「家庭療育」って難しい?そんな不安を解消します!
子どもの発達に気になることが出てくると、「療育って必要なのかな?」「でも、うちでは専門的なことはできないし…」と、不安になる方も多いと思います。
実際、「家庭で療育をする」という言葉だけ聞くと、なんだか難しそうに感じますよね。でも大丈夫。家庭療育は特別な知識や資格がなくても、誰でも今日からできるんです。

まずは、そもそも療育とは何か、そしてなぜ今「家庭での療育」が注目されているのか、一緒に見ていきましょう。
療育ってなに?家庭でやっていいの?
「療育(りょういく)」という言葉、聞いたことはあっても、ちゃんと説明できる人は少ないかもしれません。
簡単にいうと、療育とは子ども一人ひとりの発達に合わせた関わりや支援のことです。特に発達に特性のある子どもに対して、「できた!」を少しずつ増やしていくための工夫や環境づくりを指します。
専門の療育施設や支援センターなどで行われることも多いですが、家庭でも日常生活の中で無理なく取り入れられるのが「家庭療育」です。
「専門家じゃないとできないのでは?」と思われがちですが、実はそんなことはありません。おうちの中でも、おもちゃや絵本、家事の手伝いなどを通して、遊び感覚でできる療育はたくさんあります。
なぜ家庭療育が注目されているの?
最近では、療育施設の需要が増え、なかなか予約が取れないという声も多く聞かれます。
その一方で、「自分の子どもの特性に合わせて、家庭で日常的にサポートできる方法を知りたい」という保護者のニーズも高まっています。
また、家庭療育にはこんな3つの大きなメリットがあります:
- 子どもが安心できる環境で取り組める
⇒ 自宅という慣れた場所だから、無理なく自然に行動できる。 - 毎日の生活の中に取り入れやすい
⇒ 特別な道具や準備がなくても、いつもの遊びや会話を工夫するだけでOK。 - 保護者との関わりが深まる
⇒ 一緒に過ごす時間が増え、子どもの成長に気づきやすくなる。
もちろん、すべてを家庭で完結させる必要はありません。専門機関との併用も、もちろんOK。大切なのは「家庭でもできることから始める」という柔軟な姿勢です。
この記事の使い方|初めての方でも迷わない!
このブログ記事では、「家庭でできる簡単な療育アイデア」を初心者向けにわかりやすく紹介していきます。
内容は次のように分かれています:
- 家庭療育の基本知識(第1章)
- 遊びながらできる具体的な療育アイデア15選(第2章)
- 続けるコツやよくある悩みへのアドバイス(第3章・第4章)
それぞれのアイデアは、五感・言葉・運動・生活スキル・社会性など、発達をバランスよく支える構成になっているので、「うちの子に合いそうなもの」から気軽に試してみてくださいね。
「これならできそう!」という気持ちを大切に、一歩ずつ取り入れていきましょう。
次章から、まずは家庭療育の基本についてやさしく解説していきます。
第1章|家庭でできる療育ってどんなこと?基本をやさしく解説
「家庭で療育」と聞くと、「なにをすればいいの?」「本当に家でもできるの?」と感じる方も多いと思います。でも大丈夫!この章では、療育の基本と、家庭での取り組みに役立つポイントをわかりやすくお伝えしていきます。
そもそも療育とは?発達支援との違いも知っておこう
まず、「療育(りょういく)」とは、発達に特性のある子どもたちが、自分の力をのびのびと発揮できるようにするための支援のことを指します。
たとえば、「人との関わりが苦手」「言葉の発達がゆっくり」「落ち着いて座っていられない」といった子どもの個性に対して、その子に合わせた関わり方や環境調整をするのが療育の目的です。
一方、「発達支援」という言葉もよく使われますが、こちらはより広い意味を持っていて、発達が気になるすべての子どもたちへの支援全般を指します。療育はこの発達支援の中の一部と考えてもよいでしょう。
そして、ここが大事なポイントですが、療育=専門家しかできないものではありません!
家庭での遊びや声かけ、生活の中でのちょっとした工夫が、じつは立派な療育になるんです。
たとえば:
- 「洗濯物を一緒にたたむ」⇒順序性や集中力の練習
- 「ブロック遊びをする」⇒手先の発達や創造力UP
- 「お店屋さんごっこ」⇒言葉のやりとりや社会性の育成
このように、日常の中にあることをちょっと意識するだけで、子どもの育ちをサポートできるんです。
家庭療育の3つのメリットと気をつけたいポイント
療育施設に通うのはもちろん有効ですが、実は家庭療育にも大きなメリットがあります。代表的なのは以下の3つです。
①安心できる環境でのびのび取り組める
おうちは子どもにとって一番リラックスできる場所。「緊張しない」「いつもの空間で安心できる」ことが、チャレンジの第一歩になります。
②生活の中に自然に取り入れられる
わざわざ時間を作らなくても、日常の遊びや家事の中に組み込めるのが家庭療育の魅力です。子どもの「今」に合わせた対応がしやすいのもポイント。
③親子のコミュニケーションが深まる
親がじっくり関わることで、子どもの変化や成長に気づきやすくなるんです。信頼関係もグッと強まります。
ただし、気をつけたい点もあります。それは、「頑張りすぎないこと」!
