「今日はバス来ないよ」「予定が変わっちゃった」――そんな言葉に、自閉症の子どもが混乱した経験はありませんか?
自閉症の子にとって、ルーティンは“安心の土台”。だからこそ、突然の変化はパニックや不安を引き起こすこともあります。
でも、予定変更って、どうしても避けられない場面が多いですよね。
そんなとき、親はどう声をかけ、どんな対応をすればよいのでしょうか?
この記事では、急な予定変更に直面したときの具体的な対処法や、今日から使える声かけ術、安心感を育てるヒントを、実例を交えてわかりやすくご紹介します。
「ちょっとしたコツ」で、日常がぐっと楽になるかもしれませんよ。ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
はじめに
自閉症の子にとって「いつも通り」は命綱!突然の予定変更が引き起こす混乱とは?
朝起きて、ごはんを食べて、お気に入りの服を着て、保育園に行って――。
こんな「いつも通り」の日常って、大人から見るとなんてことないですよね。でも、自閉症の子どもにとってはこの「いつも通り」こそが安心の土台なんです。
実は、自閉症の特性のひとつに「見通しの立てにくさ」や「変化への苦手さ」があります。予定があらかじめ決まっていて、それをその通りに進めることで、気持ちを安定させている子も少なくありません。
そのため、たとえば「お出かけが急に中止になった」「先生が休みで別の先生が担当した」なんてことがあると、自分の中のルーティンが崩れてしまい、不安やパニックを引き起こすこともあります。
もちろん、すべての自閉症の子がまったく同じ反応をするわけではありません。
ある子は泣き叫んだり怒ったりするかもしれませんし、また別の子は固まって動けなくなったり、無言で拒否を示すこともあります。反応の仕方はさまざまですが、根底にあるのは「どうしていいかわからない不安」なんです。
この記事では、そんな「ルーティンが崩れたとき、親はどう対応すればいいの?」という疑問に寄り添いながら、すぐに使える声かけ術や工夫をご紹介します。
急な予定変更は避けられないもの。でも、対応次第で子どもの安心感は大きく変わります。
「またいつもの日常に戻れるよ」――そんな気持ちを伝えるためのヒントを、ぜひこのあとも読み進めてみてくださいね。
自閉症の子がルーティンを崩すとどうなる?
どうしてそんなにこだわるの?自閉症の子が「いつも通り」に固執する理由
「え、たったそれだけの変化で?」と思ってしまうようなことで、自閉症の子が大きく動揺する場面ってありますよね。
でもそれには、ちゃんと理由があるんです。
自閉症の特性のひとつに、「見通しが立ちにくい」「予測のつかない状況が苦手」という点があります。
周囲の変化を瞬時に理解したり、柔軟に対応するのが難しいため、「いつもと同じ順番・同じ流れ」で動くことが心の安心につながっているのです。
つまり、自閉症の子にとってルーティンとは、単なる習慣ではなく、世界と自分をつなぐ“安心のマニュアル”のようなもの。
「朝ごはんはこのお皿」「靴は左から履く」「この順番で絵本を読む」など、細かいこだわりがあるのもそのためです。
この“マニュアル”が急に変わってしまうと、何をどうすればいいのか分からなくなり、不安が一気に押し寄せてくる――だからこそ、私たちが思う以上に「いつも通り」にこだわるのです。
ルーティンが崩れた瞬間、子どもに何が起きる?パニックや固まりの実例
ルーティンが崩れたとき、自閉症の子の反応はさまざまです。
一見、同じ状況でも、その子の感じ方・捉え方によって反応は大きく違います。
たとえば…
- 「行くはずだった公園が雨で中止に」→ 泣き叫ぶ、床に寝転ぶ
- 「朝の登園時間が5分ずれた」→ パニックになって拒否、登園できなくなる
- 「先生がいつもと違った」→ 固まって無言になる、活動に参加できない
- 「お気に入りの靴下が洗濯中で履けない」→ 着替えを拒否し、外出できない
どれも大人にとっては「仕方ないよね」「そんなに大きなことじゃない」と感じがちですが、自閉症の子にとっては“想定外の事態”であり、“自分の中の地図”が崩れた瞬間なんです。
大切なのは、本人にとってその出来事がどれだけ重大に感じられているかを理解しようとする姿勢。
「そんなことで」と片付けず、まずは不安な気持ちに寄り添うことが第一歩になります。
安心のカギは“土台づくり”にあり!混乱を防ぐ3つの基本
じゃあどうすれば、予定が変わっても慌てずにいられるようになるの?
