに時間がかかる
- ノートがぐちゃぐちゃになりやすい
算数のサイン
- 文章題がまったく理解できない
- 数の順序が混乱する
- 桁がずれてしまう
- 時計がよくわからない
学校生活・宿題で見えるサイン
- 宿題に時間がかかりすぎる
- 集中が続かない
- 「頭が痛い」「疲れた」と訴える
- 勉強を嫌がることが増えた
もちろん、これらに当てはまる=学習障害であるとは限りません。
ただ、もし複数見られるようなら、
「今の学習方法がその子に合っていない」 可能性が高いです。
そんなときは、
やり方を変えたり、負担を軽くする工夫がとても効果的 になります。
読み書き苦手・算数のつまずきを改善!家庭でできる学習障害の支援方法
「家でどんなふうに教えてあげればいいの?」と迷うママはすごく多いです。
実は、家庭での声かけやちょっとした工夫だけでも、子どもの“やりやすさ”は大きく変わります。
ここでは 読み書きの苦手さ や 算数の文章題のつまずき、そして 集中が続かない 子へのサポートを、「今日からできる方法」でまとめました。
どれもむずかしい専門技術はいらないので、気軽に取り入れてみてくださいね。
読み書きが苦手な子向け“親ができる勉強サポート”5つの工夫
読み書きが苦手な子は、
「文字の形を覚える」「読みながら意味を理解する」 という2つの作業が同時に行われるため、とても疲れやすいです。
そこでおすすめなのが、以下の5つの工夫です。
① 音読は“短く区切って、一緒に読む”
長い文章を最初から最後まで読むのは大変。
区切りながら、親子で交代読み にすると負担がグッと減ります。
② 漢字や単語は“視覚で覚える”サポートを使う
カード・色分け・シールなど、見た目で覚えられる工夫が効果的。
視覚刺激は学習障害の子にとても相性がいいことが多いです。
③ マスが大きいノートやガイド線のあるノートを使う
書きにくさは道具でカバーできます。
字の大きさが安定し、書くストレスが減ります。
④ 「書き写し」は“量を減らす”だけで一気にラク
板書写しの負担が強い子は多いです。
家庭では 最初の数行だけ写す/残りは親が補助する など、負荷を調整すると続けやすくなります。
⑤ 音声読み上げアプリや読み上げ機能を活用
iPhone・iPadにも標準で読み上げ機能があります。
「聞いて理解する」力は得意な子も多いので、無理に“読む”だけにこだわらないことも大切です。
算数がわからない…文章題につまずく2年生への理解サポート術
文章題が苦手な子は、
「文章を読む力」「状況をイメージする力」「数字に置き換える力」
この3つのステップが同時に必要になるため、理解が追いつきません。
そこで家庭では、次のような“イメージしやすい教え方”が効果的です。
① 絵や図を使って「何が起きているか」を見える化する
文章だけではイメージが難しい子でも、絵を描くと理解がスムーズ。
例:
「りんごが3つあって、2つ増えました」
→ 丸を書いて見せると、量の変化が視覚的にわかりやすい!
② 実物(お菓子・お金・積み木)を使って体験ベースで教える
学習障害の子は “手を使った体験学習”が理解を助けることが多いです。
「足し算・引き算がわかりづらい」→ グミを使う
「長さが苦手」→ ものさし+身近な物で測る
③ 文章題は“短く区切って質問しながら”進める
文章を丸ごと読ませるのはハードルが高いです。
例:
「ここでは何を言ってる?」
「増えてる?減ってる?」
こうやって 小さく質問しながら進めると理解が追いつきやすい です。
④ 書くのが苦手なら、式はママが代わりに書いてOK
文章題の難しさは“書く負担”で強くなります。
理解がメインなので、書く作業は親が代行しても問題なしです。
集中できない子のための“短時間で成果が出る”勉強法と家庭での環境づくり
「机に向かっていられない…」「すぐ疲れてしまう…」
こんな悩みを持つ子は本当に多いです。
実は、集中力は“時間をコントロールするだけ”でグッと上がることがあります。
① “5〜10分学習”がちょうどいい
学習障害の子は脳が疲れやすいので、長時間学習は逆効果。
短く区切ることで、集中できる時間内に成果が出やすいです。
② タイマー(視覚タイマー)があると見通しが持てる
「あとどれくらいやればいいの?」が見えないと不安になりがち。
視覚タイマーなら 残り時間が一目でわかって安心できます。
③ 周りの情報を減らした“シンプルな環境”づくり
机に物が多いと気が散りやすいので、
鉛筆・消しゴム・ノートだけのミニマム環境にするのがポイント。
④ イスや机の高さを見直すと集中力が安定
足がブラブラしていると姿勢が崩れやすく、疲れやすくなります。
足裏が床につく高さに調整すると、体も気持ちも落ち着きやすいです。
⑤ 勉強前に“1分だけ体を動かす”とスイッチが入りやすい
ジャンプ・伸び・深呼吸などでOK。
体を少し動かすことで、脳の働きが整い集中への切り替えがスムーズになります。
今日から始める!学習障害のある2年生が伸びる家庭学習ルーティン