家庭療育は継続がカギなので、「今日はちょっと無理かも…」という日は休んでOK。完璧を目指すより、“ゆるく楽しく”がいちばん大切です。
まずはここから!家庭療育を始める前に準備したいこと
「やってみようかな」と思ったら、準備はそんなに難しくありません。必要なのは、“やってみたい気持ち”と“子どもに合った方法を見つける”ことだけ。
子どもの特性をざっくり把握しよう
難しく考える必要はありません。「こんな遊びが好き」「こういうときに困ることがある」といった観察から始めればOK。
発達検査を受けていなくても、子どもの“今の姿”を知ることがスタート地点です。
小さな目標を立ててみる
いきなり「社会性を育てたい!」ではなく、「“ありがとう”が言えたらOK」くらいのスモールステップが大切。うまくいったらいっぱい褒めてあげてくださいね。
使う道具は家にあるもので十分!
特別な教材は不要です。ペットボトルや段ボール、洗濯ばさみなど身近なものが立派な療育グッズに早変わり。必要に応じて100均を活用するのもおすすめです。
\ここまでのまとめ/
- 療育とは、子どもの発達をサポートするための関わりや支援のこと
- 家庭でも遊びや生活の中で自然に取り入れることができる
- 家庭療育には、安心・継続しやすい・関係性が深まるなど3つの大きなメリットがある
- 始める前には「特性の観察」「小さな目標」「道具の工夫」を意識しよう
- がんばりすぎず、楽しくゆるく続けることが成功のカギ!
第2章|【ジャンル別】家庭でできる!簡単療育アイデア15選
さあ、ここからはいよいよ実践編!
この章では、家庭で無理なく取り入れられる簡単な療育アイデアを「ジャンル別」に15個ご紹介します。
「療育って、遊びながらやっていいの?」と思う方もいるかもしれませんが、実は“遊び”こそが、子どもにとって最高の学びの場なんです。特に発達に特性のある子どもたちは、遊びの中で「感覚」「ことば」「体の使い方」「生活スキル」「社会性」など、さまざまな力を自然に身につけていきます。
ここでは5つの分野(感覚あそび/ことば・コミュニケーション/運動あそび/生活スキル/社会性・ルール理解)にわけて、それぞれ3つずつ、合計15個の家庭療育アイデアを紹介していきます。
どれも特別な準備はいらない、家にあるもので今日からすぐにできるものばかりです。
「うちの子にはどれが合いそうかな?」と想像しながら、ぜひ気軽に読み進めてくださいね。
【1】感覚あそび編|「五感」を刺激して感覚のバランスを整える
感覚あそびは、感覚統合(触覚、聴覚、視覚などの情報を整理して行動する力)を育むのにぴったり。感覚が過敏・鈍感な子にも効果的です。
【2】ことばとコミュニケーション編|遊びながら“伝える力”を伸ばす
言葉の遅れが気になる子には、楽しいやりとりの中で「聞く・話す・まねる」力を育てるのが大切。絵カードやごっこあそびが大活躍します。
【3】運動あそび編|体を動かしながら脳と心を育てよう
運動は単なる体力づくりではなく、集中力・空間認知・バランス感覚など、脳の発達とも深く関係しています。室内でもできる遊びを紹介します。
【4】生活スキル編|毎日の中で“できること”を増やしていく
「着替える」「片づける」「お手伝いをする」などの行動は、すべて自立に向けた大事なステップ。遊びながら生活スキルも身につけていきましょう。
【5】社会性・ルール理解編|“人と関わる力”をおうちで楽しく練習!
友だちとの関わりや集団の中でのルール理解は、どうしても苦手に感じる子が多い分野。でも、家族との遊びの中で少しずつ練習することができます。
それぞれのジャンルに、どんな療育アイデアがあるのかは次のセクションで詳しくご紹介していきます。
どれも実際に多くの家庭や療育現場で使われている、効果的で楽しいアイデアばかりです。お子さんの興味に合わせて、気になるものからぜひ取り組んでみてくださいね!