そのヒントは、「安心の土台づくり」にあります。
ここでは、混乱を最小限に抑えるために意識したい3つの基本をご紹介します。
① 見通しを立てられる環境をつくる
スケジュールや流れを視覚的に示すことで、「次に何が起こるか」が見えると安心します。
ビジュアルスケジュールやタイムタイマーなどの道具は、自閉症の子の強い味方。
② 変更があるときは“前もって伝える”習慣を
急な変更は誰でもドキッとしますが、自閉症の子にとってはなおさら。
可能な限り事前に伝える工夫をして、「心の準備」ができるようにしてあげましょう。
③ 子どもに合った「切り替え方」を見つける
お気に入りの物を使ったり、「このあと何をするか」を示すなど、“安心のスイッチ”を用意しておくと◎。
切り替えのコツは、その子にとっての安心感を大切にすることです。
この3つを意識するだけでも、突然の予定変更による混乱をかなり軽減できます。
完璧にする必要はありません。少しずつ、「土台」を積み上げていくことが大事なんです。
急な変更でパニックに?今すぐできる落ち着いた対応法
準備ゼロでも大丈夫!突然の予定変更に“今すぐできる”親の心構え
「うわ、今日の予定変わっちゃった…どうしよう」
そんなとき、焦りますよね。特に、自閉症の子どもがいると「どうやって伝えよう」「絶対パニックになる…」と不安にもなります。
でも、まず伝えたいのはこれ。
親が落ち着いていれば、子どもも落ち着きやすいということ。
もちろん、準備しておければベストなんですが、すべてを予測するのは無理です。大事なのは、急な変更にどう向き合うかという“心構え”なんです。
例えば…
- 「しょうがないじゃん!」と自分を責めない
- 子どもの反応に一喜一憂しすぎない
- 完璧に対応しようとしない
これ、どれもシンプルだけど大切なスタンスです。
子どもが不安定になるときこそ、大人が“安全基地”になってあげることが重要。
「何があっても、ママ(パパ)はあなたの味方だよ」という姿勢が、どんな説明よりも子どもの安心につながります。
これ、逆効果かも!子どもを追い詰めるNG対応5選
子どもが混乱しているとき、つい焦ってしまってやってしまいがちな言動、実は逆効果なこともあるんです。
ここでは、自閉症の子どもが予定変更で動揺しているときに避けたいNG対応を5つご紹介します。
①「早くして!」と急かす
→ 子どもはすでに混乱中。急かされることでさらに不安が増してしまいます。
②「そんなことで泣かないの!」と否定する
→ 感情を否定されると、子どもは「わかってもらえない」と感じてしまいます。
③「仕方ないでしょ!」と一方的に終わらせる
→ 論理的な説明が通じにくい場面では、納得よりも“気持ちの受け止め”が大切です。
④「じゃあ行かなくていい!」と投げやりになる
→ 子どもは“拒否された”と受け取るかもしれません。親子関係にも影響大。
⑤ 急に明るくテンションを上げすぎる
→ 無理に空気を変えようとすると、逆に子どもが混乱することがあります。
どの対応も悪気があるわけではないんですが、「子どもの気持ちに寄り添う余白」がなくなってしまうことが共通点です。
大事なのは、子どもの不安や動揺を“落ち着いて受け止めること”。それだけでも、だいぶ反応が変わってきます。
どう伝える?予定変更を説明する3ステップ&おすすめの伝え方
予定が変わったとき、どう説明すれば子どもが受け入れやすいか。
ここでは、今日から使える「伝え方の3ステップ」をご紹介します!
ステップ①:まずは“事実”をシンプルに伝える
「今日は雨で公園に行けなくなったんだ」
→ 長々と言い訳せず、淡々と事実を短く伝えるのがポイント。
ステップ②:「これからどうなるか」を明確に示す
「だから、今日はおうちで○○して遊ぶよ」
→ 「これから起こること」を伝えることで、子どもの不安を軽減できます。
ステップ③:「選べること」をひとつだけ提案する
「お絵かきとブロック、どっちからする?」
→ 選択肢があると、“自分で決めた感覚”が生まれて安心します。
さらに、伝えるときは声のトーンや表情もすごく大事です。
ドキドキしながら話すと、子どもにもその緊張が伝わります。
できるだけ落ち着いた声で、目線を合わせて、ゆっくりと。
また、年齢や発達段階によっては、言葉よりも「絵カード」「スケジュール表」などの視覚的な伝え方が効果的なことも。
「どう伝えるか」は、その子に合った方法を探していくのが◎です。
今日から使える!不安を和らげる声かけフレーズ集
「予定が変わっても大丈夫」そう思える安心の言葉がけとは?
