【癇癪対策】もうイライラに振り回されない!自閉症の子が落ち着くおすすめ神アイテム10選

目次

「また始まった…」をなくしたい!癇癪の正体と自閉症の子に多い理由とは?

子育て中、「ああ、またか…」と思わずため息が出てしまう瞬間、ありませんか?
お出かけの前に急に床に寝転んで泣き出す。スーパーで欲しいものを買ってもらえず大声を出す…。
こうした場面でよく見られるのが「癇癪(かんしゃく)」です。

でも、癇癪って実は単なる「わがまま」や「甘え」ではありません。
特に自閉症の子どもたちにとっては、“自分を守るためのSOS”のようなものなんです。

ここではまず、「癇癪ってそもそも何?」という基本から、
なぜ自閉症の子に多く見られるのか、そして周囲がどんなことで困りがちなのかを、わかりやすく見ていきましょう。

癇癪ってどんな状態?怒りとパニックの違い

「癇癪」と聞くと、「怒っている」「怒鳴っている」といったイメージを持つ人も多いかもしれません。
でも実際は、「怒り」よりも「パニックに近い状態」といったほうが正確なんです。

たとえば、自閉症のある子がこんな場面で癇癪を起こすことがあります。

  • 音が大きくてびっくりした
  • 順番を抜かされて混乱した
  • 自分の思った通りにいかず、不安でいっぱいになった

こうしたとき、本人は「落ち着こう」と思っても気持ちをコントロールできず、体が勝手に動いてしまうような感覚なんです。

大声を出したり、物を投げたり、床を叩いたり…。
これは決して「わざとやっている」のではなく、脳の中で起きている処理の混乱によって起こっている反応

つまり、癇癪=「自分の気持ちをうまく表現できない」「刺激を処理しきれない」ことで爆発してしまう状態とも言えます。

自閉症の子が癇癪を起こしやすい3つの背景

癇癪はどんな子にも起こることがありますが、自閉症の子どもは特に起こりやすい傾向があります。
なぜなのか?よくある背景を3つの視点から紹介します。

① 感覚の敏感さ(感覚過敏)

自閉症のある子は、聴覚・触覚・視覚などにとても敏感な子が多いです。
たとえば、掃除機の音が「爆発音」に感じたり、タグ付きの服が「チクチク痛い」レベルだったりします。

大人にとっては何でもない刺激でも、子どもにとっては「耐えられない刺激」であることも
このストレスがたまって、癇癪につながるケースが多くあります。

② コミュニケーションの難しさ

「嫌だ」「助けて」「やめてほしい」——そんな気持ちをうまく言葉で伝えるのが苦手な子も少なくありません。
言葉で伝えられない不満や不安は、行動や感情の爆発として出やすいんです。

中には、まだ言葉が出ない子や、言葉は出ても気持ちを整理して話すのが難しい子もいます。
「伝えられないつらさ」も癇癪の大きな要因なんですね。

③ 見通しが立たない・予想外のことに弱い

自閉症のある子は、「予定外のこと」や「急な変化」が苦手なことが多いです。
予定していたおやつが出なかった、帰るタイミングがずれた、いつもと違う道を通った……。

こうした“ちょっとした変化”が、子どもにとっては「頭が真っ白になるような不安」につながることがあります。
その不安が爆発して癇癪になるというわけです。

家庭や外出先でどう困る?リアルな声と影響

癇癪が起きると、周りの大人はどうしても困ってしまいますよね
「またか…」「どうしたら止められるの?」と、つらく感じる方も多いはずです。

たとえば家庭では…

  • 食事やお風呂の準備が進まず、毎日がバタバタ
  • 兄弟姉妹に手が回らず、家庭内がピリピリ
  • 怒ってしまって自己嫌悪に…

外出先では…

  • スーパーや病院で大泣き・大暴れ→周囲の視線がつらい
  • 公共交通機関での移動が怖くなり、外出自体を避けるように
  • 園や学校の先生から「対応が難しい」と言われることも

