「ことばが出ない…」そんな心配も笑顔に!親子で楽しめる“やりとり”遊びアイデア10選

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「ことばが少ない…」そんな子にこそ!遊びがやりとりの第一歩になる理由

「うちの子、なかなかことばが出なくて…」
そんな不安を感じている親御さんや支援者の方は少なくありません。でも、無理にしゃべらせようとしなくても大丈夫。実は、遊びの中にこそ“ことばのきっかけ”がたくさん隠れているんです。

遊びは、子どもにとって“学び”であり“社会とのつながり”でもあります。特にことばが出にくい子にとっては、言葉より先に「通じ合う体験」を重ねることがとても大切なんです。ここでは、その理由を3つの視点からわかりやすく解説していきます。

遊びならOK!ことば以外の“通じ合う”体験ができる

子どもが言葉を使わなくても、伝えたい気持ちを持っていることって多いですよね。そんなとき、遊びの中では「目線」や「動き」、「音」などを通じて、ことば以外の方法でやりとりができるんです。

たとえば、ボールを転がす遊び。ことばが出なくても、「投げ返す」「笑う」「こちらを見る」だけで、“やってる感”や“わかり合ってる感”がちゃんと生まれます。これは立派な“コミュニケーション”。

また、ことばを話すことにプレッシャーを感じている子どもにとって、無言で遊べる場面が安心感につながることもあります。無理に言葉を引き出そうとするのではなく、まずは「通じ合える感覚」を育てることが先決です。

「楽しい」が先にあるから話したくなる

子どもって、興味があることに対しては夢中になりますよね。そして、夢中になったときほど「伝えたい」「もっと関わりたい」という気持ちが自然と湧いてきます。

これは言い換えると、“ことばを話す動機”が遊びの中から生まれるということ。
たとえば、お人形ごっこで「ジュースどうぞ」とママが言ったら、子どもが「ありがとう」って返してくれた——そんな瞬間って、すごく自然ですよね。

これは「ことばを教えたから」ではなく、“楽しいからことばが出てきた”という流れ。
ことばは“気持ちの延長線”にあるということを、遊びは教えてくれます。

遊びで育つ!3つのコミュニケーション力とは?

実は、遊びにはことば以外の“やりとりスキル”を育てる要素がたくさん詰まっています。ことばが出にくい子も含めて、次の3つの力が自然と育まれるんです。

  1. やりとりの基礎力(順番を待つ・交代するなど)
    ボール遊びや積み木など、交互に動く遊びを通じて「今は自分の番」「次は相手の番」といったターンの感覚が身につきます。
  2. 非言語コミュニケーション力(表情・ジェスチャー・視線など)
    目と目が合う、笑顔でうなずく、手を差し伸べる……ことばが出なくても、「伝わった!」という実感が持てる関係性が生まれます。
  3. 想像力と共感力(相手の気持ちを考える)
    ごっこ遊びや人形遊びの中では、「相手の立場になる」ことが自然と求められます。これは、実はことばの理解にも大きく関わっているんです。

これらの力が育っていくと、徐々にことばを使ったコミュニケーションにもスムーズに移行できるようになります。だからこそ、言葉が出にくい時期でも、遊びを通して“通じ合う経験”をたくさん積むことがとても大切なんですね。

遊び選びがカギ!自然にやりとりが生まれる“5つのヒント”

「遊びが大事ってわかってるけど、どんな遊びを選べばいいの?」
そう迷っている方は多いと思います。特にことばが出にくい子どもにとっては、遊び選びが“やりとりのスイッチ”になるかどうかの分かれ道

ここでは、遊びを選ぶときに知っておきたい5つのポイントをわかりやすくご紹介します。発語を無理に促すのではなく、「話したくなる環境づくり」を意識していきましょう。

興味のあるものを使えば食いつきバツグン!

