小学校2年生で“学習障害(LD)”が目立つ理由とは?読み書き困難のサインを解説
小学校2年生になると、1年生のころよりも勉強のレベルがぐっと上がりますよね。
そのため、これまであまり気にならなかった子でも、「読みが遅い」「書くのが苦手」「計算だけつまずく」といった特徴が目立ちやすくなります。
もちろん、すべてのつまずきが学習障害(LD)とは限りません。
ただ、2年生の段階で見えてくるサインには、早めに気づいてサポートしてあげると伸びやすいポイントがたくさんあるんです。
ここでは、2年生に多い“つまずきの傾向”を、読み・書き・計算に分けてやさしく解説していきます。
なぜ2年生で急につまずく?発達特性と教科難易度アップが関係
2年生でつまずきが増える理由のひとつは、勉強内容が一気にレベルアップすることです。
- 漢字の画数が多くなる
- 音読する文章が長くなる
- 計算は「繰り上がり・繰り下がり」が登場
- 文章題が増えて内容を理解する力が必要
このように“つまずきポイント”が一気に増えるんですね。
また、発達障害の特性がある子は、
ワーキングメモリ(短い間に記憶して処理する力)や
注意の向けやすさ・集中のしやすさなどに個性があります。
そのため、
「理解はできてるのに、課題になるとうまくできない」
「家ではできるのに、学校ではミスが増える」
といったことが起きやすくなります。
つまり2年生は、“子どもの特性”と“勉強の難しさ”が重なりやすい学年なんです。
2年生に多い「読み」の困難|ディスレクシアに見られる典型症状
読みが苦手なタイプの学習障害は、ディスレクシア(読字障害)と呼ばれます。
2年生になると、次のような様子が目立ちやすくなります。
- 音読でよくつまる
- 同じ行を何度も読んでしまう
- 文章を読むと疲れやすい
- 読むスピードがとてもゆっくり
- 読み間違いが多い(例:似た形の文字を読み違える)
ディスレクシアの子は、“文字を目で見て音に変換する”作業に時間がかかることが多いです。
決して「やる気がない」「練習不足」ではありません。
脳の処理の得意・不得意が理由なので、
工夫をすればしっかり読みやすくなる可能性があります。
また、
「音読は嫌がるけど、内容を話すとよく理解している」
「聞く力はとても強い」
という子も多く、強みを生かしながらサポートしていくことが大切です。
「書くのが苦手」な子の特徴|漢字が覚えられない・字が汚い原因とは
書字が苦手な学習障害は、ディスグラフィア(書字障害)と呼ばれます。
2年生では次のような特徴が出やすいです。
- 漢字を覚えるのにすごく時間がかかる
- 字の形が安定しない(大きさがバラバラ)
- マス目からはみ出す
- 書くスピードがとても遅い
- 見本を写すのが苦手(板書が遅い)
これらは、視覚認知(形をとらえる力)や手先の器用さなどが関係していることがあります。
「丁寧に書きなさい」と言われても、
本人は本当に頑張っているんです。
ただ、文字を書く動作そのものが難しいため、
疲れやすく、集中が続きにくいこともよくあります。
書くことが苦手な子には、
- まず“書かせすぎない”
- 大きめのマスを使う
- なぞり書き → 模写 → 自立書きの順にステップアップ
などの工夫がとても効果的です。
計算が苦手な2年生に多い傾向|算数障害(ディスカリキュリア)のサイン
計算が苦手なタイプの学習障害は、ディスカリキュリア(算数障害)と呼ばれます。
2年生になると、次のようなつまずきが見えやすくなります。
- 繰り上がり・繰り下がりでミスが多い
- 暗算がとても苦手
- 数の大きさや順番の理解があいまい
- 文章題の内容がつかみにくい
- 時計・長さ・図形の理解が難しい
算数障害の子は、数のイメージ(数量感覚)がつかみにくいことが多いです。
そのため、ただプリントをやるだけでは理解が深まらないことがあります。
逆に、
- ブロックやおはじきを使う
- 10のまとまりを目で見て理解する
- 図を使って説明する
といった“視覚的な支援”はとても効果的です。
また計算が苦手でも、
言語力・理解力が高い子も多く、
算数以外の教科で力を発揮できることもよくあります。
学習障害(LD)のタイプ別特徴|読み書き困難・算数のつまずきを正しく理解する
「学習障害(LD)」とひとことで言っても、実はタイプがいくつかあります。