予定変更で子どもが混乱したとき、親としては「どう声をかければいいんだろう…」と迷いますよね。
正解はひとつじゃありませんが、どんなときも共通して大事なのは「安心感を届けること」です。
自閉症の子どもは、「言葉の意味」よりも「伝え方や空気感」に敏感なことが多いんです。だからこそ、
- ゆっくりした声のトーン
- 柔らかい表情
- 優しい目線
といった“非言語のメッセージ”が安心感に直結します。
具体的なフレーズで言えば、たとえばこんな言葉がおすすめです。
- 「びっくりしたよね。でも大丈夫、ママも一緒だよ」
- 「うまくいかなかったね。悔しかったね」
- 「予定が変わることもあるよ。次はこうしてみようか」
ポイントは、気持ちを受け止めてから次の行動につなげること。
いきなり切り替えさせようとすると逆効果になることもあるので、まずは“共感のひとこと”から入るようにしてみましょう。
グズグズを切り替える!魔法の声かけフレーズ10選
ルーティンが崩れたとき、子どもがグズグズ…なかなか気持ちを切り替えられない場面、ありますよね。
そんなときに使えるのが、「切り替えを助けるフレーズ」たち。
ここでは、実際の支援現場や保護者の声をもとに厳選した“魔法の声かけ”10選をご紹介します!
- 「次に何するか、一緒に考えよう」
→ 提案よりも“対話”にすることで主体性を育てます。 - 「お楽しみはまだこれからだよ!」
→ 期待を未来に向けることで気持ちの転換がしやすく。 - 「こっちはどう?選んでいいよ」
→ 自分で選べると納得感が生まれます。 - 「あと〇分で切り替えタイムにしようね」
→ 予告があると安心しやすい。 - 「おうちでもできること、探してみよう!」
→ “代替案探し”にシフトして気持ちを前向きに。 - 「○○が終わったら、ごほうびしようか」
→ 達成感や楽しみをセットで提示。 - 「大丈夫、前にもできたよね」
→ 過去の成功体験を思い出させて安心感アップ。 - 「変わっても、ここにいるのは同じだよ」
→ 人や場所の“変わらない安心”を伝える。 - 「ママもびっくりしたけど、一緒に頑張ろう」
→ 親も同じ気持ちであることを共有することで一体感を。 - 「終わったら絵に描いてみようか」
→ 表現の場を作ることで気持ちの整理にも◎。
すべての子に同じように効くわけではありませんが、どの声かけも“安心・選択・切り替え”を意識して構成されています。
試しながら、その子に合った“魔法の言葉”を見つけていきましょう。
年齢別・発達段階別!子どもに響く伝え方&ツール活用術
声かけは、「何を言うか」だけじゃなくて、「どう伝えるか」もとっても大事。
とくに、自閉症の子どもには発達段階に合った伝え方や、視覚的なサポートがあるとグッと伝わりやすくなります。
● 未就学児(3~6歳)におすすめの伝え方
この時期の子どもは、まだ抽象的な言葉の理解が難しいことも多いです。
だから、「絵カード」「写真」「実物を見せる」などの視覚的な支援が有効です。
- 例:「今日はお出かけ → おうち遊び」に変わることを、イラストスケジュールで見せる
- 絵本形式の「予定変更のストーリー」を一緒に読むのも◎
● 小学生以上(6歳~)の場合
ある程度言葉でのやりとりが可能になってくる時期。ただし、抽象的な説明や長い文章には注意。
- 「3つの予定があるよ。1番、2番、3番」など番号をつけると整理しやすい
- 予定変更がある日は、「見通しメモ」を一緒に作っておくと安心材料に
● 発達段階がゆっくりなお子さんには
年齢に関係なく、理解しやすい方法=その子に合った伝え方が最優先。
ジェスチャーや実演、写真・動画など五感に訴える伝え方が有効です。
また、以下のような便利ツールの活用もおすすめです:
- ビジュアルスケジュールアプリ(Time Timer、Choiceworksなど)
- マグネット式の予定表(100均グッズで手作りも可)
- 「できたね!」スタンプやシールでモチベーションUP