このように、癇癪は本人だけでなく、家族や周囲の生活にまで大きく影響することがあるんです。

でも、だからこそ「癇癪=困った行動」とだけ見ずに、その背景にある“つらさや不安”を理解して対策することが大切
グッズや環境づくりで、少しでも本人も家族もラクになれたらいいですよね。

癇癪がスッとおさまる秘密!「落ち着くグッズ」が効く3つの理由

「グッズで癇癪が落ち着くってホント?」と疑問に思う方もいるかもしれません。
でも実は、自閉症の子どもたちにとって“感覚を調整して安心できる環境”をつくることは、とっても大事なんです。

私たち大人でも、ストレスがたまったときにお気に入りの音楽を聴いたり、アロマの香りに癒されたりしますよね。
子どもたちも同じように、“心と体が安心できるスイッチ”になるグッズがあると、気持ちが落ち着きやすくなるんです。

ここでは、「なぜグッズが効くのか?」を3つの視点からわかりやすくご紹介します。

感覚を整える→安心できる仕組みとは?

自閉症のある子どもたちは、音・光・触覚・においなどの“感覚”に対して非常に敏感だったり、逆に鈍感だったりする特性があります。

たとえば…

  • 小さな音でも「うるさい!」と感じてパニックになる
  • 洋服のタグや素材がチクチクして着られない
  • 急に抱きしめられるとビックリして泣き出してしまう

これはすべて、“感覚”に関する情報を脳でうまく処理できず、「不快」「不安」になってしまっている状態なんです。

そこで役立つのが、「感覚を落ち着かせるためのグッズ」

たとえば…

  • 音が苦手な子にはノイズキャンセリングイヤーマフ
  • 触覚が落ち着く子にはにぎにぎボールや加重ブランケット
  • 視覚的な刺激に安心する子にはスノードームやセンサリーボトル

このように、その子の“好き”な感覚や“落ち着ける刺激”を活かすことで、感覚のバランスを整えてあげることができるんです。
そしてこの「感覚の調整」がうまくいくと、自然と気持ちも安定していきます。

つまり、グッズは「感情」そのものを直接コントロールするというよりも、感覚の刺激を整えて心の土台を安定させてくれるものなんですね。

「自分で落ち着ける」練習にもなるって本当?

実は、落ち着くグッズには「もうひとつの大事な役割」があります。
それは、子ども自身が「自分で気持ちを落ち着かせる力」を育てる手助けになること

たとえば、こんな場面を想像してみてください。

外出先で音がうるさくてソワソワし始めた子が、
自分からバッグの中のイヤーマフを取り出して耳につける。
それだけで気持ちが落ち着いて、パニックを防げた!

…これ、すごく素敵なことですよね。
「困ったときはこれを使えばいい」と自分でわかっていて、行動に移せる
これはまさに、“自己調整力”が育っている証拠なんです。

もちろん最初から自分でできる子ばかりではありません。
最初は親が「これ使ってみようか」と提案したり、一緒に使ってみたりするところからでOK。
繰り返しの中で、「あ、これを使うと安心できるんだ」と子どもが少しずつ理解し、やがて自分で選べるようになる
それって、すごく大きな成長です。

また、「今はイヤーマフを使う」「にぎにぎボールを握ってクールダウンする」など、気持ちを切り替える“行動パターン”を身につけることは、将来的にも大きな力になります。

親の“困った!”をラクにする心強い味方

癇癪が起きると、どうしても親としてもあたふたしてしまいますよね。

  • 「どうしたら落ち着いてくれるの?」
  • 「泣き声が大きくて外出がつらい…」
  • 「なだめるのに30分かかってぐったり…」

こんなときに、“これがあると落ち着く”というグッズがあると、親にとっても安心材料になります

たとえば…

  • 外出先でイヤーマフをつければ、音による刺激を防げる→パニック予防
  • センサリーボトルを渡すと、見入って気持ちがリセットされる
  • 加重ぬいぐるみをぎゅっと抱えることで、安心して落ち着く