感覚あそび編|五感を育てる!楽しくてクセになる感覚療育3選
子どもって、「感覚」にすごく敏感ですよね。ふわふわのタオルを握ったり、シャリシャリの氷を触ったり、急に砂の感触を嫌がったり…。実はこれ、「感覚統合」の発達の途中でよくあることなんです。
感覚統合とは、視覚・聴覚・触覚・嗅覚・味覚など、いわゆる“五感”をバランスよく使えるようにする脳の機能のこと。発達に特性のあるお子さんの中には、感覚が「過敏」または「鈍感」な場合があり、それが日常生活に影響することも少なくありません。
そんなときにおすすめなのが、遊びを通して感覚をゆるやかに刺激し、心地よい体験を重ねていく「感覚あそび」です。今回は家庭で今すぐできる、楽しくてクセになるアイデアを3つご紹介します!
①ポットン落とし|手先を使って集中力アップ!
「ポットン落とし」は、ペットボトルやタッパーに穴をあけ、そこにボタンやペットボトルキャップを“ポットン”と入れていくだけのシンプルな遊び。
…ですが、これが意外と奥深い!
子どもはこの遊びを通して、
- 手先の微細運動(指先を使う力)
- 集中力
- 目と手の協応(見たものに手を合わせる力)
といった、基礎的な発達スキルをぐんぐん伸ばしていきます。
また、子どもによっては「カチッ」「カラカラッ」という音に喜んだり、物が落ちる様子にワクワクしたりと、聴覚や視覚への刺激も豊富。
さらに、材料はすべて家にあるものでOK。コストもかからず安全に遊べるのが大きな魅力です。
②小麦粉ねんど|触って楽しい!感触遊びの王道
小麦粉ねんどは、触覚を育てる感覚遊びの王道!
手でこねたり、ちぎったり、丸めたりすることで、“触る”という感覚に慣れていくことができます。
特に触覚が過敏な子には、最初は抵抗があることもありますが、保護者が一緒に楽しそうに触っている姿を見せると、ちょっとずつ興味を持ってくれることも。
ポイントは無理強いしないこと。最初は見ているだけでもOKです。
また、着色料でカラフルにしたり、アロマオイルを少し混ぜて香りづけしたりと、五感をまるごと刺激するアレンジもできます。
「自分で作るところから始めてみよう!」というのもおすすめで、計量・混ぜる・こねるといった工程も立派な療育になります。
※小麦アレルギーがある場合は、安全な代替ねんど(米粉ねんど、片栗粉ねんどなど)を使ってくださいね。
③洗濯ばさみモンスター|指の力を育てるシンプル工作
こちらは手軽さNo.1の感覚あそび!
画用紙でモンスターの顔を描いた台紙を用意して、口の部分に洗濯ばさみをパクパクはさませるだけ。
洗濯ばさみを開いたり閉じたりする動作は、指の筋力や操作性を鍛えるのに最適です。特に「鉛筆がうまく持てない」「ボタンがとめられない」といった手先の不器用さが気になる子には、遊び感覚で取り入れられて◎。
遊びのバリエーションも豊富で、
- 「モンスターにごはんを食べさせよう!」とおままごと要素をプラス
- 色分けして「赤いばさみだけ使ってみよう」と色の認識遊び
- タイマーを使って「何秒で全部つけられるかチャレンジ!」も人気
など、遊びながらルール理解や集中力、達成感も育てられます。


\ここまでのまとめ/
- 感覚あそびは「五感」を刺激しながら、感覚統合をやさしく育てる遊び
- 「ポットン落とし」は、手先・集中力・目と手の連動力を育てる万能アイテム!
- 「小麦粉ねんど」は、触覚を育てながら五感全体へのアプローチも可能
- 「洗濯ばさみモンスター」は、指の力と遊びの幅を同時に広げる簡単工作
- 無理なく・楽しく・安全に!感覚あそびは家庭療育のファーストステップにぴったり
言葉とコミュニケーション編|遊び感覚でことば力を伸ばす3選
ことばの発達は、子どもによって本当にさまざま。まわりの子より話し始めるのが遅いと、不安になる保護者も多いかもしれません。でも、「言葉」って、遊びややりとりの中で自然と育つものなんです。
この章では、家庭でも気軽に取り入れられる言葉とコミュニケーション力を育てる遊びを3つご紹介します。
言語聴覚士や療育現場でもよく活用されている方法をベースに、「遊びながら言葉を引き出す」コツを詰め込みました!
④絵カードあそび|語彙がグングン増える!
絵カードは、言葉の発達支援で昔から定番のアイテム。
「リンゴ」「ねこ」「ジャンプ」など、イラストと言葉をセットで見せることで、語彙のインプットとアウトプットを同時にうながすことができます。
カードの使い方はアイデア次第で自由自在!