声かけ+視覚的サポート+安心感のある雰囲気。
この3つの組み合わせがあると、予定変更もぐっと受け入れやすくなります。
その子に合った方法を、少しずつ一緒に見つけていきましょう。
ルーティン崩しに強くなる!毎日の中でできる準備と習慣
「ちょっとの変更」から慣らそう!変化に強くなる小さな習慣づくり
「急な予定変更に強くなるにはどうしたらいいの?」
これはよく聞かれる疑問ですが、いきなり“変化に強くなる!”なんてことは難しいですよね。
でも、日常の中でちょっとした「小さな変更」を積み重ねていくことで、子どもの“変化に慣れる力”を育てることは可能なんです。
たとえばこんなことから始めてみましょう:
- 朝の準備の順番をたまに変えてみる(「着替え→朝ごはん」を「朝ごはん→着替え」に)
- おやつの時間に、いつもと違うお皿をあえて使ってみる
- 公園に行く道を1本だけ変えてみる
最初は少し戸惑うかもしれませんが、「変更があっても大丈夫だった!」という小さな成功体験が、子どもの自信につながっていきます。
大切なのは、「急にガラッと変えないこと」。
変化はあくまで“ほんの少し”でOK。親が「大丈夫だよ」「楽しいね」と言いながら、一緒に楽しむ姿勢を見せると、子どもも安心しやすくなります。
見えると安心!親子でつくるビジュアルスケジュール活用術
自閉症の子どもにとって、「見通しがある」というのはとても大事なこと。
だから、予定の流れを“目に見える形”で示すビジュアルスケジュールは、予定変更時にも大きな力を発揮します。
簡単に言うと、ビジュアルスケジュールとは、「今なにをしているか」「次になにが起こるか」を絵や写真で示した予定表のこと。
【ビジュアルスケジュールを取り入れるメリット】
- 見通しが立つことで、不安が減る
- 変更点を視覚で理解できるので、納得しやすくなる
- 自分でスケジュールを確認できるようになれば、自立にもつながる
【おうちで簡単につくるコツ】
- 100均のホワイトボードやマグネットシートを活用
- 写真(実物)やイラスト(絵カード)を使って、その子が理解しやすいスタイルに
- 「できたね!」のチェック欄やシールでモチベーションアップ
親子で一緒に作ると、「今日の予定、こうなるんだ!」と子ども自身も準備がしやすくなります。
予定が変わったときは、「ここをこう変えようね」と一緒に貼り替えるだけでも、気持ちの切り替えがスムーズになるんです。
「こっちでもいいかも!」を育てる代替案トレーニングのすすめ
ルーティンが崩れたときに強い子に育てたいなら、実はとても大事なのが「代わりにこれならOK」という柔軟な思考を育てることなんです。
たとえば…
- 「今日はこのお店行けなかったけど、こっちのお店ならどう?」
- 「ブロックが見つからないなら、積み木にしてみる?」
- 「お出かけ中止だけど、おうちピクニックにしてみようか!」
こんなふうに、子どもと一緒に“代替案を探す”という体験を積み重ねていくことで、変化にも前向きに対応しやすくなっていきます。
ここで大事なのは、代替案を「親が一方的に提示する」のではなく、「子ども自身が選べる形にする」こと。
「Aがダメだったけど、Bならできた!」という感覚は、自己効力感(=自分でできた感覚)を高める大事な経験です。
さらに、遊びの中でもこうしたトレーニングは可能です。
- 「ごっこ遊び」で設定を途中で変えてみる(例:レストラン→動物園)
- サイコロを振って次にやる遊びを決める“予定ランダムゲーム”など
楽しい中に「ちょっとした予測不能」を入れることで、子どもが自然と“変更慣れ”していくんです。
リアル体験談!ルーティン崩しに成功した親の神対応
突然の予定変更にどう対応するか…。
「理論はわかっても、実際にどうすればいいの?」という疑問、ありますよね。
ここでは、実際にルーティン崩しに直面した保護者のリアルなエピソードを通して、どんな工夫が効果的だったのかを一緒に見ていきましょう。
【実例】通園バスが急に休みに…そのときママがとった行動とは?