こうした場面で「頼れるアイテム」があるだけで、“何もできない…”という無力感が減り、対応に余裕が生まれるんです。

また、周囲に「こういう理由でこのグッズを使っています」と伝えやすくなるのもポイント。
とくに園や学校、公共の場などでは、グッズを通して理解や協力を得られることもあります。

「うちの子にはこれが合う」という“安心のセット”を持っておくことは、親にとっても心の支えになるんですね。

【口コミ人気】癇癪に効いた!自閉症の子が本当に落ち着いた神アイテム10選

「うちの子、これがあると安心するんです」
「持ってないと外出できません!」

そんな声も多い、癇癪対策に役立つ“落ち着くグッズ”
実際に使って「これ効いた!」という口コミが多いものの中から、自閉症の子どもに特に人気&効果的なアイテムを10個厳選しました。

子どものタイプや困りごとはそれぞれ違うからこそ、「うちの子にはコレが合うかも」という視点でチェックしてみてくださいね

1. 音をシャットアウト!ノイズキャンセリングイヤーマフ

音に敏感な子にとって、日常の何気ない音がストレスの原因になっていることって、実はけっこうあります。
スーパーのBGM、掃除機の音、電車のアナウンス…。本人にとっては「うるさい」どころか、「爆音レベル」に感じてしまうことも

そこで活躍するのが、ノイズキャンセリングイヤーマフ
イヤーマフは、耳全体を覆って音を遮断するタイプのアイテムで、外出先でも安心できる“聴覚のシェルター”になります。

口コミでは「つけた途端に泣き止んだ」「外でも穏やかに過ごせた」という声も多く、
感覚過敏が原因の癇癪を予防したい子には必須アイテムです。

2. 噛んで安心!チューイー(シリコン製おもちゃ)

イライラしたり不安を感じたとき、「なにかを噛みたくなる」って感覚、ありませんか?
実はこれ、自分を落ち着かせるための自然な反応なんです。

自閉症の子の中にも、ストレスがたまると手や服の袖、文房具などを噛んでしまう子がいますよね。
そんなときにぴったりなのが、噛む専用グッズ「チューイー」

チューイーは、安心な素材(シリコンや食品グレードのゴム)でできたおもちゃで、口に入れても安全
ネックレス型やブレスレット型などデザインもいろいろあって、外でもこっそり使えるのが魅力です。

噛みたい気持ちを受け入れつつ、安全にストレス発散できるアイテムとして人気です!

3. 手の感覚で気持ちをリセット!にぎにぎボール

なんだかモヤモヤする、落ち着かない…。
そんなときに、手を使って“にぎる・押す・転がす”といった感覚刺激が、気持ちを整えてくれることがあります

特におすすめなのが、やわらかくてムニムニした感触の「にぎにぎボール」
触っているだけでなんだか癒される…そんな感覚って、大人でもありますよね。

このグッズは、手先を使うことで脳に落ち着きのサインを送ってくれるのがポイント。
「もう怒ってるの?」というときでも、手ににぎにぎを持たせるとクールダウンしやすくなることがあります。

小さくて軽く、持ち歩きにも便利なので、外出先でも活躍する万能アイテムです。

4. 見るだけで落ち着く!センサリーボトル

キラキラのラメやビーズがゆっくり沈んでいく…。
そんな光景って、なぜか見ているだけで落ち着きませんか?