たとえば:
- 「○○はどれ?」と選ぶゲーム → 理解する力
- 「これはなに?」と答える → 発話を引き出す
- 「同じ仲間で分けてみよう」→ 分類力や概念理解
特に視覚優位の子(=目から情報を得やすいタイプ)には効果絶大です。
市販のカードを使ってもOKですし、写真やイラストを印刷して自作するのもおすすめ。100均のカードリングを使えば、外出先にも持っていけて便利です。
⑤まねっこゲーム|ジェスチャーで楽しくやりとり力アップ
言葉がまだ出てこない子や、言葉でのやりとりが苦手な子にもぴったりなのが、「まねっこゲーム」。
たとえば「バンザーイ」「グルグルパンチ」「手をたたこう」などのジェスチャーをまねする遊びです。
この遊びのすごいところは、非言語コミュニケーションの基礎が自然と身につくところ。
子どもはまねをしながら、「相手の動きを見て理解し、自分の体で表現する」練習をしているんですね。
さらに、やりとりが成立することで、「伝わった!」「一緒にできた!」という達成感も味わえます。
特に以下のようなお子さんにおすすめです:
- 表情が乏しい/視線が合いにくい
- お友だちとのやりとりが苦手
- 発語はまだ少ないけど、体を動かすのは好き!
「まねっこクイズ」や「動物のまねっこごっこ」など、バリエーションをつけて飽きずに楽しめますよ♪
⑥絵本タイム+質問遊び|「なんで?どうして?」を引き出す工夫
絵本の読み聞かせは、どの家庭でもやっている王道の関わり。
でも、ちょっとした“質問タイム”を加えることで、言葉のキャッチボールの練習に早変わりします。
たとえばこんな感じで問いかけてみてください:
- 「この子、何してるところ?」
- 「なんで泣いてると思う?」
- 「どうなると思う?」(予想)
- 「○○だったらどうする?」(自己表現)
こうした問いかけは、語彙だけでなく、感情理解や思考力、想像力の発達にもつながるんです。
最初はうまく答えられなくてもOK。「うーん…」と考えるだけでも立派な力になります。
また、質問のハードルを下げるには、
- 指さしで答えてもOKにする
- 選択肢を出してあげる(「Aかな?Bかな?」)
- 自分の感想も交えながら会話を進める
など、子どものペースに合わせて“答えやすい形”に調整してあげることがポイントです。


\ここまでのまとめ/
- 言葉とコミュニケーションは“楽しいやりとり”から自然に育つ
- 「絵カードあそび」は語彙・理解・表現すべてを育てる万能ツール
- 「まねっこゲーム」は非言語コミュニケーションの練習に最適!
- 「絵本+質問タイム」で、考える力・話す力・感情理解までアプローチ
- “正解を求めすぎない”“失敗しても大丈夫”が成功のカギ
運動あそび編|体を動かして脳を育てる!室内でできる3選
「運動」って聞くと、外に出て走ったり、公園で遊んだり…というイメージがあるかもしれませんが、実はおうちの中でもじゅうぶん効果的な運動療育ができちゃいます。
そもそも運動は、筋力や体力をつけるだけでなく、バランス感覚・空間認知・集中力・自信・自己コントロール力など、“脳の育ち”にも深く関わっている分野なんです。
特に、発達に特性のある子どもは、体の使い方がちょっと不器用だったり、「じっとしていられない」「姿勢が崩れやすい」「転びやすい」といった特徴があることも。
そんな子どもたちには、“楽しみながら体を動かす経験”を増やすことが、自己調整力の向上や自信にもつながります。
今回は、おうちで簡単にできる室内向け運動療育アイデアを3つご紹介します!
⑦バランス遊び|体幹&姿勢をゲーム感覚でトレーニング
バランス遊びは、見た目以上に全身を使う運動。
特に育てたいのが「体幹(たいかん)」。これは、いわゆる体の芯の力で、姿勢を保つ・座っていられる・手先をうまく動かせるといった土台になる力です。
おすすめは「バランスストーン」や「クッション渡り」など、高低差や不安定さを利用した遊び。家庭でもタオルを丸めたり、ダンボールやクッションを並べたりするだけで、即席サーキットが完成します。
例:
- 「落ちたらワニに食べられるゲーム!」と設定するとやる気倍増
- タイマーで「何秒でゴールできるかチャレンジ」も◎
子どもにとってはただの遊びでも、楽しみながら姿勢・バランス・集中力を育てられる最高のトレーニングになります。
⑧風船バレー|反射神経&チームワークを伸ばそう!
風船は家庭療育の強い味方!中でも「風船バレー」は大人気の運動遊びです。
使うのは風船だけ。なのに、想像以上にたくさんの発達要素に働きかけてくれます。
たとえば:
- 空間認知(どこに風船があるかを把握)
- 反射神経・タイミングを合わせる力
- 順番を待つ・交代するルール理解
- 親子・兄弟とのやりとり=社会性の練習
1対1でもOKですし、ぬいぐるみを「審判」にしても子どもは盛り上がります(笑)
ルールはゆるく、「相手に返せたらOK」くらいで始めるのがおすすめ。慣れてきたら「片足でやってみる」「利き手じゃないほうで返してみる」など、発展も可能です。
風船は軽くてケガの心配が少なく、部屋の中でも安全に遊べるのがうれしいポイント!