ある朝、保育園に向かう準備ができたところで「今日は通園バスが急きょ休みになりました」との連絡。
「えっ!? 今から言われても…」と、焦るお母さん。
息子くん(年中・自閉スペクトラム症)は、毎朝バスに乗ることが“1日のスタート儀式”になっている子。バスが来ない=1日が始まらない、という感覚でした。
案の定、「バス!バス!なんで?!」と半泣きに。
でも、そこでママはパニックにならず、落ち着いた声でこう言いました。
「今日はね、バスさんがお休みなんだって。でも、ママが特別に運転手になる日なんだよ〜!」
そして、使っていたビジュアルスケジュールの“バス”のカードを外して、“ママの車”に貼り替え。
さらに、「車に乗る前にスタンプ押しに行こう!」と小さな“新しいルーティン”を追加。
すると、息子くんは徐々に気持ちを切り替え、数分後には笑顔で出発!
この事例のポイントは、
- 事実を端的に伝える
- 変更後の流れを「視覚化」する
- 楽しみをひとつ追加して切り替えやすくする
という3つのステップを踏んでいること。
急な変更こそ、親の「冷静さ」と「アイデア力」が生きる場面ですね。
【実例】大好きなお店が閉まっていた…子どもの心を守った対応法
週末になると、必ずお出かけしていたお気に入りのパン屋さん。
その日は定休日だったのですが、親子ともにうっかり確認を忘れて出発…。
到着してみると「定休日」の貼り紙が。
娘さん(小1・ASD)は、パン屋で決まったメニューを買って帰るのが“週末ルーティン”になっていました。
閉まっていたとわかった瞬間、娘さんはその場で固まり、目に涙が…。
でもそこで、お母さんはあらかじめ用意していた“秘密の作戦”を実行!
「今日はね、“パン屋さんごっこ”をおうちでやってみない?」
「ママが店員さんで、〇〇ちゃんがいつものメニュー頼んでみて?」
実は以前から、急にお店が閉まっていたときのために、家に「パン屋さんごっこセット(おもちゃのパン・レジ・紙袋など)」を準備していたのです。
最初は「やだ」と言っていた娘さんも、車に乗って少し落ち着いた頃に再提案すると、「…うん、じゃあやってみる」と気持ちを切り替えることができたとのこと。
この事例から学べるのは:
- よくある「変更リスク」に事前に備えておくことの大切さ
- 家庭でできる“代替案”を一緒に楽しく用意しておく工夫
- 無理に切り替えさせず、タイミングを見て再提案する余裕
子どもの安心のためには、「想定内の変更」をひとつでも多く作っておくと強いですね。
成功も失敗も経験に!対応から学ぶ親のリアルな気づき
体験談を聞くと、「うまく対応しててすごい!」と思うかもしれません。
でも、実は多くの親御さんが口を揃えて言うのは、
「うまくいかないこともいっぱいある」
「でも、そのたびに少しずつ子どもと一緒に学んでる」
ということ。
あるお父さんは、「急な予定変更を伝えたら子どもが暴れてしまって、自分も感情的になってしまった」経験を話してくれました。
でもその後、「次は冷静に、事前に“変更の可能性”を伝えてみよう」と改善につなげたそうです。
大切なのは、“成功したかどうか”じゃなくて、“そのあとどう振り返るか”。
親が少しずつ試行錯誤を重ねていくことで、子どもにも変化を受け入れる力が育っていくんですね。
体験談からもわかるように、予定変更は避けられないものだけど、ちょっとした工夫や言葉かけで「乗り越えられる経験」に変えていくことはできるんです。
ひとりで頑張らない!支援者・先生との連携でルーティン崩れに備えよう
子どものルーティンが崩れたとき、どう対応すればいいのか――。
家では工夫してなんとか乗り切れても、園や学校など“外の世界”ではなかなかうまくいかないこともありますよね。
そんなとき大切なのが、「親だけで抱え込まないこと」。
先生や支援者と連携することで、子どもにとっても、親にとっても安心できる“チーム”をつくることができます。
親だけで抱え込まないで!園や学校との上手な連携術
「園や学校にどう伝えればいいか分からない…」「先生に迷惑かけたくない…」と感じて、つい遠慮してしまうこと、ありますよね。
でも、家庭と現場で情報を共有することは、子どもの安定に直結します。
連携のコツは、「困っていること」よりも「どうすると落ち着きやすいか」を共有すること。
たとえばこんなふうに伝えてみましょう:
- 「予定が変わると混乱しやすいので、変更があるときは“〇〇します”と先に伝えていただけると助かります」
- 「〇〇くんは“次に何をするか”が見えると落ち着きやすいです」
- 「この言葉をかけると気持ちを切り替えやすいです」
こういった“お願い”ベースの伝え方は、先生側も協力しやすくなるポイントです。
また、連絡帳や連携ノートを活用して「日々の様子・成功例・困りごと」などを短く共有することも効果的。
お互いに「今どういう状態なのか」が見えてくると、子どもを支える体制がスムーズになります。
“見通しの共有”がカギ!支援チームとできる安心サポートとは?
