学習障害のある子が5年生で「勉強についていけない」と感じやすくなる理由
「5年生になってから、急に成績が下がった気がする」
「前はできていた宿題を、今はすごく嫌がる…」
そんな変化に戸惑っているママさん、多いのではないでしょうか。
実はこれ、学習障害のある子にとってはとてもよくあることなんです。
5年生は、勉強の内容も量もガラッと変わる時期。
その影響で、今まで何とかやれていた子でも、
「わからない」「ついていけない」と感じやすくなります。
ここで大切なのは、
「ママの育て方が悪かったわけでも、子どもがサボっているわけでもない」
ということ。
多くの場合、
- 学習内容が急に難しくなった
- 子どもの特性と勉強の進み方が合わなくなった
この2つが重なっているだけなんですね。
だからこそ、
原因を知って、関わり方を少し変えるだけで、子どもの負担は軽くできます。
この記事では、
- なぜ5年生でつまずきやすくなるのか
- 家庭でどんな工夫ができるのか
を、できるだけやさしく・具体的にお伝えしていきます。
「今からでも間に合うかな…」
そんな不安を抱えているママさんにこそ、読んでほしい内容です。
なぜ学習障害のある子は5年生で勉強についていけなくなるのか?
「4年生までは何とかついていけていたのに、5年生になって急に難しくなった」
そう感じるのは、決して気のせいではありません。
5年生は、学習内容・量・スピード、そして子どもの心の成長が一気に変わる学年です。
学習障害のある子にとっては、その変化が重なり、
「ついていけない」「わからない」という感覚が強くなりやすい時期なんですね。
ここからは、具体的にどんな変化が起きているのかを見ていきましょう。
5年生から一気に増える「考える力・読み取る力」
とこ君考える力って…黙って考えればOK?



文章を読んで、必要な情報を選んで、答えを組み立てる力のこと。



え、やること多っ…!
5年生になると、勉強の質がガラッと変わります。
算数は「考え方」が中心になる
算数では、
- 割合
- 分数・小数
- 文章題
など、計算するだけでは解けない問題が増えてきます。
「どう考えるか」「何を求めているのか」を読み取る力が必要になります。
国語は「読む」から「理解して書く」へ
国語でも、
- 要約
- 記述問題
- 読解問題
が一気に増えます。
文章を読んで、意味を理解し、自分の言葉でまとめるという力が求められるようになります。
学習障害の子が苦手としやすい学習内容への変化
学習障害のある子は、
- 文章を読むこと
- 情報を整理すること
- 頭の中で考えを組み立てること
が苦手な場合があります。
そのため、5年生で増える「考える勉強」は、どうしても負担が大きくなりやすいのです。
勉強量とスピードが増え「理解が追いつかない」状態に
内容だけでなく、勉強の量や進み方も大きく変わります。
授業の進行が速くなり、復習する時間が足りない
5年生になると、授業はどんどん先に進みます。
理解に時間がかかる子ほど、
「わからないまま次に進んでしまう」状態になりやすくなります。
宿題やテスト範囲が一気に増える
- 宿題の量が増える
- テスト範囲が広くなる
これだけでも負担ですが、
理解に時間がかかる子にとっては、心も体もかなり疲れてしまうことがあります。
頑張っているのに成果が出にくい悪循環
一生懸命やっているのに、
- 点数が上がらない
- できるようになった実感がない
そんな状態が続くと、
「頑張ってもムダかも…」という気持ちが生まれてしまいます。
周りと比べてしまい「自信を失いやすい」5年生の心の変化
5年生は、心の成長という面でも大きな変化がある時期です。
友達との差に気づき始める年齢



比べちゃうのって、性格の問題?



ううん。周りが見えるようになった心の成長だよ。



成長してるからこそ、つらいんだね…
この頃から子どもは、
- 友達の成績
- 授業中の様子
などを自然と意識するようになります。
「自分だけできない」という意識が強くなる
学習障害のある子は、
「どうして自分だけできないんだろう」
と感じやすくなります。
これは、甘えや怠けではなく、
周りが見えるようになった成長の証でもあります。
勉強への苦手意識が自己肯定感を下げてしまう
「勉強ができない」経験が続くと、
- 勉強が嫌いになる
- 自分に自信が持てなくなる
という流れにつながることもあります。
だからこそ、この時期は「できないこと」より「頑張っていること」に目を向ける関わり方がとても大切です。
学習障害のタイプ別|5年生で起こりやすい勉強のつまずき
学習障害とひとことで言っても、困りごとの出方は子どもによってさまざまです。
5年生になると、その特性が勉強に強く表れやすくなります。
ここでは、よく見られるタイプ別に、5年生で起こりやすいつまずきを見ていきましょう。
読み書きが苦手な子(ディスレクシア傾向)の困りごと



