自閉症の子どもがなかなか話さない…。それだけで「どう接すればいいの?」「このままで大丈夫?」と心配になることってありませんか?
でも、“話せない”からといって“わかっていない”とは限りません。指示に反応したり、ジェスチャーで気持ちを伝えたり、子どもたちは自分なりの方法でコミュニケーションをとろうとしています。
この記事では、自閉症の子がなぜ話せないのか、その背景や理由をわかりやすく解説しつつ、家庭でできる具体的な支援方法や専門機関の活用法もご紹介します。今すぐできる関わり方、知りたくありませんか?
はじめに
「うちの子、どうして話してくれないんだろう?」——そんなふうに悩んでいる保護者の方は、決して少なくありません。特に自閉症と診断されたお子さんを育てている家庭では、「言葉が出ない」「うまく話せない」といった課題に直面することが多くあります。
でも、ここでひとつ知っておきたいのは、「話せない=知的障害がある」とは限らないということ。言葉として発信できなくても、頭の中ではしっかり理解していたり、自分なりの方法で気持ちを伝えている子どももたくさんいるんです。
とはいえ、どう接すればいいのか、何をすれば言葉が出るようになるのか…そんな不安や戸惑いがあるのも当然のこと。だからこそ、子ども一人ひとりの特性を理解し、家庭でできる工夫や支援を取り入れていくことがとても大切です。
この記事では、「なぜ自閉症の子どもは話せないのか?」という疑問に、多角的な視点からわかりやすくお答えしながら、日常生活の中でできる実践的な支援方法をたっぷり紹介していきます。
自閉症とは?
子どもが話さなかったり、コミュニケーションがうまくいかなかったりすると、「うちの子、もしかして何かあるのかな…?」と不安になりますよね。そこでまずは、自閉症について基本的なことを知っておきましょう。
自閉症の基本的な特徴
自閉症(正式には「自閉スペクトラム症(ASD)」)は、発達の特性のひとつです。病気ではなく、生まれつき脳の働き方が少し違うだけ。いろんなタイプの子がいて、感じ方や考え方に独自のスタイルを持っています。
自閉症の主な特徴は、大きく3つに分けられます。
- 社会性の難しさ(相手の気持ちを読み取ったり、場の空気を察するのが苦手)
- コミュニケーションの難しさ(言葉やジェスチャーで自分の思いを伝えるのが難しい)
- 想像力の特性(自分の興味関心に強くこだわったり、同じ遊びを繰り返すことが多い)
さらに、音や光、においなどへの感覚がとても敏感(あるいは鈍感)だったり、特定の物事に強いこだわりがあるケースもよく見られます。たとえば、いつもと違うルートで保育園に行くだけで不安になったり、決まった順番でしかおもちゃを並べたくないといった行動がそれにあたります。
言葉の発達に見られる傾向とは?
言葉に関しても、自閉症の子どもにはいくつか特徴があります。たとえば、
- 言葉の発達がゆっくりだったり
- 聞いた言葉をそのまま繰り返す「オウム返し」をしたり
- 表情やジェスチャーが少なかったり
といった傾向がよく見られます。
ただ、ここで大切なのが、「話せない」と「話さない」は違うということ。
ある子は、言葉そのものを理解するのが苦手で“話せない”状態かもしれませんし、また別の子は、話すよりも身振りやアイコンタクトの方が得意で、あえて“話さない”選択をしているのかもしれません。
つまり、言葉が出ない=理解できていないとは限らないんです。子どもたちはそれぞれのやり方で、まわりと関わろうとしているんですね。
どうして話せないの?自閉症の子どもに見られる5つの理由
「どうしてうちの子は言葉が出ないんだろう?」——これは多くの親御さんが最初にぶつかる疑問です。話すことはコミュニケーションの一部にすぎませんが、それでも言葉がなかなか出てこないと、心配になりますよね。
ここでは、自閉症の子どもが“話せない”ように見える理由を3つの視点から解説します。どれも一因として考えられるものなので、「うちの子はどのタイプかな?」と考えながら読んでみてくださいね。