特に小学校2年生くらいになると、読み・書き・計算のつまずき方に“その子らしい特徴”がはっきりしてくることが多いんですね。
LDは決して“勉強が嫌い”とか“努力不足”という意味ではありません。
脳の得意・不得意のバランスによって、できること・苦手なことに差が出るという、とても自然な特性のひとつです。
ここでは、3つのタイプをわかりやすく説明しつつ、
「よく似ているけどLDではない場合」もあわせて紹介していきます。
読字障害(ディスレクシア)|音読が苦手・読み間違いが多い子の特徴
ディスレクシア(読字障害)は、“読むこと”がとくに苦手なタイプです。
小学校2年生では、次のような様子がよく見られます。
- 音読のスピードがとてもゆっくり
- 読み間違いが多い
- 一行読み終わる前に行を見失う
- 「読むだけで疲れてしまう」
ディスレクシアの子は、
文字を見て、音に変換する作業がゆっくりになりやすいんです。
でも実は、
「読むのが苦手=理解できない」ではありません。
・音読は苦手なのに内容はよく理解できている
・読み聞かせではしっかり話が追える
という子もたくさんいます。
つまり、読むスピードや正確さの問題と、理解力は別の能力。
だからこそ、工夫次第でぐんと読みやすくなったり、学びやすくなることが多いんです。
書字障害(ディスグラフィア)|漢字が書けない・文字が崩れる原因
ディスグラフィア(書字障害)は、“書くこと”が苦手なタイプです。
2年生になると漢字も増えるので、次のような困りごとが目立ちやすくなります。
- 何度練習しても漢字を覚えられない
- 字の大きさがバラバラ
- マス目の中にうまく書けない
- 書くスピードがとても遅い
- 板書(黒板を写す)がなかなか終わらない
書字障害の場合、
視覚認知(字の形をとらえる力)や
手先の動かし方、そのコントロールが関係していることがあります。
つまり、本人は「丁寧に書こう」と本気で頑張っていても、
字のバランスを整えたり、形をキープしたりするのが難しいんですね。
そして書く作業にエネルギーを使いすぎて、
「書く」だけで疲れきってしまうこともしばしば。
だからこそ、このタイプの子には
・書かせすぎない
・大きいマスを使う
・なぞり書きで視覚的に助ける
など、負担を軽くしながら練習できる方法がとても効果的です。
算数障害(ディスカリキュリア)|計算が遅い・文章題がわからない理由
ディスカリキュリア(算数障害)は、“数や計算の理解”が苦手なタイプです。
2年生で増えるこんなつまずきが特徴的。
- くり上がり・くり下がりがあやふや
- 暗算がとても苦手
- 数の大きさ・順番がわかりにくい
- 時計・長さ・図形の理解が難しい
- 文章題の意味がつかみにくい
算数障害の子は、
数のイメージ(量の感覚)がつかみにくいことが多いんです。
なので、ただプリントを繰り返しても、
頭の中に数量がうまく整理されず、理解が深まりにくいことがあります。
でも、
ブロック・おはじき・数直線・図解など、目で見てわかる教材を使うと理解しやすくなることも多いんです。
つまり、
「数字=抽象的なもの」ではなく、
「見える形」に変換してあげることがとても大きな助けになります。
LDとは限らない“似たつまずき”|ADHD・視覚認知・経験不足との違い
ここがとても大事なポイントです。
2年生でつまずきが見えても、
すべてがLD(学習障害)とは限りません。
つまずきの原因として、次のようなケースもよくあります。
① ADHDの特性によるもの
- 注意が散りやすい
- 板書の途中で気がそれる
- ケアレスミスが増える
これらは「できない」ではなく、
注意の向きやすさの特徴が影響していることがあります。
とこ君テストでケアレスミス多いと、すぐ『ちゃんとしなさい!』って言われちゃうよね。



でもね、ADHDの子は、“注意が動きやすい”という特性があるだけ。『ちゃんとしてない』わけじゃないのよ。



じゃあ必要なのは、“怒る”より“注意が向きやすい工夫”なんだね。
② 視覚認知の弱さ
- 文字の形を把握しづらい
- 行を飛ばして読む
- 漢字のパーツを覚えにくい
これはLDにとても似ていますが、アプローチ次第で改善しやすいケースも多いです。
③ 単に「経験不足」「練習量が少ない」だけの場合
- 書く経験が少ない
- 音読が苦手で避けてきた
- 計算の反復が少ない