センサリーボトルは、「視覚からの刺激で心を落ち着ける」ためのアイテムです。
子ども向けに作られたものも多く、中身は水やグリセリン、ビーズやラメなど。
静かに、ゆっくり動くものを“じーっと眺める時間”が、癇癪後のクールダウンに最適なんです。

市販のものはもちろん、100均の素材で手作りする人も多いですよ。

「言葉では気持ちを伝えられない」子どもでも、視覚的な安心感で落ち着けるのが、このグッズの魅力です。

5. ぎゅっと包まれて安心!加重ブランケット&ぬいぐるみ

「なんだか不安で落ち着かない…」そんなときに“ぎゅっとしてもらえる感覚”があると、安心できる子は多いです。

そこでおすすめなのが、「加重ブランケット」や「重みのあるぬいぐるみ」
これらは、中にビーズやおもりが入っていて、体にほどよい圧力をかけることで「深部感覚」に働きかけ、落ち着きを促すアイテムなんです。

特に…

  • 寝る前に不安でぐずるとき
  • 癇癪のあとでぐったりしているとき
  • ひとりで過ごす時間にそっと寄り添いたいとき

…などに活躍します。

「ぎゅっとされると安心できる子」には、ぜひ一度試してみてほしい神グッズです!

6. においでほっとする!安心ハンカチ

お気に入りのぬいぐるみやおもちゃに顔をスリスリ…そんな姿、見たことありませんか?
あれって、実はにおいや肌触りから“安心感”を得ようとしている行動なんです。

中でもおすすめなのが、「におい付きのハンカチ」
たとえば、家族の柔軟剤の香りや、お気に入りのアロマスプレーを少しつけておくだけでも効果あり。

不安になったとき、癇癪を起こしそうなとき、
「これがあれば落ち着ける」という安心アイテムになることも多いんです

コンパクトで持ち歩きやすく、外出先でも“お守り”のように使えるのがポイントです。

7. 時間の見える化でパニック予防!タイムタイマー

「あと何分?」「もう終わっちゃうの?」
この“時間の不透明さ”が、不安や癇癪の引き金になることもあります。

そんなときに便利なのが、時間の経過が色で見える「タイムタイマー」
時計がまだ読めない子どもでも、“赤い部分が減っていく=時間がなくなる”と視覚的に理解できるのが魅力です。

切り替えが苦手な子には、
「赤が消えたらおしまい」「赤があるうちは遊んでOK」と伝えると、スムーズに移行できることも。

ルーティンの切り替えや、外出準備前の癇癪対策としてかなり重宝されているグッズです。

8. 自分だけの安心空間!おうち秘密基地グッズ

感覚が敏感な子や、たくさんの刺激に疲れやすい子には、
「ひとりで安心できる空間」がとても大切

そこで人気なのが、自宅に作る“秘密基地スペース”
ポップアップテントや、カーテンで囲った小さな空間などを用意してあげるだけで、
「ここに入れば安心」「疲れたらここでひと休み」が習慣化しやすくなります

中にお気に入りのグッズを置いたり、間接照明をつけたりして、
「子どもだけの癒し空間」にしてあげるのがおすすめ

癇癪が落ち着くまでの“避難場所”としても大活躍です。

9. 動画でクールダウン!YouTube&癒しアプリ

「もうだめかも…」というとき、動画の力って意外と侮れません
特に、光や音に反応しやすい子どもにとっては、視覚・聴覚の刺激がダイレクトに落ち着きに繋がることも

おすすめは…

  • ゆったりしたBGM付きのリラクゼーション動画
  • 水や風、砂などの自然音の動画
  • センサリー系アニメーション(色や模様がゆっくり動く)など

最近では、発達支援アプリや癒し系動画チャンネルも豊富にあるので、
「子どもに合ったお気に入り」を見つけて、癇癪のクールダウンタイムに活用するのがおすすめです。

ただし、長時間の視聴や依存には注意。あくまで“切り替えツール”として使いましょう。

10. さわって落ち着く!スライム・ねんど遊びグッズ

最後にご紹介するのは、「感触あそび」の王道アイテム
スライムや小麦粉ねんどなど、手で触ったときの“ぬるぬる・もちもち・ぷにぷに”が心地よいグッズたちです。

これらは、ただ楽しいだけじゃなく、
「触覚への適度な刺激」が脳を落ち着かせ、気持ちをリセットするのに効果的だといわれています。

癇癪が落ち着いたあとや、グズグズしそうなときに、
「ちょっとスライムで遊んでみる?」と誘ってみると、自然と気持ちが切り替わることも

誤飲には注意しつつ、安心して使える素材を選ぶ&保管しやすいケースに入れて持ち歩くと◎です!