脳の仕組みの違いが“話す”を難しくしている
自閉症の子どもたちは、脳の情報処理のしかたが定型発達の子どもと少し違うと言われています。特に、言語をつかさどる部分(言語野)や、感覚情報を統合する脳のネットワークがうまく連携していないことがあるんです。
そのため、
- 言葉の音をうまく聞き取れなかったり
- 言いたいことを頭の中で整理するのに時間がかかったり
- 言いたい気持ちはあるのに、うまく口から出てこなかったり
というようなことが起こります。
これは本人の努力不足ではなく、脳の働き方の違いによるもの。だからこそ、まわりの大人が「なんで言えないの?」ではなく、「どうすれば伝えやすくなるかな?」と工夫することが大切です。
言葉よりも「見える情報」がわかりやすいから
自閉症の子の多くは、視覚的な情報(見てわかること)を得意とする“視覚優位”のタイプです。
たとえば、「りんご食べようね」と声で伝えるより、実際にりんごを見せたり、りんごのイラストを見せた方がすぐに理解できる、という子は多いです。
この場合、“話す”という手段よりも、“見せる”ことのほうが圧倒的に伝わりやすい。だから、あえて言葉を使わない、というより、「言葉よりも視覚のほうがわかりやすいからそっちを選んでる」というケースがあるんです。
つまり、「話さない」のは能力の問題ではなく、本人にとって“わかりやすく伝えやすい方法”を選んでいるだけというわけです。
不安や緊張で、言葉が出なくなることも
実は、自閉症の子どもは環境から受ける刺激にとても敏感です。
- 知らない人がいる
- 周りがざわざわしている
- 強い光や音がある
そんな状況になると、頭がフリーズしてしまって言葉が出なくなることがあります。これって、大人でも経験ありますよね。たとえば、初対面の場で自己紹介する時、緊張して声が震えたり言葉が出てこなかったり…あれとちょっと似ています。
また、「ちゃんと話さなきゃ」「間違えたらどうしよう」といったプレッシャーがあると、ますます言葉は出にくくなります。特に、自閉症の子は「できないとダメ」と感じやすい傾向があるため、安心して話せる環境づくりがとても大切です。
このように、「話せない」理由はひとつではなく、さまざまな要因が関係していることがわかります。
大切なのは、「どうして話せないのか」を理解することよりも、「今この子はどうやって伝えようとしているのか?」に目を向けることかもしれませんね。
「話さない=わからない」じゃない!理解力はちゃんとあるかも
子どもが全然話さないと、「言葉が理解できていないのかな?」「知的な遅れがあるのかも…」と心配になることってありますよね。でも実は、話さない=わかっていない、というわけではありません。
自閉症の子どもたちは、「理解はできるけれど、うまく言葉にできない」というケースがとても多いんです。ここではその理由や見極め方について、ちょっと深掘りしてみましょう。
聞いてわかるけど言葉にできない「受容言語と表出言語」
言葉の力には大きく分けて2つあります。
1つは受容言語(聞いて理解する力)、もう1つは表出言語(言葉として伝える力)です。
自閉症の子どもの中には、受容言語の力はしっかりあるけれど、表出言語がうまく育っていないというケースが多く見られます。
たとえば、
- 「お片づけしようね」と言うと行動できる
- 「ジュース飲む?」と聞いたらうなずく
- 名前を呼ぶと振り向く
こうした反応が見られるなら、言葉を理解している可能性が高いです。ただ、うまく発音できなかったり、言葉を探すのに時間がかかってしまって、話すことができないのかもしれません。
つまり、「言葉で返ってこないからわかっていない」とは限らないということ。子どもの内側には、ちゃんと“わかってる自分”がいるんです。
子どもはこうして伝えてる!“話せない”サインの見つけ方
「言葉が出ない」からといって、子どもが何も伝えてこないわけではありません。実は、ことば以外の方法で“伝える”努力をしていることもたくさんあります。
たとえばこんな行動、思い当たりませんか?