この場合は、負担をかけない練習でスッと伸びることもあります。
つまり、
「LDなのか」「その他の理由か」を正しく区別することが、とても大切です。
そして、どんなケースでも共通して言えるのは、
“早く気づいて、合った方法で支援すれば必ず伸びる”ということ。
ママが「どう支えればいいか」を知るだけで、
子どもの学びの世界は本当に大きく変わります。
今日からできる!学習障害 2年生に効く“家庭学習サポート”完全ガイド
「うちの子、勉強になるとすぐ疲れちゃう…」
「どんな練習をすればいいのか分からなくて不安…」
そんなママさんも安心してください。
学習障害(LD)のある子は、やり方を変えるだけでスッと理解が進むことが本当に多いんです。
ここでは、2年生のつまずきやすい“読み・書き・計算”を中心に、
今日からすぐできて、負担も少ないサポート方法をまとめました。
読み支援|音読がスムーズになる!ディスレクシア向け練習法3つ
ディスレクシア(読字障害)のある子は、
「読めない」のではなく、文字を音に変換するのがゆっくりなだけ。
だから、ちょっとした工夫でグンと読みやすくなります。
ここでは特に効果が高い“3つの練習法”をご紹介します。
① 文章を短く区切って読む「チャンク読み」
長い文を見ただけでイヤになってしまう子には、
文を短く区切って読ませるだけで負担が大きく減ります。
例:
「今日は|学校で|楽しい|行事が|ありました。」
区切ることで、
- 視線の迷子が減る
- 内容を理解しやすい
- 読むスピードが安定する
などの効果があります。
② ママの“お手本読み+追い読み”
まずはママがゆっくり音読して、
そのあとに子どもが同じ文を読む練習方法です。
音のイメージをつかむのが得意な子にぴったり。
「お手本があると安心して読める」という子はとても多いです。
③ 行を色分けする「カラールーラー」
読み飛ばしが多い子には、
行に色をつけたり、透明の色つき定規を使う方法が効果的。
文字が見やすくなり、読み間違いも減りやすいんです。
書き支援|漢字が覚えられない子に効果的な書字トレーニング
漢字を覚えられない子は、
「書く練習が足りない」のではなく、
漢字構造を理解する力や、形をとらえる力が弱いことが多いんです。
書く量を増やすより、“覚えやすい工夫”をする方が効果的!
① 漢字を“パーツに分けて”覚える
漢字は丸ごと覚えるより、意味のあるパーツに分けた方が覚えやすいです。
例:
「海」→ さんずい+母+毎の一部
パーツに分けるだけで
視覚認知の負担が軽くなり、記憶に残りやすくなります。
② 書かせすぎない!3回書いたら合格にする
書字が苦手な子に「10回書きなさい」は苦痛そのもの。
むしろ疲れて覚えられません。
3回でOK。むしろそのほうが覚えやすい場合が多いです。
③ なぞり→写し→自分で書くの3ステップ
書く難しさをいきなり全部やらせるのはNG。
“できることから積み重ねる”のが大事です。
- なぞり書き(形を目で覚える)
- 見本を写す
- 自分で書く
この流れだと負担がぐっと下がります。
計算支援|繰り上がり・文章題に強くなる算数サポート法
算数が苦手な子は、
数字をイメージする力(数量感覚)が弱いことがあります。
プリントを増やすだけでは伸びにくいので、
“目で見て分かるようにする”工夫がとても効果的です。
① ブロックを使って10のまとまりを見える化
くり上がり・くり下がりが苦手な子には、
10個でひとまとまりを作る練習がぴったり。
「5+7」の場合、
5つと7つのブロックを合わせて、
10と2に分けることを“目で見て理解”できます。
② 文章題は“図にする”のが最強
文章題が苦手な子は、
文字情報だけでは処理が難しいことが多いです。
だから、
- 絵
- 図
- 数直線
などに書きおこすだけで、意味がつかみやすくなるんです。
③ 暗算が苦手なら「筆算でOK」にする
暗算が苦手な子に暗算を強制すると、
苦手意識が強くなるだけ。
むしろ筆算を使って正しく解けたほうが安心感が育ちます。
ワーキングメモリの弱さを補う家庭環境づくり(集中しやすい工夫)
ワーキングメモリが弱いと、
- 手順を覚えておけない
- 長い説明が頭に入らない
- 一度に複数のことができない
などの困りごとが起きます。
でも、環境を整えるだけで学習の負担がかなり軽くなります!