⑨布トンネルくぐり|くぐってワクワク!感覚統合の第一歩
「くぐる」「もぐる」「通る」――こうした動きには、意外とたくさんの感覚と運動スキルが使われています。
布トンネルくぐりは、狭い場所を通ることで
- 前庭感覚(バランスや姿勢を保つ感覚)
- 固有感覚(自分の体が今どう動いているか)
- 空間認知力
といった、感覚統合の基礎を育てる遊びになります。
市販のトンネルがなくても大丈夫。
椅子を2脚並べて、その上にブランケットをかけるだけで、立派な即席トンネルが完成します。
さらにおすすめのアレンジは「お宝探しミッション」。
トンネルの中におもちゃを隠して、「宝物をゲットして戻ってこよう!」というストーリーをつけると、冒険気分で夢中になれること間違いなしです!
\ここまでのまとめ/


- 運動あそびは、体だけでなく脳と心の発達にもつながる大切な遊び
- 「バランス遊び」は体幹・姿勢・集中力の土台を楽しく育てる
- 「風船バレー」は、反射神経・空間認知・社会性まで幅広く鍛えられる万能あそび
- 「布トンネルくぐり」は、感覚統合の力をやさしく刺激する感覚×運動遊び
- 安全に配慮しつつ、子どもが“楽しい!”と感じる工夫を取り入れるのがコツ
生活スキル編|日常に療育をプラス!実用性バツグンの3選
療育って聞くと、つい「特別な遊び」や「専門的なトレーニング」をイメージしてしまうかもしれません。でも実は、毎日の生活そのものが最高の療育の場になるんです。
生活スキルというのは、「着替える」「片づける」「お手伝いをする」「時間を守る」といった、子どもが自立していくうえで欠かせない力のこと。発達に特性のあるお子さんは、この生活スキルがつまずきポイントになりやすいこともありますが、そこを支えるのが家庭でのちょっとした声かけや工夫なんです。
この章では、遊び感覚で取り組める実用性バツグンの生活スキル療育アイデアを3つご紹介します!
⑩おしごとマッチング|家事を通して達成感&役割を学ぶ
「お手伝い=療育?」と思うかもしれませんが、これが本当に奥深いんです。
たとえば:
- 洗濯物を色別に分ける → 分類の力・色の認識
- タオルをたたむ → 手先の器用さ・順序性
- 食器を並べる → 位置の認識・責任感
こうした日常の家事を、“おしごと”として任せてみることで、子どもにとっての大きな「成功体験」や「自己肯定感」につながるんです。
おすすめは「おしごとカード」を作ること。
「今日のミッション!」としてタスクを提示すると、ゲーム感覚で取り組めるうえ、視覚的にもわかりやすいので安心です。
さらに、「ありがとう」「助かったよ」と言葉でしっかり伝えることで、“自分の役割”を意識する力も自然に育ちます。
⑪おかたづけゲーム|遊びながら習慣づく!
「片づけなさい!」って何度も言いたくないですよね…。
そんなときに使えるのが、「おかたづけ=遊び」に変える工夫です。
例えば:
- タイマーを使って「何分で全部しまえるかチャレンジ!」
- 色や形ごとに仕分けて「赤いものだけ先に入れてみよう」
- 音楽を流して「終わるまでに終わらせようリズムゲーム」
このように、ゲーム性やルールを加えることで、子どもは自然と集中して動いてくれるようになります。
また、ラベル付きの収納や写真カードなどの視覚支援を取り入れることで、片づけの流れが“見える化”されてわかりやすくなります。
習慣化のコツは、「毎回ちょっとだけ」でOK。毎日1回の成功体験を積み重ねることが、長期的な自立につながっていきます。
⑫着替えチャレンジ|時間を決めて達成感UP!
「服を着るのに時間がかかる…」「途中で遊び始めて進まない…」という悩み、ありませんか?
そんなときは、「チャレンジ感覚」で取り組むと、子どもが前向きになれることが多いです。
たとえば:
- 「1曲終わるまでに着替えられるかな?」
- 「10秒で靴下履けるかな?」
- 「タイマーが鳴るまでにズボンをはけるか勝負!」
時間を意識しすぎるとプレッシャーになることもあるので、あくまで“遊び”の延長として取り入れることがポイントです。
さらに、うまくできたらしっかりとほめる。「すごいね!」「早くできたね!」という肯定的な声かけが、「またやってみよう!」というやる気を引き出します。
また、スモールステップも大切。
最初は「靴下だけ」「シャツだけ」といったように、一部から取り組むことで負担が少なく、成功体験につながりやすくなります。


\ここまでのまとめ/
- 生活スキルは“日常生活”そのものが療育のチャンス!