子どもが安心して過ごすために欠かせないのが、“見通し”の共有です。
これは、家庭・園・支援機関など、子どもに関わるすべての大人が「今何が起こっているか」「これから何があるか」を共有しておくことを意味します。
たとえば…
- 「今週は家庭で〇〇に取り組んでいます」
- 「先週から、園での活動時間が少し伸びています」
- 「新しい先生に慣れるために、毎朝“写真で確認”するようにしています」
こうした情報を共有しておくことで、どこかで子どもがつまずいたときに原因を探りやすくなりますし、“連携した対応”ができるようになります。
また、支援チーム(保育士・担任教師・相談支援員・心理士など)と話し合う場を定期的に設けられるとベスト。
その際、話し合いのテーマとして以下のような内容がおすすめです:
- 「ルーティンが崩れたとき、どう対応しているか」
- 「変更が予測される日の事前準備のしかた」
- 「代替案の提案や、落ち着くための方法」
それぞれの立場で得られた気づきを持ち寄ることで、“チームとしての支援の質”がぐんとアップします。
何より、「自分ひとりじゃない」と感じられることは、親にとっての心の支えにもなりますよね。
突然の予定変更は、子どもにとっても、親にとってもストレスになりがち。
でも、周囲と協力しながら「みんなで支える環境」をつくることで、そのストレスはグッと軽くなります。
予定変更は“成長のチャンス”!不安な日々が変わる第一歩を今日から
自閉症の子どもにとって、「いつも通り」がどれだけ大切か。
この記事を通して、あらためて実感された方も多いのではないでしょうか。
たしかに、突然の予定変更はときに大混乱を引き起こしますし、親としても「どうしたらいいの!?」と不安になる場面は少なくありません。
でも実は、そうした出来事のひとつひとつが、子どもにとっての“経験の引き出し”になっていくんです。
もちろん、最初からうまくいくことばかりじゃありません。
でも、今日ご紹介したような「ちょっとした声かけ」「見通しの工夫」「代替案の準備」などを日常に少しずつ取り入れていくことで、子どもも、そして親自身も“変化への耐性”が育っていきます。
そして何より大切なのは、親が「一人で抱え込まないこと」。
園や学校、支援者、そして同じ悩みをもつ他の保護者たちとつながることで、「うちだけじゃないんだ」と感じられるだけでも、心がふっと軽くなる瞬間がきっとあります。
予定が変わるたびに、不安と戦う日々ではなく、
「予想外があっても、なんとかなる」という経験を重ねていけたら、
それはきっと、子どもにとっても、親にとっても、大きな成長につながります。
焦らず、無理せず、今日できることから。
小さな一歩が、未来の安心につながっていきます。
さいごに
日々の子育ての中で、「突然の予定変更」に悩んでいる方も多いのではないでしょうか。そんなあなたに、少しでも役立つヒントを届けられたなら嬉しいです。
この記事では、自閉症の子どもがルーティンを崩したときに起こる混乱や不安に対して、
どんな声かけや工夫が安心につながるのかを具体的にご紹介しました。
特に大切なポイントは、
- 「いつも通り」の流れが子どもに安心を与えるという視点を持つこと
- 突然の変更にも対応できるよう、日常から少しずつ“変化に慣れる力”を育てていくこと
- 親がひとりで抱え込まず、園や支援者とチームで関わることです。
できることから、少しずつ取り入れていけば大丈夫。
うまくいかない日があっても、それもまた経験です。子どもの不安に寄り添うあなたの姿勢こそが、子どもにとっての最大の安心材料なのです。
焦らず、比べず、今日できることから。
最後までお読みいただき、本当にありがとうございました!
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