まず最初に意識したいのは、子どもが今ハマっているものや、好きなことを軸にすることです。

たとえば、恐竜が好きな子なら「恐竜サイコロトーク」、食べ物に興味があるなら「くだもの屋さんごっこ」など、“好き”が遊びの導入になると、自然と集中力も高まりやすいんです。

大人の目線で「これは教育的だからやってほしい」と選んだものでも、子どもがピンとこなければやりとりどころではなくなります
まずはその子が「おっ、面白そう!」と思えることがスタート地点。これは発語支援だけでなく、発達支援全体に共通する超基本ポイントでもあります。

「できた!」の積み重ねで発語につながる

子どもは「できた!」「伝わった!」という体験から、自信をつけていきます。この成功体験の積み重ねが、やがて“ことばを使って伝えたい”気持ちを引き出してくれるんです。

たとえば、まねっこ遊びで太鼓のリズムが叩けたとき、「うまい!」「いい音だね!」と声をかけることで、子どもは“もっとやってみたい”という気持ちになりやすくなります。

大事なのは、「上手に話せたか」よりも「関わって楽しかった」「通じ合えた」ことを一緒に喜ぶ姿勢。結果的に、それが発語につながる近道になります。

ことばがなくても楽しめるルールが大事

言葉でやりとりがしにくい子でも、ルールがシンプルな遊びなら安心して参加できます。たとえば「止まる・進む」「順番を待つ」「カードを出す」など、非言語でも進められるルールがあると、やりとりの中に入っていきやすいんです。

ルールが複雑すぎたり、言葉のやりとりが前提の遊びだと、途中でついていけなくなって気持ちが離れてしまうことも
逆に、「ことばがなくても“自分もできる!”と感じられる遊び」は、関わりへの自信を育ててくれます

「簡単すぎるかな?」と思っても、初めはシンプルすぎるくらいがちょうどいいことも多いです。大人の側が“参加しやすい形”を意識してあげましょう。

一緒に楽しむ姿勢が“やりとり”を引き出す

どんなに良い遊びでも、大人が“見守るだけ”だと、子どもは一人遊びモードに入りがちです。
でも逆に、大人が楽しそうに関わっていくと、子どもは「一緒にやりたい!」「伝えたい!」という気持ちを自然と見せてくれます

特にことばが出にくい子の場合、大人の“寄り添い方”がやりとりを引き出す一番のカギになるんです。

オーバーリアクションで一緒に笑ったり、目を合わせて頷いたり、ちょっとした声かけを入れるだけでも、「伝わった!」という実感を得やすくなります。

遊びは子ども同士のものだけじゃなく、“親子でのコミュニケーションの場”にもなる
大人が楽しんでいる姿そのものが、子どもにとっての「やりとりの入り口」になります。

複雑すぎない、ちょうどいい難易度を意識しよう

最後のポイントは、子どもにとって「ちょうどいいレベル感」の遊びを選ぶこと

難しすぎると「ムリ!」と感じて意欲が下がり、簡単すぎると飽きてしまう。
つまり、「ちょっと頑張ったらできた!」と感じられるレベルがベストなんです。

そのためには、実際にやってみながら、子どもの反応を見てアレンジしていく柔軟さも大切。たとえば、質問ごっこが難しそうなら「〇〇あるかな?」のように選択肢を絞る、カードを絵に変えるなど、その子に合わせてカスタマイズする視点が役立ちます。

また、発達に特性のある子の場合は、得意な感覚(視覚・聴覚・動き)を活かす工夫もおすすめ。
「静かな空間でカードを選ぶ方が集中できる」「音で反応しやすい」など、その子の特性を観察しながら難易度を調整していきましょう

【厳選】ことばが出にくい子も笑顔になる!やりとりを楽しめる遊びアイデア10選

ことばがうまく出てこなくても、「やりとりを楽しむ力」ってちゃんと育てていけます
そのカギを握るのが、子どもが夢中になれる遊び。ここでは、ことばが少ない子にもおすすめの「やりとりが自然に生まれる遊びアイデア」を10個厳選しました。

① 音まねあそび|鳴き声&擬音で笑いながら発語を引き出す

「がおー!」「にゃーん」「ブーブー」など、動物や乗り物の音をまねっこするだけのシンプル遊び
ことばが出にくい子でも、擬音語や簡単な一音だけならマネしやすいんです。

特に、「おうむ返し」の感覚が強い遊びなので、相手との“やりとり”を楽しむ入り口として最適。笑いながらマネしているうちに、「もっとやって」「もう1回!」というやりとりにもつながりやすくなります。

② くだもの屋さんごっこ|「ください」「どうぞ」で自然な会話に

お店屋さんごっこは、会話のやりとりを遊びながら体験できる定番中の定番。中でも「くだもの屋さん」は、アイテムも少なく始めやすいのが魅力。

「いちごください」「はい、どうぞ」などのシンプルなやりとりで、ことばの基本フレーズを自然に覚えていけるんです。
言葉が難しい場合は、指さし→ジェスチャー→発語へと段階を追って支援できるので、発達段階に合わせやすいのもポイント。

③ お人形ピクニック|“おでかけストーリー”で会話のきっかけ作り

ぬいぐるみや人形を連れて「ピクニックに出かける」ストーリーごっこ。
「おにぎり食べようか?」「ブランコ乗る?」など、場面に応じたやりとりが次々と出てくるのが特徴です。

「ぬいぐるみ相手なら話しやすい」という子も多く、安心してことばの練習ができるのも大きなメリット。
物語形式なので、大人の声かけひとつで想像力や会話の幅をぐっと広げることができます

④ ボール転がしゲーム|順番・アイコンタクト・声かけが自然に生まれる!