ただ渡すだけじゃもったいない!落ち着くグッズを最大限に活かす3つのポイント

せっかく用意した“落ち着くグッズ”、
「使ってみたけど、全然効果がなかった…」なんてこと、ありませんか?

実はこれ、使い方のちょっとしたコツを知らないだけかもしれません

癇癪対策としてグッズを取り入れるとき、
ただ「はい、コレ使って」と渡すだけではうまくいかないこともあります。
大切なのは、子ども自身が“安心して使える環境や関わり方”を整えること。

ここでは、グッズを効果的に使うための【3つのポイント】をご紹介します。

「使わせる」より「選ばせる」が効果的

「ほら、にぎにぎして!」「このイヤーマフつけてってば!」
つい焦って、子どもに無理やり使わせようとしてしまった経験、ありませんか?

でも、子どもにとって“自分で選べる”という安心感はとても大きなものなんです。

たとえば…

  • 「にぎにぎとセンサリーボトル、どっち使う?」
  • 「外でイヤーマフする?それともハンカチだけ持ってく?」
  • 「クールダウンしたい?それとも今はまだイヤ?」

…というふうに、選択肢を与えるだけで、子どもの納得感が全然違ってくるんですよ。

特に自閉症の子どもは、「急な変化」や「他人からの指示」に強いストレスを感じることが多いため、
“自分で選んだ”という感覚があると、気持ちの切り替えもしやすくなる傾向があります。

つまり、「使わせる」ではなく、「選ばせる」ことで、グッズの効果を最大限に引き出せるというわけです。

癇癪のピーク時はグッズより“安全確保”が先!

これはとっても大事なポイント。

癇癪がピークに達しているとき、無理にグッズを使わせようとするのは逆効果になることもあります。

そもそも癇癪中の子どもは、“理性のブレーキが効かない状態”に近いため、
落ち着かせようとしてイヤーマフや加重ぬいぐるみを手渡しても、投げられたり拒否されたりすることも珍しくありません。

そんなときはまず、「安全確保」が最優先。

  • 周囲に危険な物がないかをチェック
  • 頭や体をぶつけそうな場所をガード
  • きょうだいや他の人を遠ざける
  • 親自身が落ち着いて見守る体勢をとる

子どもが“落ち着ける状態”になるまで、無理に介入しないことも大切です。

そして、ピークを過ぎて、少し表情や体の緊張が緩んできたタイミングで、「ここににぎにぎあるよ」「抱っこブランケットどうする?」とそっと差し出す

この“タイミングの見極め”が、グッズ活用の大きなカギになります。

外出先でもサッと使える!持ち歩きアイデア集

「グッズがあると落ち着けるのはわかってるけど…外で使うのってハードル高くない?」

そんな声、すごくよく聞きます。
でも実は、ちょっとした工夫で“持ち運びやすく・取り出しやすく”することができるんです。

たとえば…

  • 100均のメッシュポーチに“落ち着きセット”をまとめて入れておく
     → にぎにぎ、チューイー、イヤーマフなど、外出用に1セット作るのがおすすめ。
  • ポシェットやリュックのサイドポケットにセンサリーボトルを常備
     →「あ、泣きそうかも?」という場面でサッと取り出せる安心感。
  • チューイーはネックレス型やブレスレット型を活用して、身につけておく
     → 使いたいときにすぐ噛める&落とさない。
  • イヤーマフは折りたたみタイプを選んで、カラビナでリュックに付ける
     → 子ども自身が「うるさい」と感じたときに自分でつけられるように。