- 「おしごとマッチング」は、家事を通して達成感と役割意識を育てる
- 「おかたづけゲーム」は、片づけを“遊び化”して習慣づける工夫がポイント
- 「着替えチャレンジ」は、時間設定とスモールステップで達成感をアップ!
- 「やらせる」よりも「一緒に楽しむ」視点が子どものやる気を引き出すカギ
社会性&ルール編|「みんなと遊ぶ力」を育てる3選
「お友だちとうまく遊べない」「一緒に遊んでいるのに、やりとりが続かない」――
こんなお悩み、ありませんか?
発達に特性のあるお子さんにとって、“他者との関わり”はとても大きなチャレンジのひとつです。相手の気持ちを想像したり、言葉や表情でやりとりしたり、場面に応じたふるまいを選んだり…。大人にとっては当たり前のように感じることでも、子どもにとっては一つひとつが学習の対象なんですよね。
だからこそ、「社会性」「ルール理解」を育てるには、遊びの中で“自然に”経験していくことがとても大切。無理に教えるより、まずは楽しくやってみるところからがスタートです!
この章では、そんな「人と遊ぶ力」を伸ばせる、家庭でできる簡単な遊びを3つご紹介します。
⑬ターンあそび|“順番”を学べる定番ゲーム
「順番を待つ」って、実はかなり高度なスキルなんです。
自分の番じゃないときに待つ、相手の行動を見てから動く、ルールに従って動く…というのは、自制心・ルール理解・他者意識がセットになって初めてできるもの。
そこでおすすめなのが、「ターンあそび」。
たとえば:
- ボールを交互に転がす
- ブロックを一個ずつ積み上げる
- トランプやUNOなどのカードゲームを使う
といった、「交互に行動する」タイプの遊びがぴったりです。
「順番」といっても、最初は“交互”が成立するだけでもOK!
そこから徐々にルールを複雑にしていくと、子どもは自然と他人とのやりとりに慣れていきます。
ちなみに、順番を“見える化”する工夫(例えば「◯◯くんの番だよ」と名前カードを出すなど)も、理解を助けてくれますよ。
⑭ごっこあそび|やりとりの基本はここから!
「いらっしゃいませ〜!」「これ、くださーい」――
ごっこあそびは、日常のやりとりを模倣する最高のトレーニングツールです。
特に「お店屋さんごっこ」「お医者さんごっこ」など、役割を決めて遊ぶスタイルは、社会性の基礎をたっぷり育ててくれます。
こんな力が育ちます:
- 相手の言葉を聞いて返す力(やりとり)
- 役になりきることで視点を変える力(想像力・共感性)
- 状況に合わせてふるまう力(柔軟性・即時反応)
「いきなりセリフが出ない…」という子には、保護者が一緒に参加して見本を見せてあげる“モデリング”が効果的です。ぬいぐるみやフィギュアを使って会話のきっかけをつくるのもアリ!
無理に話させるより、「楽しそう!」「やってみたい!」という気持ちを引き出すことが第一歩です。
⑮ありがとうのお手紙|気持ちを伝える第一歩
「ありがとう」「ごめんね」「うれしかった」――
こうした“気持ちを言葉にする力”も、社会性の大切な一部。でも、恥ずかしさや言葉の難しさで、なかなか口に出せない子も多いですよね。
そんなときにおすすめなのが、「ありがとうのお手紙」。
- 絵やシールを貼ってもOK
- 短い言葉だけでもOK
- 書くのが難しければ、大人が代筆してもOK
大切なのは、気持ちを“誰かに向けて表現する”という体験を積むことです。
また、「ありがとうをもらったときのうれしさ」も同時に体験することで、“伝えることの喜び”が定着していきます。
週に1回、「ありがとうデー」を作って交換するのもおすすめ。家族みんなでやれば、子どもも「ぼくも書きたい!」と参加しやすくなりますよ。


\ここまでのまとめ/
- 社会性やルール理解は“経験”からじっくり育つスキル
- 「ターンあそび」で順番を待つ、交互に動く力を楽しく身につけよう
- 「ごっこあそび」は、会話・役割・想像力などを総合的に伸ばせる万能遊び
- 「ありがとうのお手紙」は、感情を言葉にする第一歩にぴったり
- “できる・できない”よりも“経験したかどうか”が大事! 楽しく関わる姿勢が一番のサポートに
第3章|続けられる家庭療育のコツ|子どもが夢中になる工夫とは?
家庭での療育、いろいろ試してみたくなりますよね。でも…
「最初はノリノリだったのに、すぐ飽きちゃった」
「今日はなんだか気が乗らないみたい…」
そんな日も当然あります!