「順番にボールを転がす」だけの簡単な遊びですが、“待つ・渡す・返す”というやりとりの基本がぎゅっと詰まっています

特に、転がす前に「いくよ!」「どうぞ!」、受け取ったら「ありがとう」など、自然な声かけの練習になるのがポイント
ことばが出にくい子でも、目が合う→動きで応える→声を添える、というステップをたどりやすいので、やりとりの第一歩にピッタリです。

⑤ まねっこリズムあそび|音に合わせてやりとりがテンポよく進む

手拍子や楽器で「タンタン」「トントンパー」など、リズムをまねっこする遊び。
テンポがあることで集中しやすく、まねする→返すという流れが自然に生まれます

また、リズムの中に「やって!」「もう1回!」などのことばを乗せやすいので、遊びながら発語を引き出すチャンスが増えるんです。
リトミック的な要素も含まれていて、音の感覚に強い子には特におすすめ

⑥ 絵カードで「どれがいい?」|選ぶ→伝える→会話になる!

「りんご?バナナ?どれがいい?」と、選択肢を提示して答えてもらう遊び
絵カードを使えば、ことばがなくても指差しや視線で選ぶことができるので、参加のハードルが低くなります。

選んだあとに「バナナが好きなんだね」「おいしそう!」と返すことで、会話のキャッチボールが生まれます
やりとりのテンポを調整しやすいので、支援の場面でもよく使われる定番の手法です。

⑦ サイコロトーク|“ちょっとした質問”が会話のきっかけに

サイコロを振って、出た目に合わせた質問に答えるだけの遊び。
「好きな食べ物は?」「おうちで何して遊ぶ?」など、答えやすい簡単な内容にすれば、ことばが出にくい子でも参加しやすいです。

答えに詰まっても、ヒントを出したり選択肢を与えることでフォローできるので、失敗のないやりとりが楽しめるのがポイント。
お友達との遊びにも応用しやすく、「質問する・答える」感覚を遊びながら育てることができます

⑧ 宝探しごっこ|「ヒントを伝える・答える」のやりとりが盛り上がる!

「赤いものをさがせ!」「動物の形のものはどこ?」など、ヒントを出して宝を探す遊び
ことばの理解が必要になる場面も多いですが、視覚的なサポート(カードやジェスチャー)を加えることで参加しやすくなります

「見つけた!」と報告する・「まだかな?」と様子を見る、など自然な会話が発生しやすいのが最大の魅力
「伝える」「受け取る」両方の練習になるため、複数人でのやりとり経験にもおすすめです。

⑨ ぬいぐるみトーク|人形を通して安心して“ことば”にトライ

「直接話すのはちょっと…」という子でも、ぬいぐるみを通すと、不思議とことばが出やすくなることがあります

「くまさんが『おはよう』って言ってるよ」「うさぎちゃん、何食べたい?」など、第三者的に話しかけると、緊張感が和らいで会話がしやすくなるんです。

特に感情表現や自己紹介の練習なども取り入れやすく、家庭でも支援現場でも使い勝手バツグンの遊びです。

⑩ ストップ&ゴーゲーム|指示のやりとりでことばの理解もUP!