① 机の上は“必要なものだけ”にする
視界に情報が多いと、そのぶん注意が散りやすくなります。
シンプルな机=集中しやすい空間 が作れます。
② 手順カードを使って“今やること”を見える化
「まず音読、つぎに漢字」というように、
やることをカードやメモで一覧化すると、迷いが減ります。
③ タイマーで“短時間集中”を習慣にする
学習障害の子は、長時間の勉強より、
短い時間を繰り返すほうが効果的。
例:
・10分勉強 → 2分休憩
・5分勉強 → 1分休憩
このスタイルがとても合います。
やる気を引き出す声かけ|“できた!”を積み重ねる成功体験の作り方
LDのある子にとって一番の伸びどころは、
成功体験をコツコツ積み重ねること。
「できた!」の経験が増えると、
苦手なことにも挑戦できるようになります。
① 結果より“やった行動”をほめる
「頑張って読んだね!」
「最後まであきらめずに書けたね!」
行動をほめることで自信が育ちます。
② 比較しない。昨日の子どもと比べる
お友達と比べる必要はまったくありません。
「昨日よりスラスラ読めたね」
という声かけは、子どもを大きく後押しします。
③ 小さく成功できる課題にする
難しすぎると失敗が増え、やる気が下がります。
- 1行だけ読む
- 1つだけ漢字を書く
- 1問だけ計算する
など、小さなハードルにするほど成功体験が増えていきます。
学校と連携してスムーズに支援!学習障害 2年生のための相談ポイント
学習障害(LD)のある子どもをサポートするうえで、
学校との連携はとても大切です。
家庭でできる支援にも限界があるため、学校の先生と一緒に子どもを支える体制をつくることで、子どもは安心して学べるようになります。
「相談して迷惑じゃないかな?」
「なんて伝えたらいいのかわからない…」
そんな心配はいりません。先生たちも、保護者と協力しながら子どもの学びをサポートしたいと思っています。
ここでは、学校と連携するために押さえておきたいポイントをわかりやすく紹介します。
学校に相談する前にまとめたい情報|読み書き・算数の困りごと具体例
学校に相談するときは、ただ「勉強が苦手です」と伝えるよりも、
具体的に“どんな場面で、どんな様子があるのか”を共有すると先生も支援しやすくなります。
まとめておくと良い情報は、以下の通りです。
① 読みの困りごと
- 音読が極端にゆっくり
- 行を飛ばして読んでしまう
- 似た形の文字を読み違える
- 読むとすぐ疲れてしまう
これらはディスレクシアのサインとしてよく見られます。
② 書きの困りごと
- 漢字を覚えるのがとても苦手
- 字の形・大きさが安定しない
- 書くスピードが遅い
- 板書が最後まで終わらない
「どのくらい時間がかかるか」も書いておくと伝わりやすいです。
③ 算数の困りごと
- 繰り上がり・繰り下がりで混乱する
- 暗算が苦手
- 数の大小の理解に時間がかかる
- 文章題の意味がつかみにくい
これらはディスカリキュリアの特徴に似ている場合があります。
④ 家庭での様子
- 苦手な課題にすぐ疲れてしまう
- できる教科・好きな活動
- どんな支援が効果的だったか
先生にとって、家庭での姿はとても大切な情報です。
「安心して学べる環境づくり」に役立ちます。
小学校で受けられる支援|通級指導・個別支援計画(IEP)で学習負担を軽減
小学校では、LDや発達特性のある子が学びやすくなるよう、さまざまな支援制度があります。
知っておくだけで、「もっと学校に頼っていいんだ!」と安心できます。
① 通級指導教室(LD・ADHDなどが対象)
通級では、子どもが苦手な部分を少人数でゆっくり練習できます。
例:
- 読み書きの基礎
- 発音・音韻 awareness のトレーニング
- 数の概念の理解
- 注意の向け方の練習
通級に通うと、子どもが「理解できる喜び」を感じやすくなります。
② 個別支援計画(IEP)
IEPとは、子どもの特性に合わせた学びの支援プランのこと。
先生たちが
- どんな支援をするか
- どんな目標で進めるか
を明確にしてくれます。
例:
- テストは問題文を読み上げる
- 書字が苦手な子には“大きめのマス”を使う