- 行きたい場所の方向を指さす
- 食べたいもののパッケージを持ってくる
- 気になるものをじっと見つめる
- 嫌なことがあるとそっぽを向いたり、物を投げる
これらはすべて、「こうしてほしい」「これは嫌だ」という“メッセージ”なんです。言葉を使わなくても、子どもなりに自分の意思を表現しているんですね。
ここで大事なのは、大人がそのサインに気づいてあげられるかどうか。言葉が出ないからといって一方的に指示したり、無視してしまうと、子どもは「わかってもらえない」と感じて、ますます表現をしなくなってしまうことも…。
だからこそ、子どもの表情・しぐさ・動きにアンテナを張っておくことが、コミュニケーションの第一歩になるんです。
「話せない」という表面的な部分だけを見るのではなく、その奥にある「伝えたい気持ち」に気づいてあげること。それが、子どもとの信頼関係を深める大きなカギになります。
おうちでできる!言葉を育てる5つのコミュニケーション支援術
子どもが話さない時、「うちでできることってあるのかな?」と思う方も多いと思います。実は、家庭の中でもできる“ちょっとした工夫”で、子どもの言葉を引き出すきっかけを作ることは十分に可能なんです。
ここでは、無理なく・楽しみながら続けられる5つの支援方法をご紹介します。どれも特別な道具やスキルがなくてもできるので、今日からさっそく試してみてください!
①「どう話すか」がカギ!声かけの工夫で伝わりやすく
子どもに言葉をかける時、つい長くしゃべったり、「ちゃんと○○しなさい」と言ってしまいがち。でも自閉症の子には、短く・具体的で・わかりやすい声かけがとっても効果的です。
たとえば、
- 「今から出かけるよ」→ 「くつ、はこう」
- 「ごはんの時間だよ」→ 「ごはん、たべよう」
- 「おもちゃは片づけようね」→ 「おもちゃ、なおすよ」
このように、2語文〜3語文のシンプルな言葉で伝えると理解しやすくなります。さらに、ジェスチャーを加える、声のトーンをやわらかくする、言葉を繰り返すことで、より伝わりやすくなりますよ。
②絵カードや写真で「見てわかる」をサポート
視覚優位な子どもにとって、「見て理解できる情報」はとても安心感があります。そこで活用したいのが、絵カードや写真です。
たとえば、
- 「ごはん」「おふろ」「おでかけ」などの絵カードを用意して、その都度見せながら声をかける
- 今日の予定をホワイトボードに貼って、スケジュールを視覚化する
- 食べ物や遊びの写真を使って、「どれがいい?」と選ばせる形で意思表示を引き出す
このように、“ことば”と“目に見えるもの”をセットにすることで、理解もしやすくなるし、言葉の意味も自然に身についていきます。
最近は100均でも絵カードやスケジュールグッズが手に入るので、気軽に取り入れられますよ!
③表情やジェスチャーで、会話の土台をつくろう
言葉は「会話」の一部。でも、会話の土台には表情・視線・ジェスチャーなどの“非言語コミュニケーション”が大きく関わっています。
たとえば、
- 「うれしいね」と笑顔で言う
- 「ちょうだい」を手を差し出して表現する
- 「おいしい」をほっぺに手を当てて見せる
こうしたやりとりを日常の中で積み重ねていくことで、「伝えたら伝わる」「通じると嬉しい!」という感覚が育っていきます。
言葉が出ない時期でも、表情や動作を使ってのやりとりが増えることで、“話したい気持ち”の芽を育てることができます。
④好きなものが言葉を引き出す!興味を会話につなげるコツ
子どもが夢中になっている遊びやキャラクターってありますよね。実はそれ、言葉を引き出す最高のチャンスなんです!