ディスレ…なんだっけ。文字が全部読めないの?」



読む・書くの処理にすごくエネルギーが必要な特性だよ。



見てるだけで疲れるってことか…
教科書が読めない・ノートが写せない
「ちゃんと授業を聞いているのに、ノートが全然終わらない」
そんな様子はありませんか?
読み書きが苦手な子は、
文字を読む・書くこと自体にとてもエネルギーを使っています。
そのため、板書を写すだけで精一杯になってしまうことがあります。



写すだけなのに、なんで終わらないの?



聞く・見る・書くを同時にするのが大変なんだよ。



同時作業って、地味にキツいんだね…!
漢字・記述問題で極端に時間がかかる
- 漢字がなかなか覚えられない
- 文章で答える問題が書けない
これは、やる気の問題ではなく、
文字を正確に扱うことが難しい特性によるものです。
内容以前に「文字処理」で疲れてしまう
読み書きが苦手な子は、
「何が書いてあるか理解する前に疲れてしまう」ことも少なくありません。
その結果、
- 内容が頭に入らない
- 勉強が嫌になる
という悪循環につながりやすくなります。
算数が苦手な子(算数障害傾向)が5年生でつまずく理由
割合・分数・小数など抽象的な理解が難しい
5年生の算数では、
- 割合
- 分数
- 小数
など、目に見えない数の考え方が増えてきます。
算数が苦手な子にとっては、
「なんとなくわからない」状態になりやすい分野です。
文章題になると何を聞かれているかわからない
計算問題はできても、
文章題になると急に手が止まる子も多いです。
これは、
- 文章を読む
- 必要な情報を選ぶ
- 式を考える
という複数の作業を同時に行う必要があるからです。
ケアレスミスではなく「理解の途中」で止まっている
「またミスしてる…」と思いがちですが、
実は理解が途中で止まっているだけということも多いです。
責めるよりも、
「どこがわかりにくかったかな?」と一緒に確認する関わりが大切です。
注意力・記憶・処理速度が弱い子に多い学習の壁
授業についていけないと感じやすい
- 話を聞きながらノートを取る
- 板書を写しながら説明を理解する
こうした同時作業がとても負担になる子もいます。
テストで「知っているのにできない」
家ではできているのに、
テストになると点が取れない…。
これは、
緊張や時間制限で頭の整理が追いつかなくなることが原因の場合があります。
板書や指示を同時に処理できない負担
- 先生の話を聞いていると書けない
- 書いていると話が入らない
こうした状態は、
脳の処理スピードや記憶の特性によるものです。
「どのタイプか決めつけなくて大丈夫」
ここまでタイプ別に見てきましたが、
ひとりの子がいくつかの特徴をあわせ持っていることもよくあります。
大切なのは、
- どのタイプかを決めること
- ラベルを貼ること
ではなく、
「この子は何が大変そうかな?」と気づくことです。
見逃さないで|5年生で増える「勉強がつらいサイン」
5年生になると、勉強の内容が難しくなるだけでなく、
子どもなりに「つらさ」を感じ始める時期でもあります。
そのつらさは、
「わからない」「できない」とはっきり言葉にできないことも多く、
行動や体調の変化として現れることがあります。
ここでは、ママが気づきやすいサインを見ていきましょう。
勉強面で現れやすいSOSのサイン
宿題に異常に時間がかかる
- 1時間以上かかる
- 途中でぼーっとする
- なかなか取りかからない
こうした様子が続く場合、
内容が難しすぎて、どこから手をつけていいかわからない状態かもしれません。
「集中力がない」のではなく、
理解が追いついていないサインとして見ることが大切です。
テスト前になると体調不良を訴える
- お腹が痛い
- 頭が痛い
- 朝起きられない



テスト前だけお腹痛いのってズルくない?