- 黒板を写すのが遅い子はプリントを配布する
など、「その子に合った学び方」を一緒に考えてくれます。
③ 支援員のサポートを受けられる場合も
自治体にもよりますが、
学習支援員(サポーター)が教室でサポートしてくれるケースもあります。
「ちょっと困ったときにそばにいてくれる人」がいるだけで、
子どもの安心感は大きく変わります。
専門機関で相談できること|発達相談センター・医療機関の活用方法
学校と連携するだけでなく、専門機関に相談するという選択肢もあります。
「これはLDかな?」と気になる場合は、早めに相談しておくことで、必要な支援につながりやすくなります。
① 発達相談センター
市区町村が運営している相談窓口です。
- 読み書き・計算の困りごとの相談
- 発達検査(必要に応じて)
- 家庭での関わり方のアドバイス
- 施設や通級へのつなぎ
などを行ってくれます。
無料で相談できるところが多いので、気軽に利用できます。



相談センターって、“すごく困ってる人だけが行く場所”ってイメージなんだけど…。



『ちょっと気になる』段階で相談してOKな“早めの相談窓口”よ。むしろ早いほうができることが増えるの。



じゃあ、モヤモヤしたら“とりあえず聞いてみる”でいいんだね。
② 医療機関(小児科・児童精神科)
必要に応じて、医師が
- 発達検査
- 学習障害の診断
- 学校への支援依頼書の作成
などを行ってくれます。
診断があることで、学校の支援が受けやすくなるケースもあります。
③ ことばの教室・療育センター
- 読み書きの練習
- 数量理解のトレーニング
- 注意の向け方の練習
などを専門的に教えてくれます。
「学校だけでは不十分かも…」と感じたら、
こうした場所と併用することで、子どもがもっと伸びやすくなります。
無理なく続く“おうち学習の習慣化”|発達障害の子に合う学びスタイルとは?
発達障害のある子には、「短く・軽く・楽しく」が続けられる学び方のコツです。
多くのママが悩むのは、
「毎日勉強が続かない…」「やる気が安定しない…」というところ。
ただ、これは子どもが悪いわけではなく、
学びのスタイルがその子に合っていないだけのことがほとんどなんです。
発達特性のある子は、
- 長時間の集中が難しい
- 手順が多いと混乱する
- 苦手なことほど始めるまで時間がかかる
という傾向があります。
でも逆に言えば、学び方を少し変えるだけで“無理なく続けられる子”になる可能性が高いということ!
ここでは、家で無理なく続けられる学習習慣づくりのポイントをお伝えします。
勉強が苦手でも続く!1日10分でできる家庭学習ルーティン



1日10分なんて、効果あるの? 始めたころに終わっちゃいそうだけど。



発達特性のある子には、“短く×くり返す”ほうが集中が続きやすいの。フルマラソンより、毎日のお散歩ね。



なるほど。“ちょっとだけ”を積み重ねるのが、実は一番の近道なんだ。
「毎日30分やろうね」が難しい子でも、
1日10分だけならグッとハードルが下がります。
発達障害のある子は、短い時間 × くり返しのほうが効果が出やすいんです。
理由は、ワーキングメモリや注意の向け方に“ムラ”があるため、短時間のほうが集中しやすいから。
① まずは“時間より順番”で覚えさせる
勉強は、 「いつ・何を・どれだけやるか」 を固定すると続けやすくなります。
例:
- 帰宅したら水分補給
- 5分だけ音読
- 5分だけ漢字か計算
- 終わったらごほうび(シールなど)
これだけで習慣はかなり安定します。
② タイマーを使って“短時間集中モード”を作る
タイマーを使うと、
「今だけ頑張ればいい」と子どもが理解しやすいんです。
ポイントは、
タイマーは短めに設定すること。(5〜10分)
達成感も増えるため、次の日も続けやすくなります。
③ 苦手な教科は“1問だけチャレンジ”でもOK
LDのある子は、苦手な教科に取りかかるまでが一番しんどい…。
だから、最初は1問だけ・1行だけで十分です。
すると、
「意外とできた!」
「今日はここまででOKなんだ!」
と安心し、勉強への拒否感が減っていきます。
④ 終わり方を決めて“やりすぎない”