「よーい、ドン!」「ストップ!」という単純なルールで遊べる体遊び。
ことばが出にくい子でも、「止まる」「動く」の動作で指示理解と反応が育ちやすい遊びです。

言葉を使わずにスタートして、慣れてきたら「いくよ!」「つぎは?」など、ことばのやりとりを加えていくと、自然に会話が発展していきます。

元気いっぱいな子におすすめで、リズムや体の動きが得意な子にもマッチしやすいです。

やりとりがもっと弾む!関わり方のコツ4つ

せっかく楽しい遊びを取り入れても、大人の関わり方ひとつで“やりとりの質”は大きく変わってきます
特に、ことばが出にくい子の場合、「ことばを引き出そう」と意気込むほど、逆にうまくいかないことも。

ここでは、遊びの中で“自然にことばが育つ”ために意識したい4つのコツを紹介します。ほんの少しの工夫で、子どもの反応がグッと変わるかもしれませんよ。

言葉を急がず“待つ”ことが発語を引き出す

まず一番大事なのが、「話してほしい!」と思っても急かさずに“待つ”ことです。

子どもによって、ことばが頭に浮かんでから声に出すまでに時間がかかるケースはよくあります。大人が先回りして「○○が欲しいんでしょ?」と代わりに言ってしまうと、せっかくの“伝えるチャンス”がなくなってしまうんです。

だからこそ、相手の目を見て、じっと“待つ時間”を大切にすることが大切。5秒〜10秒くらいの“沈黙”を怖がらず、反応を待ってみましょう。

待っても言葉が出ないときは、ジェスチャーや表情など、言葉以外の反応にも注目してみてくださいね。

指さし・表情・動きも立派な返事!反応に気づいて共感しよう

ことばが出ない=反応していない、というわけではありません。
実際には、指さし・うなずき・顔の向き・体の動きなど、“ことば以外の反応”でちゃんとコミュニケーションしている子はたくさんいます。

大事なのは、そういった反応を「ちゃんと通じてるよ!」と受け止めること。
たとえば、カードを指さしたら「バナナがいいんだね!」と返す。うなずいたら「うんうん、そうだよね」と共感する。
このようなフィードバックを通して、「伝わった」「わかってもらえた」という体験が、やりとりの自信につながります

言葉だけに注目せず、子どもの“伝える力”をまるごと受け取る姿勢が、信頼関係を深めていくんです。

オウム返し&ちょい足しで“ことば”が膨らむ

子どもの発語がポツポツ出てくるようになったら、次に意識したいのが「オウム返し」と「ちょい足し」です。

たとえば子どもが「りんご」と言ったら、「りんごだね!赤くておいしそうだね」と返してみる。
このように子どものことばを繰り返しつつ、新しい情報をちょこっと加えることで、語彙や表現の幅が自然に広がっていきます

しかも、自分のことばをちゃんと聞いてもらえている実感が得られるので、子どもにとっては「もっと話したい!」というモチベーションにもつながります。

「オウム返し+ちょい足し」は、支援の専門現場でもよく使われる定番テクニックなので、家庭でもぜひ活用してみてくださいね。

“交代制”が育てる!ルールの中で生まれる会話力

やりとりの基本にあるのが、「自分が話す → 相手が返す」という“交代”の感覚です。
この感覚を育てるには、順番が決まっている遊びや、ルールがあるゲームがとても効果的。

たとえば、ボール転がしやサイコロトーク、ごっこ遊びなどでは、「いまは○○ちゃんの番」「次はママね」と順番を守るルールが自然に入ってきます

この“交代制”を体験することで、子どもは「相手の話を待つ」「自分の番に伝える」というコミュニケーションのリズムをつかんでいけるんです。

もちろん最初はルールを崩しがちでもOK!
“交代しながら遊ぶ”ことを積み重ねるうちに、自然とやりとりのキャッチボールができるようになっていきますよ。


以上の4つの関わり方のコツは、どれも特別な道具やスキルはいりません。
ちょっと意識を変えるだけで、ことばが出にくい子とのやりとりがぐっとスムーズになっていくので、ぜひ明日から取り入れてみてくださいね!

よくあるお悩みQ&A|こんなときどうすればいい?

実際に遊びを取り入れてみると、「あれ?うまくいかないな…」と感じる場面に出くわすこともありますよね。
ここでは、よくある3つのお悩みに対して、現場でよく聞かれる声や、専門的な視点も交えてアドバイスをお届けします。

Q. ことばが出なくても、遊びの意味はあるの?

答えは、もちろん「あります!」
むしろ、ことばが出にくい子にとってこそ、遊びは“ことばを育てる土台”になる大切な時間です。

遊びの中では、ことばを使わなくても「伝えたい」「見てほしい」「やりたい」といった“伝達の芽”が自然と生まれます。
この「伝えたい」という気持ちこそが、発語につながる第一歩なんです。

たとえば、音まねあそびで「ブーブー」と真似するところから始まり、それが徐々に「くるま」「乗った」などの単語に変化していくことも。
大事なのは“今しゃべれるかどうか”ではなく、“伝え合う体験をしているかどうか”なんです。

だから、ことばが出てこなくても、「遊びながら通じ合ってるな」「楽しんでるな」と感じられたら、それだけで十分な意味がありますよ!