不安が体に出ることは本当にあるんだよ。



心と体ってつながってるんだ…
テスト前だけ体調を崩す場合、
強い不安やプレッシャーを感じている可能性があります。
これは仮病ではなく、
心の緊張が体に出ている状態です。
「どうせ無理」「わからない」が増える
こうした言葉が増えてきたら要注意。
自分なりに頑張った結果、あきらめの気持ちが出てきているサインかもしれません。
責めるよりも、「つらかったんだね」と受け止めてあげることが大切です。
行動・気持ちの変化に表れるサイン
イライラ・癇癪・反抗が増える
5年生頃は心も成長する時期。
そこに勉強のつらさが重なると、
イライラや反抗的な態度として出ることがあります。
これはワガママではなく、
気持ちをうまく言葉にできない結果とも言えます。
学校や勉強の話を避けるようになる
- 学校のことを聞くと話題を変える
- 勉強の話になると黙る
こうした様子は、
失敗したくない・思い出したくない気持ちの表れかもしれません。
自信をなくして、やる気が下がっていく
「どうせできない」と思い始めると、
やる気そのものが下がってしまうことがあります。
この状態が続くと、
勉強だけでなく他のことにも消極的になりやすいので、
早めに気づいて関わり方を見直すことがとても大切です。
「できていない」ではなく「困っているサイン」
ここで覚えておいてほしいのは、
これらのサインは
「できていない」ではなく「困っている」サインだということ。
叱ったり、無理に頑張らせたりするより、
「何がつらいのかな?」と寄り添うことが、
次のステップにつながります。
学習障害のある5年生に家庭でできる勉強サポート対策
5年生で勉強がつらくなってきたとき、
ママが一番悩むのが
「家でどう関わればいいの?」ということではないでしょうか。
ここで大切なのは、
無理に勉強させることより、勉強が少しラクになる環境を整えることです。
家庭だからこそできるサポートを、順番に見ていきましょう。
無理に頑張らせない「家庭学習の環境づくり」
勉強量を減らし、達成感を優先する
「全部やらせなきゃ」と思いがちですが、
学習障害のある子には、量よりも達成感がとても大切です。
- 今日はここまで
- この問題だけ
など、確実に終われる量に調整してOKです。
時間より「できた経験」を大切にする
「30分はやろう」よりも、
「1問できた」「1ページ終わった」を大切にしましょう。
短くても
「できた!」という経験が積み重なると、
少しずつ自信につながっていきます。
完璧を求めない関わり方を意識する
字が雑でも、
途中で間違えても、
今はOK。
完璧を目指すより、
「やってみよう」と思える気持ちを守ることが優先です。
視覚支援・具体物で「わかりやすくする」工夫
図・表・イラストを使う
言葉だけで説明すると、
どうしてもイメージしづらい子もいます。
- 図で描く
- 表にする
- イラストを使う
こうした工夫で、一気に理解しやすくなることも多いです。
割合や分数は生活と結びつける
- おやつを分ける
- ジュースを半分にする
など、目に見える形で体験すると、
算数の内容がグッと身近になります。
言葉だけの説明を減らす
「ちゃんと聞いて!」ではなく、
見てわかる形を増やすのがポイント。
これは甘やかしではなく、
子どもの特性に合わせた支援です。
勉強嫌いを防ぐ「親の声かけ」のポイント
点数より努力や過程を認める
- 「最後までやったね」
- 「考えようとしてたね」
結果よりも過程に目を向ける声かけが、やる気を守ります。
できない理由を責めない
「なんでできないの?」ではなく、
「どこが難しかったかな?」と聞いてみましょう。
責められない安心感があると、子どもは話しやすくなります。
安心できる家庭が学習の土台になる
学校で頑張っている分、
家では安心できる場所であることが何より大切です。
勉強がうまくいかない時期こそ、
「大丈夫だよ」という空気が、
次の一歩につながります。
ママが頑張りすぎなくて大丈夫
ここまで読んで、
「全部やらなきゃ」と思わなくて大丈夫です。
できそうなことを、できる範囲で。
それだけでも、子どもにとっては大きな支えになります。
学校・支援とつながる|5年生で考えたい支援の選択肢
家庭でできる工夫を続けていても、
「やっぱり学校の勉強がしんどそう…」
と感じることもありますよね。
そんなときは、家庭だけで抱え込まず、学校や支援とつながることも大切な選択肢です。
支援は「特別なこと」ではなく、子どもが学びやすくなるための手段のひとつです。
担任の先生に相談するときの伝え方のコツ
「何をどう伝えればいいかわからない…」
そう感じるママさんも多いと思います。
家庭で困っている具体的な様子を伝える
まずは、
- 宿題に時間がかかる
- 勉強を嫌がる
- テスト前に体調を崩しやすい
など、家で見ている具体的な様子を伝えてみましょう。
子どもが特につらそうな教科や場面を整理する
- 算数の文章題
- 国語の記述問題
- テストの時間
など、「どこがつらそうか」を共有できると、先生もイメージしやすくなります。
配慮してほしいポイントをシンプルに伝える
最初から完璧にお願いしなくても大丈夫です。
- 板書を減らしてほしい
- プリントをもらえると助かる
など、1つでも具体的なお願いがあると話が進みやすくなります。
通級指導教室・学習支援の活用も視野に
通級は「できない子の場所」ではない
通級指導教室は、
勉強が苦手な子が「学び方」を練習する場所です。
「通級=特別」というイメージを持たれがちですが、
実際は前向きな支援として利用されているケースが多いです。
外部の学習支援・発達支援も選択肢のひとつ
学校以外にも、
- 学習支援塾
- 発達支援センター
など、子どもの特性に合ったサポートがあります。
家庭だけで無理をするより、
頼れるところは頼ってOKです。
中学前の支援が将来をラクにする
5年生は、
中学に向けた準備を始める大事な時期でもあります。
このタイミングで支援につながっておくと、
中学に進んだときの負担がグッと減ることもあります。
安心できる家庭が学習の土台になる
どんな支援を使う場合でも、
一番大切なのは、家が安心できる場所であることです。
学校や支援で頑張っている分、
家では「大丈夫だよ」とホッとできる時間が必要です。
支援は「逃げ」ではなく「前向きな選択」
支援を使うことに、
罪悪感を感じるママさんもいます。
でも、支援は逃げではなく、子どもが自分らしく学ぶための前向きな選択です。
5年生は遅れではない|学習障害の子の成長の考え方
5年生で勉強につまずくと、
「このままで大丈夫かな…」
「うちの子、遅れているのかな…」
と不安になりますよね。
でも、まず知っておいてほしいのは、
5年生でつまずく=遅れている、ではありません。