家庭学習って、「毎日コツコツ続けないといけないのかな…」と思いがちですが、実はそんなことはありません。
特に学習障害の特性がある子の場合、“ちょうどいい形で続けられること”が一番大切なんです。
ここでは、
・集中しやすい環境づくり
・短時間で成果を出すコツ
・学校との連携ポイント
この3つを、今日からすぐに取り入れられる形で紹介します。
勉強に集中できる「家庭学習環境」の整え方|机・姿勢・道具のポイント
実は、家庭学習の「やりやすさ」は、環境を整えるだけで大きく変わります。
学習障害のある子は、視覚・聴覚から入る刺激に敏感なことが多く、環境の工夫がとても効果的です。
ここでは3つのポイントを押さえておきましょう。
① 机の上は“必要最低限”が集中しやすい
机の上に物が多いと、それだけで気が散ってしまいます。
ノート・鉛筆・消しゴムの 3つだけ にすると、スタートしやすくなります。
② 姿勢を安定させると学習の負担がぐっと減る
足がブラブラしていると姿勢が崩れやすく、書くときに力が入りません。
おすすめは
・足裏が床につく高さ
・机とイスの高さが体に合っている
この2つを見直すこと。
姿勢が整うと、疲れにくくなり集中時間が自然と伸びます。
③ 道具は“書きやすさ”を優先!発達特性に合う文具を選ぶ
書くのが苦手な子には、
・太めの鉛筆
・滑りにくいえんぴつキャップ
・大きめマスのノート
・ガイドライン入りノート
がとても相性が良いです。
書きにくさが減ると、勉強へのストレスも減りやすくなります。
短時間で効果UP!“成功体験を積ませる”学習スケジュールの作り方
学習障害のある子は、疲れやすく、長時間の勉強が苦手なことが多いです。
だからこそ、“短くても成功しやすいスケジュール”がとても大事です。
① 1回の学習は「5〜10分」でOK
短い方が集中できて、達成感も得られやすいです。
「たった5分?」と思うかもしれませんが、短い積み重ねがいちばん続きます。
② 得意なものから始めて“スムーズにスタート”
最初に苦手をやると気持ちが折れやすいので、
「できること → ちょっと難しいこと」 の順にするとスムーズです。
③ できたらその場でしっかり褒める!
成功体験は “記憶のうれしい貯金” になります。
例:
「ここまで集中できたね!」
「字がすごく丁寧に書けたね!」
具体的なポイントを褒めると、子どもは次も頑張りやすくなります。
④ 予定表やチェックリストで“見える化”する
学習障害の子は、見通しが立つだけで安心感がアップします。
・やることリスト
・終わったらシールを貼る表
こうした視覚の工夫は、習慣づくりにとても効果的です。
先生・支援員と連携してスムーズに学ぶ!学校との上手なコミュニケーション術
家庭でのサポートをより効果的にするには、学校との連携が欠かせません。
学校生活での様子を知ることで、家庭学習のやり方も調整しやすくなります。
① 子どもの“苦手・得意”を学校と共有する
家ではできるけど学校では難しい、逆に学校だと集中できる…など、環境によって子どもの様子は変わります。
そのため、家での様子を先生に伝えることはとても大切です。
② 宿題の量や方法を相談してみてもOK
「量が多くて毎日バトルになる…」というママは本当に多いです。
実は、先生側も “調整できるならしたい” と思っていることが多いです。
例:
・書く量を減らす
・音読を短くする
・プリントを厳選する
こうした調整だけでも 子どもの負担が大幅に減り、成功体験が増えます。
③ 支援員さん・通級の先生ともつながると安心度アップ
学校の支援員さんや通級の先生は、発達特性のある子へのサポート経験が豊富です。
「家ではこうです」「学校ではこうです」 と情報を共有すると、支援の方向性がそろいやすくなります。
2年生のうちに育てたい“学びの土台力”と自己肯定感のサポート方法
2年生は、学習内容が一気に難しくなる時期。
同時に、「自分はできる子」「できない子」 という自己イメージが強く作られやすい学年でもあります。
だからこそ、学習の成果だけを見るのではなく、
「土台力」と「自己肯定感」をそだてることがとても大事なんです。
ここでは、
・気持ちを支える声かけ
・苦手を無理なく克服する工夫
・家庭でできる土台力アップ遊び
この3つをわかりやすくまとめました。
苦手があっても伸びる!学習障害の子の自己肯定感を高める声かけ
学習障害のある子は、周りと比べて“できない”と感じやすく、
気持ちが落ち込みやすいことがあります。
でも、声かけを少し変えるだけで、
「できるかも!」という前向きな気持ちが育ちやすくなります。
① 結果より“プロセス”をほめる
「100点だったね!」よりも
「最後までやりきったね!」
「ていねいに書けたね!」
といった 努力や過程をほめる方が自己肯定感が育ちます。



プロセスほめるって…どこを見ればいいの?



結果じゃなくて、頑張ったところや工夫を見つけるのよ。



ぼく、遅刻しても“急いだ努力”はほめていいかな?