家庭療育をうまく続けていくには、無理なく・楽しく・気楽にやることが一番のカギ。この章では、「どうすれば子どもが夢中になってくれるか?」「続けやすくするために親ができる工夫って?」をテーマに、実践のコツをお伝えします。
子どもが飽きない!遊びを広げるアイデア集
子どもって本当に正直。興味があるときは集中力バツグンですが、飽きたらすぐ切り替わっちゃうんですよね。だからこそ、同じ遊びでもちょっとした工夫で“マンネリ”を防ぐのがポイントです。
たとえば:
- テーマを変える(例:今日の絵本は「動物特集」)
- ご褒美スタンプを導入して達成感を強化
- 「選ばせる」ことで主体性を引き出す(「どっちからやりたい?」)
また、子どもの“好き”をとことん活かすのも◎!
電車好きなら「電車でポットン落とし」、プリンセスが好きなら「ごっこ遊びで着替えチャレンジ」など、その子の“推し”に寄せたアレンジが驚くほどハマることもあります。
うまくいかない日もある!そんな時の考え方
「今日はやりたくない」「何をやっても泣いてしまう」――
そんな日は、思いきってお休みでOK!
家庭療育の最大のメリットは、“自由度が高い”ということ。
子どもにも大人にも調子の波はあるので、うまくいかない日は「今日はそういう日なんだ」と切り替える勇気も大事です。
また、「やるはずだったことができなかった」ときよりも、
「今日はこの1つだけできたね!」に目を向ける姿勢が、結果的に継続につながります。
焦らず、一緒に笑っていられる時間がいちばんの療育です。
家族みんなで楽しもう!パパ・兄弟も巻き込んで実践
家庭療育は、何もママだけが頑張るものではありません。
むしろ、家族みんなが自然に関わることで、子どもはもっと安心してチャレンジできるようになります。
- パパに「まねっこゲームの先生」役をお願いする
- 兄弟と「風船バレーでチーム戦」
- 家族で「ありがとうお手紙リレー」
など、療育を“家族の遊び時間”にしてしまう発想がとてもおすすめ。
兄弟にとっても、関わり方を学べる良い機会になりますし、「家族で一緒にできた!」という体験は、子どもの自信や社会性にも大きくプラスになります。
スマホで記録!「できた!」の見える化でやる気UP
療育って、“目に見えにくい成長”が多いもの。でも、記録することで気づける変化は想像以上です!
スマホで簡単にできるのがこちら:
- 写真を撮って「できたよアルバム」を作る
- 動画で成長記録(あとで見返すと感動モノ!)
- ひとこと日記アプリで記録を残す(「今日は○○に成功!」)
これらを習慣にすることで、子どもの成長が可視化され、親のモチベーションも上がるんです。
また、記録は専門機関とのやりとりや相談時にも役立つので、家庭療育の“見える成果”としての活用価値も◎!
家庭療育は「毎日やらなきゃ」と思うとしんどくなってしまいがち。でも、“週に1回でもできたらOK”“楽しく関われたらそれで十分”というスタンスが、長く続けるためにはとても大事です。


\ここまでのまとめ/
- 飽きさせない工夫(道具・テーマ・選択肢)で、子どものやる気を引き出そう
- うまくいかない日は「そんな日もある」でOK!気楽に継続するのがポイント
- 家族みんなで関わると、子どもも安心&療育が“家庭の楽しい時間”に変わる
- スマホで記録しておくと、成長の可視化がモチベーションUPにつながる!
第4章|家庭療育に関するよくあるQ&A
ここまで読んで、「やってみようかな!」という気持ちが少しでも湧いてきた方もいれば、
「でも…うちだけでやってていいの?」「他の子と比べて焦る…」という不安や疑問が出てきた方もいるかもしれません。
そこでこの章では、家庭療育を始めるときによくあるリアルな悩みや不安に、客観的な視点でお答えしていきます。肩の力を抜いて読んでみてくださいね。
Q1. 家だけで本当に大丈夫?
これはよく聞かれる質問です。結論から言うと、「家庭療育だけ」でも十分に効果はあります。
もちろん、療育施設や専門機関と併用できるならそれに越したことはありません。
でも、「通えない」「予約が取れない」「合わなかった」など、いろいろな事情で家庭中心になるケースも多いのが現実。
大事なのは、“子どもの発達に合わせた関わりがあるかどうか”。
たとえ短い時間でも、子どもが安心できる環境で「楽しい」「できた!」を積み重ねていけるなら、それは立派な療育です。
専門機関がすべてではなく、家庭だからこそできる“柔軟さ”や“日常の中での支援”には大きな価値がありますよ。
Q2. 兄弟にどう関わってもらえばいい?