もう追いつけないってこと?



伸びる時期が違うだけだよ。



希望持っていいんだね!
学習障害のある子は、
伸びるタイミングが少し違うだけということが、とても多いんです。
今つまずいても、伸びるタイミングは必ず来る
発達のペースは人それぞれ
子どもの成長は、
身長や体重と同じように、本当に人それぞれです。
- 早く伸びる子
- ゆっくり伸びる子
学習面も、それと同じです。
今できなくても、将来できることはたくさんある
5年生でできないことがあっても、
それが一生できないわけではありません。
少し先で
「あ、わかった!」と急に理解が進む子もたくさんいます。
比べる相手は「昨日のわが子」
周りと比べると、不安はどんどん大きくなります。
比べるなら、
「昨日より少しできたかな?」という視点がおすすめです。
小さな成長に気づけると、
ママの気持ちも少しラクになります。
ママが一人で悩まないことが一番の対策
不安は「情報」で軽くできる
知らないままだと、
不安はどんどんふくらんでしまいます。
でも、
正しい情報を知るだけで、気持ちがスッと軽くなることも多いです。
相談することは甘えではない
- 学校
- 支援機関
- 同じ立場のママ
誰かに相談することは、決して甘えではありません。
子どものために動いている、立派な行動です。
子どもにとって最大の支援は「理解者」の存在
どんな支援よりも、
「わかってくれる大人がいる」ことが、子どもにとって一番の安心です。
完璧じゃなくて大丈夫。
そばで見守るママの存在そのものが、もう十分な支援です。
焦らなくて大丈夫。今できることを少しずつ
5年生は、
「遅れ」ではなく、成長の途中。
焦らず、責めず、
今できることを少しずつ積み重ねていくことが、
きっとこの先につながっていきます。
まとめ|できることを、できる範囲で積み重ねよう



一気に解決しなきゃダメかな?



今日できる一歩で十分。



じゃあ、今日はここまででOKだね!
学習障害のある子が、5年生で
「勉強についていけない」と感じるのは、とても自然なことです。
学習内容が難しくなり、量もスピードも増える中で、
つまずきが出るのは決して珍しいことではありません。
大切なのは、
「どうしてそうなっているのか」を知ること。
原因がわかれば、
- 勉強の量を調整する
- 関わり方を少し変える
- 支援につながる
といったできる対策が見えてきます。
そして、
家庭だけで何とかしようとしなくて大丈夫。
家庭・学校・支援をうまく組み合わせて考えることが、
子どもにとっても、ママにとっても一番ラクな道になることがあります。
何より大切なのは、
焦らないこと。
一気に解決しようとしなくていいんです。
今日できることを、少しずつ積み重ねていけば大丈夫。
ママが悩みながらも向き合っていること、
それ自体がもう、子どもにとって大きな支えになっています。
どうか一人で抱え込まず、
「できることを、できる範囲で」進んでいきましょう。
以上【学習障害 5年生|勉強についていけない原因と家庭でできる具体的対策】でした










コメント