② 苦手を否定せず“気持ちに寄りそった言葉”をかける
「なんでできないの?」ではなく
「むずかしいよね、いっしょに考えよう」
といった言葉が安心感につながります。
安心できると“チャレンジしてみようかな”という気持ちが生まれます。
③ 他の子と比べない声かけが大切
「〇〇ちゃんはできてるのに」
これは一番傷つきやすい言葉です。
代わりに、
「昨日よりここが上手になってるよ!」
と、子どもの中の成長に目を向けるのがポイントです。
「できない」ではなく「やり方を変える」2年生の苦手克服サポート術
学習障害のある子の多くは、「能力がない」のではなく「合わない方法でやっている」 だけなんです。
だからこそ、やり方を変えるとスルッとできるようになる子もたくさんいます。
① 読み書きは“視覚支援”をフル活用する
・色分け
・カード
・大きめのマス
・ガイドライン入りノート
こうした視覚的なヒントは、学習障害の子の強い味方です。
② 算数は“実物や絵”で先に理解する
文章で説明されてもピンとこない場合は、
グミ・お金・積み木・図 を使うと理解が早くなります。
「見てわかる」「触ってわかる」アプローチは、2年生の算数にとても有効です。
③ 書くのが苦手なら、親が“式や図”を代わりに書いてOK
文章題などの“書く作業”に苦手さが強い子は、
理解する前に疲れてしまうことも。
式や図は親が書いて、
子どもは「考える部分」に集中できるようにすると負担が減ります。
④ しんどい日は“量を減らす”ことも大切
頑張れない日は誰にでもあります。
学習障害の子は特に疲れやすいので、
・プリントを半分にする
・音読を短くする
・問題数を減らす
など、無理をしない工夫が続けるコツです。
語彙・ワーキングメモリ・微細運動…学習の基礎力を伸ばす家庭遊び
学習の“土台”となる力は、机に向かう勉強だけでなく、
日常の遊びの中でもしっかり育てることができます。
難しいトレーニングは必要ありません。
ここでは家庭で楽しくできる方法を紹介します。
① 語彙力アップには“会話+経験”がいちばん効果的
公園や買い物など、日常の場面で
「これは何色?」「どんな形?」
と会話するだけでOK。
体験と言葉がリンクすると、語彙力がグンと伸びます。
② ワーキングメモリは“簡単な記憶ゲーム”で育つ
・しりとり
・言ったものを順番に覚えていくゲーム
・「5秒見て覚える」カード遊び
こうした遊びは、学習の基礎になる記憶力を強化してくれます。
③ 微細運動は手先を使う遊びがおすすめ
・レゴ
・ねんど
・折り紙
・ビーズ通し
手先の動きが上手になると、文字を書く力や姿勢の安定にもつながります。
④ “体を動かす遊び”は脳の働きを整える効果がある
ジャンプ・けんけんぱ・ボール遊びなどは、
注意力や空間認知を育てる効果があり、学習にもいい影響を与えます。
まとめ|学習障害のつまずきは“早めの気づき”がカギ。家庭学習で未来は変わる
2年生の学習は、読み書き・算数ともにレベルがグッと上がるため、
「あれ?最近つまずきが多いかも…」 と気づくママも多い時期です。
でも安心してください。
学習障害の特性があっても、早めに気づいて、やり方を“その子に合わせて”変えるだけで、学びやすさは大きく変わります。
早めの気づきが大切な理由
つまずきに気づくのが早いほど、
・無理をさせすぎず
・苦手が大きくふくらむ前に
・成功体験を積ませながら
サポートすることができます。
これは、学習障害の 「対処法」 としてもとても重要です。
家庭での小さな工夫が、子どもの未来をしっかり支える
読み書きや算数の苦手は、
“その子に合ったやり方で学ぶ”ことで改善しやすい ことがわかっています。
たとえば…
- 5〜10分の短時間学習
- 視覚的にわかりやすい教材
- 実物を使った理解サポート
- 環境を整える工夫
- 先生との連携
こうした家庭でできる支援だけでも、
「わかる!」「できた!」という経験がどんどん積み上がり、子どもの自信につながります。
完璧じゃなくて大丈夫。“今日できること”からでOK
学習障害のある子の支援は、
特別な教材や難しいトレーニングが必要なわけではありません。
大切なのは、
「その子に合ったペースで」「少しずつ」続けていくこと。
そして、ママ自身も「無理しなくていい」ということです。
未来は変えられる。ママの関わりは大きな力になる
家庭学習の工夫や、学校との連携によって、
子どもは “自分の力で学ぶ方法” を少しずつ身につけていきます。
そしてそれが、
3年生・4年生…その先の学校生活の安定にもつながっていきます。
つまずきは「成長のサイン」。
早めに気づけたママだからこそ、子どもの未来をもっと伸ばす関わりができます。
今日からできる小さな工夫を、無理なく取り入れていってあげてくださいね。
以上【学習障害 2年生のつまずき対策!今日からできる家庭学習のコツ】でした。










コメント