兄弟がいる家庭では、「どう関わらせたらいいのか分からない」という悩みもよく聞きますよね。
一緒に療育に巻き込んでいいのか、それとも別に過ごさせたほうがいいのか…判断がむずかしい場面もあるかと思います。
基本的には、兄弟も「自然なかたちで参加できる範囲」で関わるのが理想です。
たとえば:
- 一緒にまねっこゲームをする
- お手紙交換に参加してもらう
- 「おしごとマッチング」で兄弟とペアを組む
…など、兄弟も楽しめる形にアレンジすることで、「お互いを知る・協力する」体験に変えることができます。
ただし、無理に役割を与えたり、我慢させすぎない配慮も大切。兄弟自身のケアやフォローも忘れずに、“家族みんなで育ち合う”ような雰囲気づくりを心がけてみましょう。
Q3. 子どもが嫌がるときはどうしたら?
「やろうとしても全力で拒否された…」「すぐに飽きてどこかへ行ってしまう」
――これは家庭療育“あるある”です!
そんなときに大切なのは、「無理にやらせない」「気持ちに寄り添う」こと。
療育は、継続が前提です。そして、子どもにとって「イヤなもの」として定着してしまうと、次からのハードルがぐんと上がってしまいます。
おすすめはこんな対応:
- 遊びの内容を変える・短くする
- 「今日はお休みの日」にする
- 大人がまず楽しそうにやってみて“巻き込む”
また、「やりたくない」の裏には、「うまくできない」「失敗したくない」「疲れてる」などの理由がある場合も多いんです。
そんなときは、無理せず一歩引く勇気も、実は大きな支援になります。
Q4. ネットの情報はどこまで信じてOK?
最近では、InstagramやYouTube、ブログなどで療育の情報がたくさん発信されています。
とても参考になる一方で、情報が多すぎて逆に不安になる…という声も少なくありません。
そこで大切なのは、
- 「わが子に合うかどうか」を軸に取捨選択する
- 誰が書いている情報かをチェックする(専門家?経験談?)
- 「うちではこうしたらうまくいった」という一例として捉える
という3つの視点を持つこと。
SNSはあくまで“ヒント集”のようなもの。自分の子どもにそのまま当てはめるのではなく、「使えそうなところだけ真似してみる」くらいの気軽さでOKです。
また、不安が強いときは、自治体の発達支援センターや小児科、保健師さんなど信頼できる第三者に相談するのも大切な選択肢ですよ。
\ここまでのまとめ/
- 家庭療育だけでもOK!子どもに合った関わりがあれば十分効果あり
- 兄弟は“無理なく・楽しく”関わるのが理想。無理に巻き込まなくてOK
- 嫌がるときは無理にやらせず、気持ちに寄り添うことが最優先
- ネット情報は「一例」としてとらえて、自分の子どもに合うかを見極めよう
さいごに|家庭療育は「できること」からでいいんです
ここまでお読みいただき、ありがとうございました!
「療育」と聞くと、つい専門的で難しそうなイメージを持ってしまいがちですよね。でも実際には、家庭の中で“できること”を少しずつ積み重ねていくだけでも、子どもの成長にはしっかりつながっていきます。
たとえば、ペットボトルでポットン落としをしたり、風船でキャッチボールをしたり、一緒にお片づけをゲーム感覚でやってみたり…。それだけでOKなんです。
大切なのは、難しく考えすぎず、“完璧じゃなくていい”と自分にも優しくしてあげること。
「今日は10分だけ」「これ1個だけ」でも、その関わりが子どもにとっては“心に残る学びの時間”になります。
療育に正解はありません。子どもの個性に合わせて、家族に合ったペースで取り組んでいけば大丈夫。
ときには「うまくいかないな…」と感じる日もあると思いますが、そんなときこそ焦らず、“親子で笑いながら、ゆるっと続ける”気持ちが何よりのコツです。
そして、何より大事なのは、子どもと一緒に過ごすその時間を「楽しむこと」。親が笑顔でいるだけで、子どもは安心して伸びていけます。
\まとめてみると/
- 家庭療育は「できること」からでOK!特別なことは必要ありません
- 毎日の生活や遊びが、そのまま子どもの発達を支える時間に変わる
- 完璧を目指さなくても大丈夫!10分でも、1つでも「できた」が大切
- 親子で楽しむことが、何よりのサポートであり、療育の土台になる
- 焦らず、比べず、その子のペースで“ゆるっと継続”を心がけてみましょう
この記事が、家庭での療育にチャレンジする一歩を応援できていたら嬉しいです。
「よし、ちょっとだけやってみようかな」と思えたら、もうそれがスタートラインです。
お子さんの毎日が、笑顔と「できた!」であふれるよう願っています!



以上、「【初心者向け】家庭でできる簡単療育アイデア15選|遊びながら子どもの発達をサポート!」でした。最後までお読みいただき、本当にありがとうございました!
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