たとえば、
- プラレールが好きなら「どの電車?」「赤い?青い?」と声をかける
- 恐竜が好きなら、図鑑を見ながら「これはなに?」「歩く?走る?」と質問してみる
- お気に入りの動画の一場面を一緒に見ながら、「これ、なんて言ってるかな?」とやりとりしてみる
子どもの「好き」は言葉の入り口になることが多いです。興味のあることだからこそ、言葉に意識が向きやすく、「話してみよう」という気持ちが芽生えるんですね。
無理に会話を引き出す必要はありません。楽しみながら一緒に共有することが一番の支援になります。
⑤手遊び・うた・リズムで楽しく「話す力」を引き出そう
「いないいないばあ」や「グーチョキパーでなにつくろう」など、手遊びやうたあそびは、言葉・リズム・動きがセットになっているので、自閉症の子どもにもとってもおすすめです。
特に、
- 音に敏感な子には、一定のリズムで落ち着く効果もある
- 歌詞の繰り返しが多いので、自然とことばを覚えやすい
- 動作とセットにすることで、体で覚える言葉が増えていく
「○○ちゃん、バナナくんになっちゃった〜!」なんて、ちょっと大げさに表現したり、面白い声を出したりすると、笑いながら自然に言葉が出てくることもあります。
また、リズム遊びには、発語だけでなく集中力や感覚統合の力を伸ばす効果もあるので、療育現場でもよく取り入れられています。
どれも特別な知識や道具は必要ありませんが、子どもにとって「安心できる環境」で「楽しくやりとりできること」が大前提です。
焦らず、子どもと一緒に楽しむことを第一に。少しずつでも「通じた!」「伝えられた!」という経験を積み重ねていくことが、言葉の力を伸ばす土台になっていきます。
プロの力も借りよう!言葉の支援に役立つ専門機関とサポート
家庭でできる支援も大切ですが、それだけで不安をすべて解消するのは難しいですよね。そんなときは、言葉や発達のプロに頼ることも選択肢のひとつです。
「うちの子、どこに相談すればいいの?」「どんなサポートが受けられるの?」といった疑問にお答えしながら、頼れる支援先を紹介していきます!
言葉の専門家「言語聴覚士(ST)」って何してくれるの?
まず知っておきたいのが、「言語聴覚士(Speech-Language-Hearing Therapist)」という国家資格の専門職。略して「ST(エスティー)」と呼ばれます。
STは、
- 言葉の理解や発音の練習
- 発語を促すトレーニング
- コミュニケーションの手段(ジェスチャー・絵カードなど)を一緒に探す支援
などを専門的に行ってくれる人です。
子ども一人ひとりの特性を見ながら、「どんな声かけが合っているか」「どの順番で支援を進めるか」などをオーダーメイドで対応してくれるのが魅力。病院や療育施設、発達支援センターなどに所属していることが多いので、地域の窓口に相談すると紹介してもらえる場合もあります。
療育や発達支援センターの活用法とは
自閉症や発達が気になる子どもへの支援として、「療育」や「発達支援センター」を活用する家庭も増えています。
療育とは、子どもの発達に応じた支援を行う福祉サービスで、
- 個別の言葉のトレーニング
- 集団でのコミュニケーション練習
- 家庭での関わり方のアドバイス
など、幅広いサポートを受けることができます。
発達支援センターは、療育の相談窓口としても機能しており、
- 発達検査や相談
- 地域の支援機関の紹介
- 保育園・幼稚園・学校との連携
などを行ってくれます。
「なんだか気になるけど、何をしたらいいかわからない…」という段階でも、気軽に相談してOK。専門家の視点から、家庭では見えにくい部分までサポートしてもらえます。
早めの支援がカギ!子どもと親を支えるメリット
「もうちょっと様子を見ようかな…」と思っているうちに、つい時間が経ってしまうこともありますよね。でも、早めの支援は子どもにとっても親にとっても大きなメリットがあります。
子どもにとっては、
- 「伝わる」体験を早く積めることで、自己肯定感が育つ
- 言葉の発達や社会性の土台が作りやすくなる
- 困りごとが長引きにくくなる
そして親にとっても、
- 家庭での関わり方がわかるようになる
- 「うちだけじゃない」と安心できる
- 一人で抱え込まなくてよくなる
などのメリットがあります。
支援を受けることは、「できない子」扱いをすることではなく、「その子らしく生きる力を伸ばす」ための選択です。遠慮せずに、気軽に相談してみることから始めてみてくださいね。