実は、頑張りすぎると翌日しんどくなって続きません。
成功の状態で終わること
これが習慣化の最大のポイントです。
自信を育てる支援のコツ|得意を伸ばして苦手を補うポジティブ学習法
発達障害のある子の学びで一番大事なのは、
“自信”を守ること。
苦手と向き合う場面が多いぶん、
「自分はできない」
という気持ちになりやすいのが正直なところです。
でも、ちょっとした声かけや工夫で、
子どもはびっくりするほど前向きに変わります。
① 得意分野を先に伸ばすと“学ぶ力”そのものが育つ
読みが苦手でも、
- お話を考えるのが上手
- 図工が好き
- 記憶力が高い
- 工作が得意
など、子どもには必ず“強み”があります。
得意を伸ばすことで、
「自分にもできることがある!」という安心感が育ちます。
この安心感が、
苦手へのチャレンジにつながるんです。
② 苦手は“できる形に変えて”チャレンジさせる
算数が苦手な子には図でサポート。
書くのが苦手な子にはなぞり書きから始める。
つまり、
“その子ができる形に変えてあげること”が大切。
学習障害は、努力不足ではなく
「脳の得意・不得意の違い」なので、
方法を変えればスッとやりやすくなることが多いです。
③ 否定しない。比較しない。昨日の子どもと比べるだけ
子どもは、大好きなママの言葉で大きく変わります。
「昨日よりスピードが上がったね!」
「今日は自分から始められたね!」
こうした声かけは“やる気のスイッチ”になります。
④ 小さな成功を積み重ねる仕組みをつくる
- シール台帳
- ごほうびカレンダー
- できたことノート
など、成果が見える仕組みはとても効果的。
「自分でもできるんだ」という気持ちが育ち、
自然と挑戦できる子になります。
まとめ|学習障害 2年生のつまずきは“支援次第で伸びる”!家庭でできることから始めよう
小学校2年生は、読み書き・計算のレベルがぐっと上がる時期。
そのため、学習障害(LD)のサインが見えやすくなる学年でもあります。
「もしかしてうちの子、学習障害かも…」
そう思うと、不安になってしまいますよね。
でも、ここまで読んでくださったママならもう気づいていると思います。
“つまずきがある=伸びない”ではありません。
大事なのは、
子どもに合った方法で支えること。
学習障害のある子は、
- 見え方
- 知覚のしかた
- 情報処理のスピード
が少し違うだけで、「できる力」がしっかりあります。
そして、
やり方を変えるだけでスッと理解が進むことも多いんです。
家庭でできることは、今日からすぐに始められる
この記事で紹介したように、
- 読みは「短く区切る」「お手本読み」
- 書きは「パーツで覚える」「書きすぎない」
- 計算は「ブロックや図でサポート」
- 学習習慣は「1日10分」「タイマー活用」
どれも、ママが無理せず取り入れられるものばかりです。
負担の少ない方法をコツコツ続けるだけで、
子どもは確実に“できた!”を増やしていけます。
子どもが笑顔で学べるために、学校との連携もとても大切
学校の先生と情報を共有したり、
通級や個別支援計画(IEP)を利用したりすることで、
子どもが 安心して学べる環境 が整っていきます。
ママが一人で抱え込む必要はありません。
最後に大切なこと
それは、
お子さんは、今のままでも十分に価値がある存在だということ。
学習障害がある子は、
苦手の裏に、
- 想像力
- 感性
- 記憶力
- 発想の豊かさ
など、素晴らしい強みを持っています。
そして、
ママの理解と支えは、何よりの力になります。
「できないところ」ではなく、
「できるところ」「頑張っているところ」を見つけてあげる。
それだけで、お子さんは驚くほど伸びていきます。
まずは、できることから一歩だけ。
今日から始めた小さな工夫が、
お子さんの明日の“できた!”につながります。
ママとお子さんのペースで、無理せず一緒に進んでいきましょうね。
以上【学習障害 2年生の困りごとがラクになる!今日からできるおうち支援術】でした










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