さらに、あらかじめ子どもに「これ持ってくよ」「イヤになったら使っていいよ」と伝えておくと、使うときのハードルが下がります

「お守りセットがあれば大丈夫!」という意識を持てることで、子どもにも、そして親にも余裕が生まれるんです。

【うちの子にはコレ!】癇癪タイプ別・おすすめ落ち着くグッズ診断

「いろいろなグッズがあるのはわかったけど、うちの子に合うのはどれ?」
そんなふうに悩んでいる方、多いのではないでしょうか?

グッズ選びで一番大切なのは、“その子の癇癪の特徴や感覚の傾向”に合っているかどうかです。
見た目や人気ではなく、「うちの子の困りごとにフィットしているか」が選ぶときの基準になるんですね。

ここでは、癇癪のタイプや特性ごとにおすすめのグッズをピックアップしてご紹介します。
「あ、これうちの子かも!」と思えるタイプがあれば、ぜひチェックしてみてください。

音に敏感な子 → イヤーマフや静音空間グッズ

ちょっとした音にもビクッとしたり、「うるさい!」と耳をふさいだりする子は、聴覚過敏の傾向があるかもしれません

たとえば…

  • エアコンや換気扇の音に反応する
  • 人混みやスーパーで泣き出してしまう
  • 運動会や花火大会が苦手

こんな子には、「音の刺激を和らげるグッズ」が大きな助けになります。

特におすすめなのが、ノイズキャンセリングイヤーマフ
耳をすっぽり覆うことで、周囲の雑音をシャットアウトし、聴覚への負担を減らしてくれる優れものです。

また、おうちに「静かに過ごせるスペース」を用意するのも効果的
ポップアップテントやカーテンで囲った“静音基地”は、感覚的に安心できる避難所になります。

音のストレスが減ると、それだけで癇癪の頻度がグッと下がることも!
「環境を整える」ことが、何よりの癒しになる子もいるんです。

動きや刺激を求める子 → チューイー・にぎにぎ・感触遊び系

ずっと動いていたいタイプ、口や手を何かで刺激していたいタイプの子には、
「刺激を受けることで落ち着くタイプ」の可能性があります。

たとえば…

  • よく指しゃぶりや服の袖を噛む
  • イスに座っていられない・常にモゾモゾ動いている
  • ストローをくわえたり、ペンをかじったりしてしまう

こうした子には、“噛む・握る・触る”などの感覚刺激が得られるグッズがぴったりです。

おすすめは…

  • チューイー(シリコン製の噛むおもちゃ)
  • にぎにぎボール(スクイーズや握力ボール)
  • スライム・小麦粉ねんどなどの感触遊びグッズ

これらは、「刺激がほしい!」という内側からの欲求を満たすことで、興奮や癇癪が落ち着くサポートになるんです。

ポイントは、その子が“好きな刺激”を見つけておくこと
ゴムのような弾力が好きなのか、ふわふわ系が安心するのか…観察しながら試してみるとよいですよ。

不安が強い子 → タイムタイマーや見通しグッズ

初めての場所や予定の変更など、“これからどうなるかわからない”という不安から癇癪につながるタイプの子もいます。

たとえば…

  • 急な予定変更に強く反応する
  • 初めてのことに過敏に拒否する
  • 「いつ終わるの?」「あと何分?」が多い

こうした子には、「見通しを持てるグッズ」がとても有効です。

特におすすめなのが、タイムタイマー(色で残り時間が見える時計)
視覚的に時間が減っていくのがわかるので、「あと少しで終わる」が目で理解できて不安が和らぎます。

ほかにも…

  • 一日のスケジュールを絵カードで示す「スケジュールボード」
  • 外出前に写真や動画で場所を見せておく「視覚予告」