「話せる日」を焦らないで。親ができる心のゆとりのつくり方
「いつになったら話せるようになるんだろう…」——そんなふうに、日々モヤモヤした気持ちを抱えている親御さん、多いと思います。
でも、大丈夫。子どもの発語は“ゴール”じゃなくて、“通過点”のひとつなんです。
ここでは、親としてできる“心のゆとり”の持ち方について、一緒に考えてみましょう。
発語はゴールじゃない。子どものペースを信じて待つ
周りの子がどんどん話せるようになっていくと、「どうしてうちの子は…」と焦ってしまうことってありますよね。でも、子どもにはそれぞれ「自分のペース」があるんです。
たとえば、
- 環境に慣れてからじゃないと口を開かない子
- 理解していても慎重で、言葉にするまでに時間がかかる子
- 視覚や動作での伝え方を優先する子
どれも、その子なりの「ことばとの付き合い方」です。
そして何より大切なのは、「話せるようにすること」ではなく、「安心して関われる関係」を育てていくこと。
発語の有無にとらわれすぎると、子どもにもプレッシャーがかかってしまいます。
「この子にはこの子のタイミングがある」と信じて見守ることが、いちばんの支援につながります。
言葉がなくても“通じ合える”!親子の時間を楽しもう
「言葉が出ていない=コミュニケーションが取れていない」と思われがちですが、実はそんなことはありません。
表情・視線・しぐさ・笑顔——これらも立派な“会話”なんです。
たとえば、
- お気に入りの遊びを一緒に楽しんでいるとき
- 一緒に絵本を見ながら笑い合うとき
- お風呂でリズム遊びをしているとき
こんなふうに、言葉がなくても「通じ合ってる!」と感じる瞬間は、実は日常の中にたくさんあります。
そしてこの「通じ合った感覚」があると、子どもも自然と安心して、自分なりの伝え方を探すようになります。
それが、のちのち“話すこと”への第一歩になることも多いんです。
だからこそ、今は言葉の数を数えるよりも、「どれだけ心が通い合ってるか」を大切にしてみてください。
子育てって、つい「結果」を求めてしまいがちだけど、子どもの発達は“比べるもの”じゃなく、“育てていくもの”。
焦らず、無理せず、子どもと一緒に歩んでいきましょう。
「話せない理由」がわかれば、“今できること”が見えてくる!
子どもがなかなか話さないと、「この先どうなるの?」「何がいけないんだろう…」と、不安や焦りがどんどん大きくなってしまいますよね。
でも、今回の記事で見てきたように、「話せない」には必ずその子なりの理由があるんです。脳の働き方、得意な感覚、環境から受ける刺激、伝えたい気持ちの表現方法…。ひとつひとつの背景を知ることで、親としてできることがぐっと明確になってきます。
そして何より大事なのは、「話せるようになるかどうか」だけを目標にするのではなく、その子が安心して“伝える”ことを楽しめる環境を整えていくこと。
声かけの工夫、視覚的なサポート、ジェスチャーや表情でのやりとり、専門家との連携…。日々のちょっとした積み重ねが、確実に子どもの「ことばの芽」を育てていきます。
子どもによって歩くスピードも、景色の見え方も違います。だからこそ、「この子は今、どんなふうに世界とつながろうとしてるのかな?」という視点で見守ることが、何よりの支援になるはずです。
あなたの関わりが、子どもにとって安心できる“ことばのスタートライン”になりますように。焦らず、ひとつずつ、できることから始めてみましょう。
さいごに
自閉症の子どもが話さない、話せない——そんな状況に直面すると、不安や焦りを感じるのは自然なことです。でも、「なぜ話せないのか?」という理由を知ることで、今、親としてできることがきっと見えてきます。
この記事でお伝えした大切なポイントは…
- 話せない=わかっていない、ではないということ
- 家庭でできる小さな関わりが、言葉を育てる土台になること
- 困ったときには、プロの力を借りてもいいということ
- そして、子どものペースを信じて、ゆっくり見守ることが何よりの支援になるということ
言葉が出る・出ないに一喜一憂するのではなく、今この瞬間の“伝えようとする気持ち”を見つけてあげることが、未来のコミュニケーションにつながっていきます。
「言葉」はゆっくりでも、「心」はちゃんと育っています。
ご家族のやさしいまなざしが、きっとお子さんの力になっていきます。
最後までお読みいただき、本当にありがとうございました!