Q. 一人遊びモードでやりとりが続かない…

これもよくある悩みのひとつです。
せっかく一緒に遊ぼうとしても、子どもが一人で黙々と遊び続けてしまって、関わる隙がない…なんてこともありますよね。

そんなときは、あえて“遊びを壊さずに入っていく”のがコツです。
たとえば、おままごとをしていたら、勝手に「おなかすいたな〜。なにか食べたいな〜」と声だけ入れてみる。
ぬいぐるみを近づけて「くまさんも遊びたいって」とさりげなく参加してみる。

子どもが集中している遊びに、大人が“おじゃまじゃない形”で入っていくことで、少しずつやりとりの糸口が見えてきます。

また、「やりとりを続けること」ばかりを目的にせず、まずは一緒の空間で遊ぶことを楽しむ姿勢も大切
一人遊びに見えても、実は大人の反応をちゃんと見ていることも多いですよ。

Q. 同じ遊びばかりで飽きそうです…

「またこの遊び?」と感じること、ありますよね。でも実は、子どもって“繰り返し”が大好きなんです。

何度も同じ遊びをすることで、「このタイミングでこう返すと面白い」「ここで声を出すとウケる」ということをじっくり学んでいるんです。
大人にとっては“マンネリ”でも、子どもにとっては“練習中”という場合も多いんですよ。

それでもちょっと変化をつけたいときは、遊びの“アレンジ”がおすすめ
例えば:

  • 絵カードの絵を変えてみる
  • 店員さん役とお客さん役を交代してみる
  • サイコロの目を「質問」から「ミッション」に変えてみる(例:くるっと回る、ジャンプする など)

遊びのベースはそのままに、“ちょっとだけ変える”だけで、子どもにとっては新鮮な体験になります。

大切なのは、「飽きてるのか」「安心して繰り返しているのか」を見極めること。
子どもが笑っていたり、自信を持って遊んでいるようなら、それは“飽きてないサイン”ですよ。

このように、うまくいかないと感じるときも、ちょっとした見方の変化や関わり方の工夫で、やりとりはぐっと広がります。
焦らず、その子のペースに寄り添っていきましょう。

まとめ|言葉が出にくくても大丈夫!“遊び”が育てる伝えたい気持ち

ことばがなかなか出ないと、「どうしたらいいんだろう」「話せるようになるのかな」と、不安になることもありますよね。
でも、今回ご紹介してきたように、遊びの中には“伝えたい気持ち”を育てるたくさんのヒントが詰まっています。

子どもにとっての遊びは、「楽しい」だけじゃありません。人と関わることの意味やルールを自然と学べる、いわば“小さな社会”でもあるんです。

たとえば、ボールを転がすだけの単純な遊びも、そこには「順番を待つ」「目を合わせる」「返す」というやりとりの基本が含まれています
お店屋さんごっこでは「ください」「どうぞ」といったことばのやりとりが無理なく引き出されることも。

そして何より大切なのは、“話すこと”よりも“伝わった!”という成功体験
ことばが出なくても、「指さしが通じた」「ジェスチャーで気持ちが伝わった」そんな体験を積み重ねることが、子どもの心をひらき、自信を育ててくれるのです。

また、大人の関わり方ひとつで、子どもの反応はガラッと変わります。
「待ってみる」「ことば以外の反応を見逃さない」「ちょい足しでふくらませる」など、ちょっとした意識の変化が、自然なやりとりを育てる力になります。

もちろん、今日・明日で劇的にことばが増えるわけではありません。
でも、「遊びの中で気持ちが動く → 伝えたくなる → ことばにつながる」という小さな循環を大切にしていくことで、子どもたちは確実に一歩ずつ前に進んでいきます。

だからこそ焦らずに、「今日も一緒に楽しめたね!」を積み重ねていきましょう。
ことばは、楽しい時間の中から、いつかきっと自然に出てくるはずです。

以上【「ことばが出ない…」そんな心配も笑顔に!親子で楽しめる“やりとり”遊びアイデア10選】でした。

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この記事を書いた人

約30年の間に培った障害福祉分野での知識や経験を、このブログで余すことなくお伝えしていきます。
所持資格:社会福祉士・介護福祉士・介護支援専門員等

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