なども、“先が見える=安心できる”につながります。

見通しが立てば、気持ちも安定しやすくなる
「不安からくる癇癪」が多い子には、グッズ+ちょっとした準備が大きな支えになりますよ。

感覚刺激が好きな子 → センサリー・触感系グッズ

ぐにゅぐにゅしたもの、光るもの、音が鳴るものなど、感覚的におもしろいものが大好きな子っていますよね。

このタイプの子は、「落ち着かないから刺激が欲しい」のではなく、「好きな感覚でリラックスしたい」タイプともいえます。

たとえば…

  • センサリーボトルをずーっと見ている
  • スライムやスクイーズが大好き
  • 光や動く模様を眺めるのが落ち着く

こうした子には、感覚刺激があるグッズを“癒しツール”として活用するのがおすすめです。

具体的には…

  • センサリーボトル(視覚的な安心)
  • スクイーズ・感触系おもちゃ(触覚刺激)
  • リラクゼーション動画や癒し系アプリ(視覚+聴覚の複合刺激)

ポイントは、「感覚刺激を与える=落ち着ける環境づくり」に使うこと
癇癪の予防として、日常に取り入れると効果的です。

感覚を楽しむ=ストレス解消になる子も多いので、「お気に入り」を見つけておくと日々の支えになりますよ。

グッズ+日々の関わりで効果倍増!癇癪をやさしく減らす習慣とは?

癇癪対策として、イヤーマフやチューイーなどのグッズはとても心強いアイテム。
でも実は、グッズだけに頼るのではなく、「日々のちょっとした関わり方」を合わせることで、癇癪の頻度や強さをグッと減らせることもあるんです。

それは、子ども自身が“安心できる”と感じられる環境づくりや、気持ちをうまく受け止めてもらえたという体験の積み重ね

ここでは、癇癪をやさしく減らすためにできる3つの習慣をご紹介します。
どれも今日からすぐにできるものばかりなので、ぜひ気軽に取り入れてみてください。

「次なにする?」がわかると安心!見通しサポートのコツ

自閉症の子どもたちは、「これから何が起こるのか分からない」という不安からパニックを起こすことがよくあります。
大人にとっては何気ない予定変更や声かけでも、子どもにとっては“頭が真っ白になるほどの混乱”になることも

だからこそ大切なのが、「見通しを持てる工夫」です。

たとえば…

  • 「このおもちゃで遊んだら、おやつにしようね」
  • 「タイマーが鳴ったら、片づけを始めよう」
  • 「今日はこのスケジュールで動くよ(絵カードや写真を使って提示)」

こんなふうに、「次に何が起こるのか」が目に見えてわかるようになるだけで、子どもの安心感はグッとアップします。

視覚支援が得意な子には、スケジュールボードやタイムタイマーなどのグッズが特におすすめ。
「わからない」から「わかる」へ変わるだけで、癇癪の予防につながることも多いんですよ。

癇癪中は叱らない!気持ちに共感する声かけ例

癇癪が始まると、つい「ダメでしょ!」「いい加減にして!」と怒ってしまいそうになりますよね…。
でも実は、癇癪の最中は“理性で聞く力”がオフになっている状態
そんなときに叱られても、子どもにとっては逆効果になってしまうこともあります。

大切なのは、まず「気持ちを受け止めてあげること」
たとえ言葉でうまく伝えられなくても、子どもなりに「つらい」「うまくいかない」と感じている気持ちがあるのです。

そんなときの声かけ例としては…

  • 「びっくりしちゃったんだね。音が大きかったもんね」
  • 「遊びたかったのに、やめるのがイヤだったんだね」
  • 「うまくいかなくて、悔しいよね。そっか、そっか」

このように、「気持ちに共感すること」で子どもは“わかってもらえた”と感じて安心しやすくなります
そして、落ち着いてからルールや次の行動を伝えればOK。

癇癪=困った行動ではなく、助けを求めるサイン
そう思って接することで、子どもとの信頼関係もより深まりますよ。

親の心の余裕も大切。無理せず頼れるアイテムに

癇癪対応って、ほんとうに疲れますよね…。
どんなに子どもの気持ちを理解しようと思っても、毎回毎回うまくいくわけじゃない。疲れ果てる日だってある。

そんなときは、「ちゃんとやらなきゃ」「叱っちゃいけない」って自分を責めすぎないでください。

むしろ大切なのは、親自身の心の余裕を確保すること
そのためにも、グッズを“子どもの癇癪のため”だけじゃなく、“親の安心材料”として使っていいんです。

  • 「このグッズがあると、私は落ち着いて対応できる」
  • 「にぎにぎを渡すと、自分も少し気持ちが切り替えられる」
  • 「お気に入りのアイテムがあることで、外出のハードルが下がった」

こんなふうに、“自分を助けてくれるアイテム”として考えると、もっと気楽に使えるようになります。

子どもだけでなく、親もラクになれる工夫をしていくことが、癇癪対策を続けていくうえでとっても大切です。

「困ったときの1個」がある安心!落ち着くグッズで笑顔の毎日を

癇癪って、子どもにとっても親にとっても本当にしんどいもの。
でも、そこにひとつでも「これがあれば安心できる」というアイテムがあるだけで、気持ちの負担がグッと軽くなることってありますよね。

今回ご紹介した落ち着くグッズ10選は、どれも実際に多くのご家庭で「癇癪の予防や対応に役立った」と感じられているものばかり。
もちろん、すべての子に効果があるわけではありません。
でも、試してみることで「うちの子はこういう感覚が落ち着くんだ」と新しい気づきが得られることもよくあります。

子どもの「落ち着く力」を引き出すアイテム

グッズは、ただの“おもちゃ”ではありません。
うまく使えば、子ども自身が「どうしたら落ち着けるか」を学び、自分で気持ちを整える力を育てていく手助けになります。

たとえば、イヤーマフを自分でつける、にぎにぎを取り出して気持ちをクールダウンする…
そんな姿は、まさに“自分を理解してコントロールしようとする力”の芽生えです。

「困った行動を減らす」のではなく、「安心できる方法を見つけていく」ことが何より大切
グッズは、そのきっかけにもなってくれます。

親の「困った…」をやわらげる安心ツール

そして、もうひとつ忘れてはいけないのが、親の心の安心にもつながるということ。

「これがあるから大丈夫」
「このアイテムで切り替えられることもある」
そう思えるだけで、癇癪が起きたときの対応がほんの少し楽になるんです。

親の心にゆとりがあると、子どもも安心しやすくなります。
だからこそ、落ち着くグッズは“親子の安心を支える道具”としてどんどん活用してOK!

無理に完璧を目指さず、「頼れるものはどんどん頼る」くらいの気持ちでちょうどいいんです。

どれか1つからでもOK!相性のよいグッズを見つけてみよう

「うちの子に合うかな?」
「試すのがちょっと不安…」

そんな気持ちがあるときは、まず気になるグッズを1つだけ試してみるところから始めてみましょう。
100均でそろえられるアイテムも多いので、気軽にチャレンジできます。

「これがあれば安心」「このグッズがあって助かった」——そんなアイテムに出会えると、
日々の育児や外出がちょっと楽になって、親子で笑顔になれる時間が増えていくはずです。

癇癪と向き合う毎日は、決して楽なことばかりじゃないけれど、
グッズや関わり方の工夫で、「できた!」「落ち着けた!」という小さな成功体験を積み重ねていけますように。

あなたとお子さんにぴったりの“安心アイテム”が、見つかりますように。

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この記事を書いた人

約30年の間に培った障害福祉分野での知識や経験を、このブログで余すことなくお伝えしていきます。
所持資格:社会福祉士・介護福祉士・介護支援専門員等

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